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エピソード13:騎士

ロヴィーナはあまり着ることの無い純白のドレスを身につけまるで天使のようであった。

広間の扉が開き1人の女騎士が入る。そしてそのまま進んで行きロヴィーナの前で膝をつき頭を垂れる。


「汝、アムール ・マルウールー汝は我ロヴィーナ・サルヴァトーレを主君と認め守り抜くことを誓いますか」

「はい、誓います」

「我ロヴィーナ・サルヴァトーレは今この時を持ってアムール・マルウールーを我が騎士と認め我を支え我を守る剣とならん」


そして私はアムール・マルウールーに剣を差し出す、そしてその剣をアムール・マルウールーは受け取り

「やっとここまで来ました…ロヴィーナ様」

と、涙目になりながらそう言った。


始まりは1週間前に遡る


〜1週間前〜


私はいつも通りフェリチタと過ごしていた


「ヴィ、ヴィーナ/////」

「なぁーに?フェリチタ?」

未だにあの日決めた呼び方になれていないフェリチタを私は嬉しさと意地悪さを混ぜたような答え方をした。


「そ、そろそろお時間ですよ!」

「ん?もうそんな時間?」

「はい!もうそんな時間です!ロヴィーナ様はアニメに集中しすぎです!」

「フェリチタ〜もしかしてヤキモチ?」

「い、いえ…その…」

「あと〜ロヴィーナ様って呼んだね」

「え、えっと…そ、それは…」

「おしおき…だね♪」


私はそう悪戯っぽく耳元で囁く


「今日は何着てもらおっかな〜♪」

「ま、またですか!?」

「嫌?」

「嫌じゃないですけど…」


そう弱々しく言うフェリチタ出会ったがロヴィーナが聞き逃がすはずがなかった。


「フェリチタは何着ても可愛いよ〜」

「わ、私はヴィーナのこすぷれも見てみたいです…」


そうフェリチタがヴィーナと呼ばない度にフェリチタにはコスプレをさせている


「ん〜…私はまだ6歳だからサイズがないな〜それにそれだと罰ゲームじゃないじゃん」

「そ、そうですけど…って!早く着替えてください!もうすぐ時間なんですよ!」

「む〜はいはいわかったよ、それにしてもなんで呼ばれたんだろう?」

「そうですね?確かに何故でしょう?」


そう疑問に思いながらロヴィーナは着替えていた

最近はフェリチタと一緒に過ごしているだけで正直何もしていない


「ん〜王女としての教育でもされるんですかね?」

「フェリチタ〜それじゃあまるで私が王女らしからないって意味〜?」

「はい、そうです」

「そ、即答…」

「だって本当のことでしょう?」


今までのロヴィーナは魔物を倒したり山賊を殺ったりと王女…いや女性らしからないようなことをやってきた

もうお披露目会はすみ周りからは王女として見られ始めたからには作法を学ばないといけなくなる

今までのように行かなくなるというのがフェリチタの考えだった


「まぁ〜否定はしないかな!」

「否定しないんですね…」

「ふふふ伊達に見たり読んだしてないのだよ!」

「確かに最近はそういうの見てますね」


最近のロヴィーナは転生令嬢や聖女やらのアニメやラノベを読んだり見たりしている

そんな令嬢や聖女とロヴィーナを比べると圧倒的にロヴィーナは淑女として劣っている


「そもそも私心は男だからな〜」

「…」

「ん?どうしたの?」

「いや〜その〜なんと言いますか…ヴィーナ様ってほんとに心は男なのかな〜って」

「…言わないで…私が1番実感してる」


確かに最初はまだ心は男が大幅を占めていたのだろう

だが少しづつ私の心は女になっていると言っても過言ではない…いやなっている

今ではもう心はほぼ女になっている

最初はなれなかった「私」は今はもう抵抗なく使っている

しかしまだ男の心は残っている…はず!

その証拠に二刀流に憧れるとか鎌に憧れるとかある!


「っは!時、時間!ヴィーナ様!早く行きますよ!」

「いや〜フェリチタ引っ張らないで〜!」


〜父様の部屋〜


「はぁ…はぁ…すみません…遅れました」

「いや大丈夫時間ピッタリだよ」

「それで父様?今日はなんの御用件で?」

「今日はねロヴィーナの騎士を決めるために呼んだんだよ」

「騎士?ですか?」

「そうだ…「必要ありません」…そう言うと思ったよ」

「そもそも何故私に騎士をつけようとするのですか?」

「逆に聞くが心当たりは?」

「ありません」


これはロヴィーナの本心…本当に心当たりはないのである

それを聞いた父様はため息をついて勢いよく立ち上がった


「今までお前の行動で何度ヒヤヒヤしたことか!心配させ過ぎた!そもそもお前は急ぎ過ぎだ!どこの世界に6歳でもうすぐレベル30の子がいる!?」

「ここにいますが?」


そう答えると周りは一瞬止まったように静かになった

そして落ち着きを取り戻したのか父様は椅子に座った


「ということでお前は危なっかしすぎる、お前を止めるためともしもの時のために騎士をつけることに決定した」

「大丈夫ですよ、私強いので」

「そういうことではないお前にお目付け役をつけるということだ」

「しかし…「これは決まったことだどうにもならん」…わかりました」

「これが私がピックアップしてきた騎士たちの資料だ」


そう言って父様は私に資料を渡してきた

その資料をパラパラめくって見ていくとひとつのことに気がついた


「女性の騎士は資料にないですね…」

「そうだな、女性の騎士は評価されにくい」

「そうですか…父様騎士は私が決めるのですよね?」

「そうだが?」

「なら私の騎士を決めるための大会を開きます!」


もう一度場は一瞬時が止まったかのように静かになった

父様は予想通りに進んだなと言うようにため息をついた


「わかった…場はもう確保している」

「さすがですね!父様!」

「それで参加する騎士はこの資料の中…「いえ、全騎士の中から参加する者を集めます」…その訳は?」

「もちろん父様を信頼していないわけではありませんがやはり私の目で確かめたいのです」

「そうか…わかったそう手配しようもう下がっていいぞ」

「はい、失礼しました」


そう言い私とフェリチタは部屋を出る

ちなみにフェリチタは今はあくまで立場はメイドなので静かに部屋の壁に待機していた


「それにしても国王様厳しつなってましたね」

「というより今までか甘すぎるのよね〜」

「そうですね、それにしてもヴィーナ様の騎士ですか…多変そうです」

「フェリチタ〜それじゃあまるで私が問題児みたいだけど?」

「問題児です、私がどれだけ苦労したか…」

「そんな私も?」

「す、好きです…///」


先程まで堂々としていたフェリチタは一瞬で顔を紅くした

恋は人を変えると言うがこれ程とはと日々実感するロヴィーナである


〜次の日〜


「まさか一日足らずで準備を終わらせるとは…それに志望者が多い…」

「ヴィーナ様がそれほど人気なんですよ」

「私なにかしたっけ?」

「ヴィーナ様は全騎士のあこがれの騎士団長様と引け分けましたからね、騎士からはとっても憧れを抱かれてますよ」

「ふーん」

「興味無さそうですね」

「だってハンデありありの茶番みたいな戦いだったし…泥試合だったし…」

「それでもですよ」


そんなこんなで試合は始まった

父様が資料にまとめた騎士はもちろん勝ち進んで行った

しかしそんな中で1人だけ女の騎士が勝ち進んで行た、アムール・マルウールーである

そんな彼女は男の騎士はもちろん父様が資料にまとめた騎士もあっさり倒し決勝にまで進んだ


「アムールさん強いですね」

「ね〜資料になかったってことはそれだけ評価されなかったていうことかな」

「女より男が強いという考えが普通ですからね」

「さて決勝戦…どうなるのかな♪」

「楽しそうですね」

「ん〜そうかな?」

「少なくとも私はそう思います」

「じゃあそうだね」


決勝が始まりは2人の騎士は激しいぶつかり合いをしていた

やはり男と女では筋肉量は違うのでアムールさんは力負けをしている

しかし何故か私はアムールさんが勝つと思っていた


「力負けしてますね…このまま決まるのでしょうか?」

「いや〜何かある気がするな〜」


そんな私の直感は当たっていた

相手の騎士は一気に決めようと突っ込んでくるところをアムールさんは横に飛び避ける

そしてアムールさんはリフレクションを使って一気に懐に入り込んもうとするが相手はギリギリで避ける

そこで終わりかと思えばもう一度リフレクションを使って懐に入り込んだ


「今のは…」

「私が騎士団長様と戦った時に使ったやつだね〜」

「難しいのですか?」

「そうだね…最初はタイミング揃えることが難題だけど慣れれば1回2回は平気かな、そっから先は正直普通の判断速度では無理…タイミングを誤れば自滅するからオススメはしないけど普通にやったってことは頑張ったんだね」

「そうですね」


〜現在〜


私は今アムールさんと交友を深めるためお茶をしているちなみに2人っきりで


「それでアムールさん」

「はい、なんでしょうか?」

「私たち…どこかで会ったっけ?」

「やはり…覚えてませんか…」


そうアムールさんは下を向き落ち込んだ


「初めてロヴィーナ様とあったのはロヴィーナ様が騎士団長と試合をした時です」

「…もしかしてあの時私に突っかかって来た騎士?」

「はい、あの時は申し訳ございませんでした」

「いいのいいの私にも非はあったんだし…しかし変わったね髪伸ばしたんだそれでなんで私の騎士に?」

「はい、それはあの時のロヴィーナ様に心を奪われたからです」

「ふぇっ!?」


アムールさんの発言にびっくりするあまりアニメやラノベでよくある反応をしてしまった…

ど、どういうこと!?ま、まさか私のことを…ないか!多分騎士団長と引き分けたからとかそんな理由だと思う


「えーっと…私が騎士団長さんと引き分けたから?でもハンデありありの茶番みたいな戦いだったし…」

「それでもです、あの時の私はやさぐれていました…努力しても評価して貰えずただただ悔しくて…辛い日々でした…なのでその…それでロヴィーナ様に当たってしまったんです」

「そっか…辛かったね」

「いえ…いいんです…今それが報われましたから」

「そっか…そう言って貰えて嬉しいな…それからはどうしたの?」

「それからは今まで以上に努力しました、ロヴィーナ様がやったようにリフレクションの連続攻撃をやってみようとして失敗したりして今はまだ2、3回しかできてません」

「アムールさん…それは普通の判断速度では無理なんだよ」


私がそう伝えるとアムールさんの頭の上に?が浮かび上がってきた


「私のあれはね『無限解析』と『判断速度上昇』っていうスキルで賄ってるんの、だから普通は多分それくらいが限界かな」

「な、なるほど…」

「でも凄いですね、あれ普通の人はすぐ諦めそうなのに」

「確かに最初は大変でしたけど…その…同じことしたかったので」


そうアムールさんは恥ずかしそうに答えた

アムールさんは年上のはずなのにすごく可愛く見えてします


「そっか…よく頑張ったね」

「っ」


私はついアムールさんの頭を撫でてしまった

やってしまった…そう思った時にはもう遅かった


「あ、ありがとう…ございます///」

「う、うん」


しばらく沈黙が続いた

…後でフェリチタに怒られるかも…このことは黙っておこう


「きょ、今日はもうお開きにしよっか」

「そ、そうですね」

「じゃ、じゃあ〜先に出るねまた明日」

「はい、また明日」


ロヴィーナが部屋を出て部屋にはアムールだけが残っていた

ちなみにこの部屋はアムールの部屋である


「すみませんロヴィーナ様…これだけはロヴィーナ様には言えません…」


それは本来しては行けないことをしてしまった

主に対して嘘をつく…いや…本当のことを黙っておくというということを


「私はあの時…ロヴィーナ様のことが好きになってしまったんです…」


守る対象である主と守る騎士そんな恋がラノベや漫画のように成り立つことは無い

さらにロヴィーナには愛するものがいる。その中に割って入ろうなどとは考えなかった


「私は…あなたのそばにいれるだけで幸せです」


それは紛れもなく本心なのだろう

しかしその本心はその奥底にあるものを殺して出てきた本心である

生半可な覚悟では成り立たないのだ

それを乗り越え自分の気持ちよりも愛するものの幸せを願う

それが一体どれほど苦しいか


「私は…あなたを愛してます…ロヴィーナ様…」


そう涙を流し自分の声をかみ締め耐え抜く

愛する者に対して愛してると言えない…気持ちを伝えられない…

その辛さは計り知れない

それでも乗り越えなければならない

そんな辛い日々を耐えた先に果たして待っているのは愛か…希望か…はたまた絶望か…

それを知るのはまだまだ先である

もし愛を伝える時が来たならばそれはきっと…


闇に染まるだろう


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