エピソード14:恋敵?
ある日の朝いつも通り…いや、少し違う一日の始まりだった
「フェリチタ〜なんで髪の毛整えるの?」
「ヴィーナ様の黒髪は綺麗なのでそろそろ手入れをしようと!」
「え〜でも短いし…」
「そうですよ!どうして短くなさるんですか!?」
「ん〜どうしてって言われても…攻めてもの抵抗って言うのかな?」
そうロヴィーナの髪はずっと短めのボーイッシュな感じの髪を維持している
周りからは伸ばしてみては?とよく言われるが全て拒否している
「そうですか…でも見てみたいです!ヴィーナ様のロングヘア!」
「うっ…し、仕方ないな〜そこまで言うんならいいよ」
「ほんとですか!」
フェリチタは目を輝かせそう言う
こういうとこらは本当に歳上なのか疑いたくなる
「死ぬまでには…ね♪」
「あっ!ヴィーナ様酷いです!騙しましたね!」
「騙してないよ〜見せるのは事実だもん!」
「ゔっ…そ、そう言われると反論の仕様が…」
そんなほのぼのしている朝を迎えロヴィーナとフェリチタは過ごしていた
…しかしバン!と大きな音を立てて扉が開いた
「ロヴィーナ様!時間です!いつまで待たせるんですか!?」
「ア、アムール!?どうしたの!?」
「どうしたのではありません!約束の時間がすぎてるのにロヴィーナ様が来ないので迎えに来ました!」
「てかアムール!私に対する態度が変わりすぎじゃない?」
「それはロヴィーナ様の普段のお姿を見たので」
「うんうん」
「フェ、フェリチタまで…」
表向きのロヴィーナは国民全員がかっこかわいい立派な王女となっているが裏の顔はどちらかと言うとだらしなくゴロゴロしてるお姫様だ
「ロヴィーナ様はもっとしっかりとした立派な淑女だと思ってたのに…」
「アムールさん!その気持ちよく分かります!」
「そ、そうですよね!フェリチタ様!」
ロヴィーナをひとり置き去りに2人は盛り上がっていた
「ア、アムールさん!様ずけはやめてください…なんか似合わないです…」
「いえ、それは出来ません。フェリチタ様はロヴィーナ様の伴侶そんな方に対して雑な態度は取れません」
「な、なんか置いてかれてる…しかも何故かアムールが私よりフェリチタの方が言葉遣いがいい…」
「ロ、ロヴィーナ様!こ、これは…」
「そうだよね…私なんて…」
「し、しっかりしてくださいロヴィーナ様!」
「アムールさん…からかわれてるだけですよ…」
「えっ?」
そうアムールが反応しフェリチタを一回見て再びロヴィーナに目を向けるとロヴィーナは可愛らしく、そしてイタズラっぽく舌を少し出して笑って見せた
「だ、騙しましたね!ロヴィーナ様!」
「だってアムール可愛いんだもん」
「か、かわ…いい…///そ、そんなこと言われても騙されませんよ!」
そう言ったアムールの顔は紅色に染っていることに気づかない本人とロヴィーナ
しかしフェリチタだけは見逃さなかった
「さぁ!行きますよ?ロヴィーナ様!」
「はいはい、わかったから」
「アムールさん…少しいいですか?」
「は、はい…いいですよ、ロヴィーナ様先に行っててください!」
「ん〜わかった〜」
そう少し疑問に思ったような感じはしたがロヴィーナは気にせず行った
そしてロヴィーナの部屋にはアムールとフェリチタだけが残っていた
「アムールさん…」
「はい…なんでしょうか?」
「アムールさんって…ヴィーナ様のことが好きなんですね」
「ふぇっ!?え、えっとですね…///」
「やっぱり好きなんですね」
「そ、それは…///」
「正直に言ってください」
フェリチタの堂々とした姿にアムールは覚悟を決めるように頬を思いっきり叩いた
「はい、好きです心から愛してます」
「そうですよね…ヴィーナ様はかっこよくて可愛くて…素晴らしい方です」
「はい」
「表ではかっこよくて素敵で隣に居たいって思えて裏では少しだらしなくてアニメやラノベや漫画が好きで支えたいって思えて…そりゃ好きになっちゃいますよね」
「そうですね…その気持ちわかります…」
「私は、アムールさんがヴィーナ様を好きになったってわかった時私はヴィーナ様の隣にいてもいいのかなって思ったんです…」
フェリチタはそう元気がない声で話していく
アムールはそのフェリチタの話をただただ聞いていた
「そしていっそ伯爵家のアムールさんにこの座を開け渡そうかと思いました」
「っ!気づいてたんですね…」
「立場とかどうでもいいって思ってるヴィーナ様や騎士団長様は騙せますけど多分他の人は気づいてますよ」
「で、ですよね…」
アムールがそうバツが悪そうに言う
すると少し顔色が悪かったフェリチタの顔色はさらに悪くなる
フェリチタの顔からは妬みや悲しみが感じられそしてどこか肩の荷がおりた…
そんなことを物語ってるような顔をしていた
「こんな身分のくい私は妾の方が似合うんじゃないか…隣に立つ資格がないんじゃないか…
最近はずっとそう思ってしまいます」
「フェリチタ様…いえ、フェリチタ」
「な、なんでしょう?」
「私はその座は必要ありません」
「えっ?」
フェリチタは困惑した
心から愛する人の隣に立てる、そんなチャンスを諦めれるほど人は綺麗ではない
それをアムールは真っ直ぐな目でフェリチタを見て答えた
「確かに私はロヴィーナ様のことを心から愛してます」
「な、ならなぜ!?」
「私もロヴィーナ様から愛して欲しいのです…仮初の愛なんかより…」
「そ、そうですか」
「フェリチタ様はロヴィーナ様のことが好きですか?」
「もちろん!誰よりも!」
「なら諦めないでください!そんな心を殺して自分の意見を殺して…ロヴィーナ様だって望んでません…」
「…アムールさん」
「…なんでしょうか」
「ブーメランです」
「ブ、ブーメラン?」
そう言われたアムールは頭から?が3つほど浮かんでいた
「えっとですね…他人に言ったことが自分にも当てはまる…みたいな意味です」
「…あ、当てはまりますかね?」
「はいもちろん」
しばらく沈黙が続く
先程の重い空気が嘘かのように消えていた
「「あ、あはは…」」
「な、なんか話がそれちゃいましたね」
「そ、そうですね」
「先程の考えは消えましたか?」
「そうですね…なんか馬鹿らしくなりました」
「そうですよ今のロヴィーナ様はフェリチタ様が好きなんですから」
「今のっていうのはトゲを感じますがいいです、アムールさんも早く告白した方がいいですよ!
私もそれで気持ちが伝わったので」
「ゔっ…が、頑張ります」
「って!ヴィーナ様待たせてます!早く行ってください!」
「っは!わ、忘れてしまっていた!い、行ってきます!」
そういうとアムールはそれはそれは急いで部屋を出たのであった
「…ヴィーナ様に悪いことしちゃった」
フェリチタは考えていた自分のこの考えがロヴィーナに知られたらどう思われる
きっと励ましてくれるだろう、しかしその励ましは励ましにはなれない
それは優しさという凶器なのだ
「そ、そうだ!プレゼント買おう!」
そして今日思ってしまったことを正直に告白しようそう決心した
しかし…この選択肢は…いや…遅かれ早かれこの未来は決まっていた
ただその未来のきっかけがたまたまできてしまった…ただそれだけ…
そろそろ動き出します




