エピソード31:嵐の前のお風呂
あー…やばい…
さっきの余波のせいで頭に鈍い痛みが続く…
そしてまた私の体が作り変えられたかのように体が思った通りに動かない…
剣はブレスレットになるし自分の体に知らないものあるし私実は運命から弾き飛ばされてたりする?
「あ、調子戻ってきたか…そんなことないか。でも…ん、心に余裕が出てきた」
壁にもたれ掛かり剣だった自分のブレスレットを見る
左手のブレスレットには緑、右手のブレスレットには赤黒い結晶がはめ込まれている
しかし緑の結晶は輝きを失っており赤黒い結晶は淀んだ輝きをしていた
「やっと扉が見えたきた…無駄に長いな…こ、こ」
扉を開けた瞬間ロヴィーナは倒れた
いや、倒れかけた
過剰な負荷が短いスパンで体にかかる
これは幼い体に多大な影響を及ぼす
しかしそれだけなら今のロヴィーナなら耐えきれたはずだった
だが今回は心が壊れかけた
人が抱えきれないほどのものが埋めつくしかけた
ロヴィーナが言っていたのは心の余裕ではなくただ心が何も感じなくなるほどまでに衰弱していただけだった
「ロヴィーナ様!?ロヴィーナ様!」
「姫!?…ただ気を失ってるだけ…早く休ませないと…!」
アムールとレクレールに倒れる間一髪の所を抱き抱えられそのまま連れていかれた
ロヴィーナと話そうとしていたがアムールとレクレールに扉の前を占領され近づけなかったプリュイは不安な顔をしておりルアーナは連れていかれるロヴィーナを見ないようにしていた
「…姫様はお寝坊さんですね…ほんと…。いっぱい寝てくださいね、姫様は頑張りすぎてるんですから!戦況はそろそろ戦争が起きそうになって今お兄ちゃん達が向かってます。あの女姫様の自称右腕なだけあって姫様の代わりをしっかりになってますよ。私はいつ姫様が目を覚ましてもいいようにここにいます!仕事はちゃんとしてますよ!?姫様のためにも私はいつも通り…しっかり…」
ロヴィーナが気を失ってから二日
戦況は大きく変わってはいないが変わってないわけでもなかった
英雄国家は少しづつ戦況を変えつつある
初めは密かに動き地盤を固めた
次にこちらに気づかれるように動き危機感を煽らせる
しかしこれはロヴィーナにより早急に極秘にされ国民には知らされていない
と言っても動きが活発化になってきた今発表は免れない
「姫様…いつまで…いつまで…」
レクレールはロヴィーナことを心より信頼している
ロヴィーナが負けるはずない、ロヴィーナならたんだってできる
本気でそんなことを考えているレクレール
そんなレクレールは初めて感じていた
心に閉じ込めていたものを
そう、独占欲が
「姫様…ほっぺ柔らかい…!髪もサラサラ…!それにいい匂い」
本来ならいつ目を覚ますのか心配するところだがレクレールのロヴィーナに対する信頼が問題ないと主張する
それならまだいいがロヴィーナが倒れた日からレクレールはロヴィーナに触れたい、ずっと二人でいたいといった欲求が収まらなかった
「…離してくれない?」
「もうちょっとだ…け…」
「すみません今どきます」
びっくりした!!!!
いつ!いつ目を覚ましたのかな!?それよって私のこれからが変わる!
き、聞いて…みる…?
「あ、あの姫様」
「戦況は?」
「っは!ただいま敵軍の動きが活発化になり始め第三部隊の兄が第四部隊と合流を図っています!」
さすが姫様!
冷静に今の状況を考えて情報を持ってる私から現状を聞き出す判断を即座に出すなんて!
あーかっこいい!
「ありがとう、とりあえずお風呂行ってくる」
「はい!行ってらっしゃいませ!」
「あと…臭くなかった?」
「とってもいい匂いでし…た…」
「ん、ならいいかな」
やっぱり聞かれてたー!!!!!
で、でもこの感じ嫌じゃなかったってこと…だよね…
も、もしかして相思相愛…だった…り…
…変なの…今までこんなこと考えたこと無かったのに…
私の中の何かが抑えられない
「スンスン…本当に大丈夫だったかな?状況的に多分二日…やっぱり匂いする…よね」
「…と心夜くん大丈夫かな…?」
「…大丈夫だと思うよ、それに…」
「ごめんね最後の方あんまり聞こえなかったんだけど」
二人の女の子の話し声が聞こえてくる
…あ、私下着姿だ
でも関係ないかどうせ女の子同士だし今更なんも感じないな〜
慣れってほんと恐ろしい
「…」「…」
「どうしたの?出来れば早くドア閉めて欲しいんだけど」
「キャー!!!!!!!!」
「…逆じゃない?」
叫ぶプリュイ
それは間違いなく私がやってこそ王道だと思う
ルーク穣はあさっての方向を向いている
なんだろうルーク穣には見られたくない
「た、確かに…ってここ女子風呂だよ!」
「私女の子なんだけど?」
「た、確かに…じゃじゃあなんで下しか履いてないの!」
「脱衣所なのと成長が乏しいから必要ない…」
あ、ちょっと傷ついてる心夜くん可愛い
やっぱり考え方が女の子に傾いてきてるのかな?
でも恋愛対象が女性でよかった!
「あ、あと目を隠すんだったらちゃんと隠して欲しいな」
「ご、ごめんね…ちょっと焼き付…あ、いやなんでもないです」
「ちょっと待って今タオル巻くから」
ルアーナside
私たちはお風呂に向かっていた
訓練をした後いつもの訓練所に近いお風呂へ向かおうとした時リューちゃんが突然『この間心夜くんの部屋探し回ってた時に広いお風呂見つけたから行こ!』と誘われて今向かっている
「あの後心夜くん大丈夫かな…?」
「…大丈夫だと思うよ、それに私が知ってるあの子なら」
「ごめんね最後の方聞こえなかったんだけど」
そんなリューちゃんの先の言葉を防ぐようにお風呂の脱衣所のドアを開けるとそこには下着姿の黒百合くんがいた
叫ぶリューちゃんとを見て私は思う
目を隠すならしっかり隠しなさい…と
かく言う私も今あさっての方向を向いている
私と黒百合くんとの恋愛パートなんて必要ないから
私が目立たなくていい
sideout
「さて御二人言わないといけないことがあります。ここ一応私専用なんだけど?」
「え?そうだったの?」
「一応正確には私と私が許可した人限定ってしてるから次からは気をつけてね」
「以後気をつけます」
お互いに背を向けて髪を洗う
自然的にお互いが反対を向いて髪を洗うのは間違いなくただ空気が悪かったに違いない
ってのは冗談で本当は匂うんじゃないか怖くて反対側に座ったんだよね
「ふー…やっぱりお風呂はいいよね」
「だね」
「ルーク嬢はなんで目を合わせてくれないのかな?」
「いや、なんでもない」
…ちょっとのぼせたのかな?
私髪の毛長いから洗うの大変だからな〜
でも切りたくないんだよね…
フェリチタが綺麗って言ってくれたこの髪の毛切るなんで私は出来ないな
「そういえば心夜くん髪の毛綺麗だね!」
「あ、分かっちゃう?私自分の髪大好きなんだ…だからね戦いに邪魔だってわかってても切りたくないんだ」
「…私先上がるね」
「ルーク嬢大丈夫?やっぱり無理してた?」
そうしてルーク嬢は『…大丈夫」と言って出ていった
ルーク嬢がどんな顔してたのかな
やっぱりのぼせてたよね
…なんで顔見れなかったんだろう
プリュイの顔はしっかり見れるのに
ルアーナside
「ルーク嬢か…」
リューちゃんのことはしっかり名前で呼ぶのに私は家名か…
ま、これが普通だよね
そもそも家名だけど覚えてるのも珍しい
「二人は今頃何話してるのかな」
私完全に邪魔者だったよね
そもそもなんで黒百合くんが髪の毛洗い終わるの待ったんだろう
…少しでも一緒にいたかったのかな…
…幼なじみだったのに何もしなくて…何を今更…
「せめて最後は黒百合くんのために死のう」
リューちゃんにも申し訳ないな…
私の隠れ蓑になってもらっちゃって
もうすぐ戦争
…黒百合くんが望むせいか出せるかな
「月末とは?」
「煮るなり焼くなり好きにしてください。約束も守れない自分なんて…結構いつもですね…」
「開き直らないでください」
「当初の予定では行ける…かも…?だったんですけどまさか風邪で倒れるとは思わず…。それに結末が平日だと投稿した後に気づいて…引きにひけなくなり…お詫びとして色々入れております」
「さて、それでは」
「「本当にすみませんでした」」




