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転生王女の進む道!〜彼女たちに出会って幸せになるまで〜  作者: 妃白
第一章 勇者集結編〜覚醒への一歩〜
19/41

エピソード19:兄妹

「さっさと帰れ!貴様らのような薄汚いクズ共が何しに来た!」


中年の騎士の声が会場に響く

中年の騎士が服が汚れ、破けている男に怒鳴っていた



「し、しかしロヴィーナ様は…」

「黙れ!」


中年の騎士が男の言葉を聞かずに男の顔を殴る


「貴様らのようなスラムのクズが!栄えある騎士団!それも勇者の1人であるロヴィーナ様のクロユリ団に入れると思ってるのか!」


ロヴィーナがあの時勇者と宣言したことにより家名、団名で下がった株が爆上がりしていた

それほど勇者というものはみなから崇拝されている

というより一部の男爵などの貴族の中でも身分が低い貴族の株が上がっただけであって

平民たちは薄々気づいていたためそこまでであった


「は、話を聞いてください!」

「貴様らの話を聞く意味は無い!帰れ!」


男は下を向き唇を噛んで手をギュッと握って帰ろうとした


「何をしている」


その時後ろから声がし、振り向くとそこにはロヴィーナがいた


「は、は!ロヴィーナ様!今この薄汚いゴミを追い出すところです!」


中年の騎士は驚いたようだか直ぐに切りかえ堂々と誇らしく報告する

その顔は自分が正義と言わんばかりだった


「そうか、お前は何しに来た?」

「ロヴィーナ様の…クロユリ団の試験に…志願するためです…私には母とまだ幼い妹がいるのです…どうしてもお金が必要で…

「ふむ…そうか」


そう言うとロヴィーナは歩き出した

男はそれを見て「やはり自分なんか…」と小声で呟き去ろうとする


「何をやっている?志願しに来たんだろ?さっさと来い、もうすぐ締切だ」


そうロヴィーナが言うと中年の騎士と男は唖然としていた

男は正直受け入れて貰えないと思っていた

志願しに来たのもあの時のロヴィーナの話を聞いたからだ

ほんの少しの希望を持って会場に来たのだが中年の騎士に認めて貰えずに門前払いされていた


「ま、ままま待ってくださいロヴィーナ様!」

「なんだ?」


血相を変えた中年の騎士がロヴィーナを呼び止める


「こやつはスラム出身です!こんな奴使い物になりません!」

「それを決めるのは私だ」

「ですが!」

「くどいぞ」


ロヴィーナは少し殺気を出す

この殺気も山賊を殺りまくったため精度が凄いが当の本人は知らない

殺気を向けられた中年の騎士が怯え後ずさる


「使えるかどうかは後で私が審査する。貴様に言われる筋合いはない。」


そういいロヴィーナは殺気を止めた

すると中年の騎士の顔が屈辱で染め上がる

そして剣を抜きロヴィーナに襲いかかる


「6歳のガキが!何が勇者だ!オレを下に見るんじゃねー!!!!」

「はぁ…力の差もわからぬのか」


ロヴィーナがため息を着くとスキル無限解析を使い回し蹴りで意識を削る

なぜ回し蹴りなのかと言うとデメリットもあるが威力は高い

スキル無限解析で狙うところとタイミングを図り一撃で決める

つまり効率がいいのだ

ちなみに剣は回し蹴りで折れた


「ほら行くぞ」

「は、はい!」

「で?名前は?」

「は、はい!タートと言います!」

「ふむ、タート、お前が志願するのはいいが合格するとは決まってないぞ?それでも良いのか?」

「はい…私にはこれしか道がないと考えてます…ので…引けません!」

「…言い目だな頑張れよ」

「ありがとうございます!」


そして2人は会場に入っていく

すると今までの会派を聞いてたであろう赤みがかった髪をした十二歳程の兄妹が物陰から出てきた

格好からしてスラム出身だろう


「本当みたいだねお兄ちゃん」

「だな」

「行こっか、あの小さいのが言ってたようにもうすぐ時間っぽいし」

「…急げ!」

「うん!」


二人は急いで走り出し会場に入って行った


〜翌日〜


「さて、貴様ら百人は今日から私の騎士団、クロユリ団の団員だ。そして知っての通り私が団長ロヴィーナ・サルヴァトーレ・クロユリだ、隣にいるのは元私の護衛騎士でありこのクロユリ団副団長のアムール・マルウールーだ。私が引き抜いた」


そうロヴィーナが話した百人の中にタートはもちろんあの兄妹もいた


「さて、昨日の試験を乗り切ったお前たちには労いの言葉をやろう。よく頑張った。私の改竄魔法をよくぞ耐え抜いた。正直ここまで残るとは思わなかったよ」


その言葉を聞いた百人中九十八人は絶句していた

貴族が平民やスラムの人を褒める…まるで夢物語のような話だ

故に九十八人は絶句していた


「それにしても貴族のボンボンはダメだったな。まさか一時間耐えるだけの試験で一分も見た図にギブアップするとは…」


その時合格した騎士百人中九十八人は試験の時のことを思い出す

ロヴィーナがそんなことを言うが全く「だけ」で片付けていいような試験ではなかった

それはそれは地獄のような、裏切り、臨機応変、覚悟その他色々求められた

ここで残った百人は全員ものすごい覚悟を持っていた

故にロヴィーナは期待していた

このもの達ならもしかして越えられるのでは…と


「と言っても私は6歳、こんな小娘の下で働きたくないと思う者もいるだろう。そう思う者は前に出ろ、私を倒したら地位をやる。だが負けたら従ってもらう。いいな?」


ロヴィーナはそういうが誰も前に出ないと皆は思っていた

この歳で騎士団長の座に上り詰めたロヴィーナ

誰も彼女の力を疑ってないし勝てると思ってない

二人を除いて


「はいは〜い」

「はぁ、静かに行け」


出てきたのは赤みがかった髪の兄妹だった

その時九十八人の騎士の心の声は揃った…「馬鹿かこの二人は!?」…と


「ほう…あの時の兄弟か」

「…気づいてたの?」

「無論だ」

「想像以上だな」

「だね」

「私が合図を出したら開始だ。いいな?」

「いいよ」

「ああ」


二人はそう答えると武器を取りだした

二人とも短剣の二刀流だった

ロヴィーナは内心喜んでいた

自分と同じ戦い方をする者は少ないからである

これはいい実験になると考えていた

「試合内容はなんでもあり、相手をギブアップもしくは戦闘不能だと周りに思わせたほうの勝ちでいいか?」

「いいよ」

「問題ない」

「それでは…開始!」


ロヴィーナがそう言った瞬間二人は目の前まで来ていた


「速いな」

「それだけじゃないよ!」


攻撃が速いのはもちろん攻撃一つ一つがそれなりに重い

しかし隙が多い…それを二人で補っている…逸材だな


「だが甘い!」


ロヴィーナがそう言うと二人の頬にロヴィーナの短剣が掠る


「これくらいで甘いって言わないでくれる?それにちょっと掠っただけじゃ…!?」


妹の方がそういった途端体に違和感が走った

自分の体なのにそうでないような感覚が


「何をした?」

「私の短剣は特別でね、私が作った毒が塗ってある。安心しろ麻痺毒だ三分間ジワジワと効いてくる。そして三分後体は一時間動かなくなる」

「ちょっとズルくない?」

「言っただろ…なんでもありだと」

「ム〜」

「早く蹴りをつけるぞ」

「わかってる」


二人は左右同時に攻めてくるが毒で動きが鈍っているため捉えるのに先程までと同じように苦労はしない

しかし連携はとてもいい…連携は…

一人でのスペックは確かにあるが二人の同時攻撃を狙うため隙は大きい

それが通用するのは三下程度だろう


「はぁはぁ…当たらない」

「はぁはぁ…」

「そろそろ三分だな」

「まだ…行ける…」

「そうだ…」


二人とも疲れて息づかいが荒くなっている

しかし諦めはしない

が、二人は気づいていたロヴィーナは最初の位置から動かずに避け続けている

ここまでされたら馬鹿以外はわかる

圧倒的な差を


「凄いな」

「いや、私たちより上の人に褒められても」

「黙って受け取っておくものだ…!?」


気がついた時には兄の方がいなくなっていた

そして直ぐに左腕に衝撃がくる

反応が遅くなってしまい短剣が妹の方に飛んでいく


「よっと、これでてめて引き分けに!」


妹の方が私に攻撃しようと攻めてくる

体が毒で鈍くなってるはずなのにスピードは上がっていた

兄の方は毒が回りきり動けなくなっていた


「ッ!」

「よっ…し…」


少し掠った瞬間妹の方も動けなくなったためそこに倒れた


「お兄ちゃん…やったよ…一矢報いた」

「ようやった」

「喜んでるとこ悪いが…毒使いが解毒剤持ってないわけないだろ」


ロヴィーナは注射器を取り出し右腕に刺し中の液体を体内に取り入れる

二人の顔は驚きに染まっていたが次第に妹の方が泣き出し兄の方は諦め目を閉じていた


「スキルまで使ったのに!酷い!喜んでた私が馬鹿みたい!」

「倒れながら言われても無様なだけだぞ」


私がそう言うと号泣しだした…

何故だろう?


〜一時間〜


「ヒック…あそこまでっ…言わなくても…ヒック」


一時間がたった毒の効果は切れ二人は動けるようになっていた

兄の方はともかく妹の方はまだ泣いていた

そんなに酷いことしたのか分からないけど…謝ろう


「ごめんね、言いすぎた…大丈夫?」


この場のもの達は私の口調が変わったことに驚き固まる

先程まで泣いていた妹の方までもが固まっていた


「どうしたの?」

「…口調」

「あぁ、これが本当の私…驚いちゃった?」


「変わりすぎだろ…」というのが周りの反応で

アムールも「私も最初はそうだったな」と言うかのような遠い目をしていた


「ほら、立って」

「う、うん」

「じゃ〜終わって本当の私もわかったことだし説明するよ〜」


何事も無かったかのように進めるロヴィーナだったが周りは「ついていけね〜」の一言だった


「私たちクロユリ団は四年の猶予を貰ってます。この四年で私はあなた達を強くし使える兵にします。

なにか質問ある人?」

「い、いいですか?」

「いいよ〜」

「なぜ四年なのでしょうか?」

「答えは簡単!アイツらが来るから…勇者が…ね」


勇者は四年後にこの国に一度集まる

その際には騎士団で働いてもらう

そんな中騎士団長が勇者であるこのクロユリ団に勇者達を任せると決まった


「ということで!頑張ってね!」

「「「はい!」」」

「いい返事!君も泣いてないで、ほら立って可愛い顔が台無しだよ」

「可愛くなんかない!」

「そう?私は可愛いと思うけどな〜」


そう言うとロヴィーナは妹ちゃんの頬に手を添え涙を親指でふきとる


「やっぱり可愛いよ」

「か、可愛くなんか!な…い…///」

「あっ!名前名前!名前聞いてなかった!なんて言うの?」

「レクレール」

「いい名前だね」

「っ///」


ロヴィーナはただにっこりと笑っただけ

しかし恋はそれを引き立てる

そう、レクレールはロヴィーナに恋をした

俗に言うチョロインである


「今日からよろしくお願いします」


そういい頭を下げてきたのは兄の方だった


「こちらこそよろしく…えっと…」

「トネールと言います、妹をよろしくお願いします」

「え、えっと…とりあえずよろしく」

「はい、よろしくお願いします姫」

「ひ、姫?」

「はい、姫」


ロヴィーナは固まっていた

「姫?姫?」とスキル判断速度上昇をフル活用して考えていた


「な、なんで姫?」

「…なんとなくです」

「…なんとなくなんだ」

「はい」

「え〜っと…」


私が困った表情をしていると周りが騒がしくなる


「姫か…確かにいいかもな!」

「だな!ロヴィーナ様は俺たちの姫だな!」


気づくと周りは姫コールが響いていた


「わ、わかったから〜!姫でいいからやめて〜!」


今度は私が涙目になる…恥ずかしい…


ちなみにロヴィーナちゃんは最初は自分を隠す癖があります!



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