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ついに起きた誘拐

 メラン様のとっておきの魔道具を貰ってから、二ヶ月が経ち年が変わった。

 今は二月、リフトブラウだ。

 この期間に私は着々と誘拐された時の対策を立てていた。

 一つはお金の事。

 メラン様は、あの部屋にお金まで用意してくれていたんだ。

 だから、そのお金はありがたく貰って誘拐後の生活資金にする為に、マジックドロワーの中にしまっておいた。

 ちなみにこのセレスタイト王国やネフライト王国がある、この大陸の主な通貨の単位はペル。


 1ペル=小銅貨

 10ペル=銅貨

 100ペル=大銅貨

 500ペル=小銀貨

 1000ペル=銀貨

 5000ペル=大銀貨

 10000ペル=小金貨

 100000ペル=金貨

 1000000ペル=大金貨


 お金の価値はこんな感じだ。

 後は滅多に見る事も使われる事も無いけど、ミスリル金貨もあって、金額は一千万ペル。

 大体、一ペルが日本の十円ぐらいだと思うんだよね。

 お忍びで市場に行った時、主に銅貨と小銅貨を出して野菜や魚を買ってたし。

 だから、普通の家で主に使われるのは銅貨三種と小銀貨、銀貨ぐらい。

 小金貨以上は貴族や商人が使っているイメージ。

 話を戻すけど、私達と会話が無くなっても一応気にかけてはいるのか、お父様はずっとお小遣いをくれていたんだ。

 なので、そのほとんど使っていないお小遣いで服とか生活必需品を買ったりした。

 後は、マジックドロワーの中に入れれば時間停止するので料理や薬の材料も買い集めたりしている。

 本当に容量無制限と時間停止機能はありがたいよね。

 もちろん、あの部屋にあったマジックハウス以外の魔道具も鑑定して、ほとんどをマジックドロワーの中にしまっている。

 鑑定して分かったことは、便利な魔道具ばかりだったって事。

 メラン様は真剣に私達のことを考えて、備えてくれていたんだなって思った。

 もう一つは、手紙を書いた。

 お父様とマーサ達、ミルフォイル様にアル君とローズちゃん、後はレルスさん達にも。

 手紙の内容はほとんど同じで。

 この手紙を読んでいるって事は私になにかあったという事。

 実は少し前から命を狙われている気がしていた事。

 私がいなくなった後、弟達のことを気にかけて欲しい。

 また、あの子達が正しく優しい子に育つように手助けを頼みたい。

 という感じに書いた。

 一定期間私の魔力を周囲で感知出来ない時に、設定された相手の手元に箱の中の物を転移させる魔道具に手紙を入れた。

 これで、準備は完璧だ。

 後は、あの子達に話をするだけ。

 すぐに私は二人を訪ね、大事な話があると伝えた。


「姉さまどうしたの?」

「ちょっと待ってね」


 手元に魔法契約書を取り出し、二人に魔力を注いでもらう。


「姉上、これは?」

「これは、魔法契約書。今からする話を私がいいよって言わないと他の人に話せないっていう契約をするんだけどいいかな?」

「姉上がそうしたいのならいいですよ」

「ぼく達、普通の約束でも勝手に話したりしないけど、姉さまがこの方がいいって考えるならそれでいいよ」


 本当に優しくていい子達だな。

 正直、これを使うのは悩んだ。

 けれど、もしポロッと話してしまったらこの子達自身が困ると思ったから。

 二人の魔力が入った魔法契約書に私の魔力を注ぎ、詠唱する。


『コントラクト』


 これでよし。

 それじゃあ話をしようか。


「実はね、私とアーテルはもうじき誘拐されるの」

「えっ」

「そんな」


 うん、そりゃ驚くよね。

 でも、そこから話さないと無理だしな。


「それでね、私が魔法を色々と使える事は知っているでしょう?」

「うん」

「はい」


 すぐに切り替えて話を聞く体勢に入るこの子達は本当に賢い。


「だから、魔法を使って逃げるんだけどそのまま家には帰らずにどこかで暮らそうと思うの」

「ぼくも?」

「そう、アーテルも」


 アーテルは複雑そうな顔をしているし、ヴァイスは少し泣きそうだ。


「どうして帰ってこないんですか?」

「多分だけど、これからも命を狙われると思うから。

 でもね、安心して。ヴァイスとは離れ離れになるけど、ちゃんと魔法を使って会いに来るよ」

「本当に?」

「もちろん! 約束する」


 少しだけ明るくなってくれた。

 察しのいいヴァイスは今後、誰が私達の命を狙っているのか気がついてしまうだろう。

 だから絶対に私達は生き延びなければならない。

 この優しい子に罪の意識なんて背負わせたくないから。


「でも、どうやってヴァイスに会いに行くの? 姉さまの言い方だと遠くに行くんでしょ?」

「ふふ、私にはね、とっておきの魔法があるの。時空間魔法って知ってる?」

「知ってます。マジックバッグを作る時などに使われてるとっても珍しい魔法スキルです」


 流石、ヴァイス。魔法関連の本を読むのが好きなだけあって知ってるんだね。


「その時空間魔法を持ってるから、その中の転移できる魔法を使って会いに行くよ」

「姉上はやっぱりすごい! 僕、姉上やアーテルに会えるなら、離れ離れでも我慢します」


 また少し目がうるうるしてるけど、しっかり堪えてる。

 そんなヴァイスを私は抱きしめた。


「一緒にいられなくてごめんね。ちゃんとヴァイスの事はマーサやジャンティ達、後はミルフォイル様やアル君に頼んでおくから。何かあったらその人達を頼って」

「はい」


 私がヴァイスを抱きしめているとアーテルも抱きついて来た。

 なので二人ともまとめて抱きしめる。


「会う場所はメラン様が作った秘密の部屋で。頻繁には会えないかもしれないけど、絶対に会いに来るから」

「……はい」


 少しだけ鼻をすする音が聞こえる。

 本当はヴァイスも連れて行こうかと思った。

 けれど、流石にリスクが高いし、せっかくソッレルティア魔法学院に通えるのだからそれをダメにはしたくない。

 ぶっちゃけ、会いに来るのもリスクがある。それでもこの方法を選ぶ事にしたんだ。

 あと、アーテルの学校に関しては後で考えるつもり。


「私は二人のことが大好きだよ。それだけはちゃんと覚えていて。貴方達を大切に思って愛してる人がいることを」

「うん」

「はい」


 思いっきり抱きしめた後、そっと離した。

 二人は少し涙目だけれど、笑顔を見せてくれる。

 こうして、弟達への説明は終わった。




 それから数日が経ち。

 最近、家に知らない男達が出入りしているのを何度か確認した。

 使用人達も寝静まった深夜に魔法を使って姿を隠し、ハイアシンス様の部屋に入っていくのがマップに表示されていたんだ。

 メニュースキルのマップ機能と気配察知、魔力察知をリンクさせる事が出来たので、マップ上のマークに知っている人の場合は名前が出る。

 とっても便利な機能です。

 その人達は予想だけど、多分闇ギルドの人達だと思う。

 なので、マジックドロワーの中を確認したり色々と準備を完璧にしておいた。

 こうしていると、盗聴の魔道具から実行日が聞こえてそれが来週の闇の日だと分かった。




 こうして迎えた誘拐当日。

 いつも通りの朝だった。

 違うのは、学院の送り迎えをしてくれる御者がいつものお爺さんじゃなかった事。

 聞いた誘拐計画だと、私を迎えに行く馬車にアーテルを言いくるめて乗せる。

 その後、学院に私を迎えに来て乗せて、そこで魔法をかけて私達を眠らせる。

 そのまま馬車でこの国の北、この大陸の中心にすごく大きく広がるウーアシュプルング大樹海に入り、ネフライト王国を迂回してラピス聖皇国に行く。

 ラピス聖皇国に着いたら、そこから船でアンバー帝国に行きそこで私達を奴隷として売るという計画。

 ただハイアシンス様は誘拐したら殺すように命じていたのに、奴隷として売るつもりなのはこの連中の独断だ。

 そのおかげで、ウーアシュプルング大樹海という逃げるのにうってつけな場所を通ってくれるからありがたいんだけどね。

 ネフライト王国を通らないのは、セレスタイト王国と友好国でもし情報が回っていたら困るからだろう。


 さて、御者は違ってもいつも通りに学院に着いた。

 実は、ほとんどの授業を終わらせているので最近は図書館に入り浸っているだけなんだ。

 なので、同じく授業を終わらせていて図書館にいるミルフォイル様とアル君に会いに行く。


「ミルフォイル様、アル君、おはよう」

「マグノリア、おはよう」

「マグノリア、おっはよー」


 朝からイケメン達の笑顔は眩しいぜ。

 冗談はさておき、周りに防音の結界魔法を張り、二人に私に何かあったら弟達を気にかけて欲しいと伝える。


「もちろん請け負うよ。けど、あまりにも不穏な言い方だね。まるで何かある事が確定しているような」

「何か心配事があるなら、それも話して欲しいんだけどな」

「あくまで一応だから心配しないで」


 二人は納得してなさそうだけど、無理矢理話を変える。

 そこからはいつも通りの魔法の話になった。

 その後は一つだけあった授業を終わらせ、帰る準備をする。

 ここから私の戦いが始まるんだ。

 絶対、無事に生き延びてみせる。

 学院の馬車停留所で馬車に乗り込むと、計画通りアーテルが乗っていた。


「アーテルも私を迎えに来てくれたの?」

「うん、ハイアシンス様がたまには姉さまを迎えに行ってみたらって言ったから」

「そう、来てくれてありがとう」


 へぇ、言いくるめる役はハイアシンス様なんだ。

 本当に私達が邪魔なんですね。

 ムカつく気持ちを押さえ込みつつ、もう一人馬車の中にいる人物に注目する。


「えっと、貴方は?」

「新しい使用人のプドル・メガスです。お、私もハイアシンス様にお嬢様のお迎えを命じられました」

「そう。よろしく」


 私がそう言うとプドルはよろしくお願い致しますと頭を下げた。

 この人も実行犯の一人か。確かウーアシュプルング大樹海に入った所で他の仲間と合流するんだよね。

 そんな事を考えていると、目の前でプドルが魔力を練っているのが分かった。

 私はすぐに念話を使ってアーテルに伝える。


〈アーテル、聞こえる? 聞こえてたら小さく頷いて〉


 するとアーテルはすぐに頷いてくれた。


〈そのまま声は出しちゃダメだよ。今ね、私達は前に言っていた通り誘拐されてる〉


 ちゃんと聞こえているみたいで、アーテルは少しびっくりした顔になった。


〈それで、目の前にいるプドルも悪い人なの。これからプドルが私達に眠る魔法をかけてくるから寝たフリをしてね〉


 今度も小さく頷いてくれた。

 そして、プドルが詠唱して、魔法のエフェクトが現れる。


〈今だよ〉


 ちゃんとアーテルが寝たフリをしてくれたので、私も同じように寝たフリをする。

 なぜ私達に魔法が効かないのか。それは簡単で麻痺や毒、眠りなどの魔法や状態異常を防いだり解毒、解除する魔道具を装備しているから。

 そうとは知らないプドルは嫌らしい笑みを浮かべながら御者と話している。

 

「それにしても簡単な仕事だぜ」

「そうだな」

「公爵家の夫人の後ろ盾を得られる上に、こんな上物の子供を売っちまえるんだからよ」


 あー、ムカつく。

 思い通りにはいかせないから、後で後悔しろ。

 途中で馬車は森に入り、そこで別の馬車に乗り換えた。

 その馬車はテイムされた馬系の魔物が引いているようで、さっきとはスピードが大違いだ。

 へぇ、だから計画の日数がおかしかったんだ。

 普通、王都からウーアシュプルング大樹海の端だとしても一日で行くのは難しいと思う。

 王都とウーアシュプルング大樹海の間には一つの領だけだけど、それでもそれなりの距離があるからだ。

 ただし、それは普通の馬車で行く場合の話で魔物が引く馬車や飛竜なら行ける。

 こっそり薄目で周りを見ればあっという間に景色が変わっていくのが見えた。

 おお、これは本当に早い。


〈アーテル、大丈夫?〉

〈姉さま、大丈夫だよ〉

〈えっ〉


 頭の中で声が聞こえてびっくりした。

 まさか、アーテルがこの数回で念話スキルを取得するとは。

 流石、先祖返り。


〈このまま寝たフリ出来る?〉

〈うん、出来るよ!〉

〈じゃあ、頑張ろう。何かあったらこれで話し掛けてきてね〉


 そう言うといい返事が帰ってきたし大丈夫かな。

 ここからは少し待つことになる。

 なのでこっそりマジックドロワーの中で魔道具を作ることにした。

 それは魔力を注ぐとここにいる実行犯の居場所が分かる魔道具。

 これを後でミルフォイル様に送る。

 ミルフォイル様なら上手く使ってくれるでしょう。

 そんなふうに魔道具作りに没頭していたら、段々と景色が変わりウーアシュプルング大樹海に入り始めたようだ。

 周りの気配が増えて、マップ上にも沢山の人間のアイコンとテイムされた魔物が表示されている。

 仲間と合流したみたいだね。

 実はウーアシュプルング大樹海とセレスタイト王国の間は出入りが簡単らしい。

 検問もあるけれど冒険者がよく出入りするので、そこまでしっかりと確認されないみたい。

 王都みたいな大きな都市や町なら、その入口で検問されるからここにそこまで完璧な検問は必要ないのだろう。

 というより、この辺りは人間よりも魔物の警戒に力を入れてあるんだ。

 ウーアシュプルング大樹海は外層、中層、深層と別れていて、外層の中で一番外側なら低ランクの冒険者でも素材採取や魔物討伐が出来る。

 けれど、少しでも中層に近づくと段違いに危険度が上がって、中層に至ってはBランク以上じゃないと入る事さえ無理らしい。

 何を思ったのか、この人達は中層に近い外層らへんを走っていた。

 多分、冒険者達に会わないようにする為なんだろうけど、ちょっとバカなのかな?

 鑑定した感じ、レルスさん達の足元にも及ばない強さで中層近くを通ろうとするなんて。

 案の定、さっきからいくつかの魔物に追いかけられ始めている。


〈アーテル、もう少ししたら逃げるから心の準備をしておいてね〉

〈うん!〉


 まずは、眠る魔法を使われた後に拘束されていたのでそれを外して、偽装魔法で何も変わってないように見せる。

 そして、ビジョンワープで周りを確認して、少し遠くに精霊樹がある事に気がついた。

 やった! ラッキー!

 精霊樹はその名の通り精霊が好む木で、精霊樹自体が強い力を持っている。

 その力とは、精霊樹の周りに魔物が寄り付きにくくなるというもの。

 だから、ウーアシュプルング大樹海の中でも精霊樹の近くは冒険者達が休む場所となっている。

 私が見つけた精霊樹は外層よりの中層にある。

 この男達じゃあ着いてこれないだろうし、最高の位置だ。

 準備を進めていたら、段々と魔物との距離が縮まっていた。

 そして、後方の馬車から悲鳴が上がる。


「ぎゃ!」

「逃げろ! デスパンサーの群れだ!」


 あーあ。デスパンサーって言ったら一匹でもBランク、群れならAランクに近いんだ。

 そんなデスパンサーを、この男達が倒せる訳ないよね。

 私達は男達がデスパンサーに気を取られている隙に、馬車から降りて逃げる。


「あっ、ガキ共が逃げたぞ」

「追いかけろ!」

「無理だ、逃げた方にはデスパンサーがいる」


 男達は私達を追いかけるのを諦めて、東へ逃げていった。

 あの人達が死ぬのは都合が悪いので、私達の方にデスパンサーを引きつける。


「アーテル、大丈夫?」

「うん。大丈夫」

「じゃあ、ちょっとそこのデスパンサー倒してくるから、この結界の中で待っててね」


 私は結界魔法スキルで張った結界の中でアーテルを待たせて、デスパンサーに立ち向かう。


「ガルルルル」

「まずは、小手調べで弓を試そうかな」


 レルスさんに貰った弓をマジックドロワーから出して、こちらに走ってくる三頭の頭を連続で射抜く。

 二頭は額に思いっきり深く刺さったので、そのまま倒れてくれた。

 一頭は目に刺さり、暴れながらこちらに向かってくる。

 なので、無属性の身体強化を使いジャンプして木の枝に登って躱す。

 流石、樹海の木。枝が太いね、飛び乗ってもビクともしないよ。

 そこから、まだ暴れている一頭と無傷な五頭がいるので今度は魔法で対処する事にした。

 まず、暴れている一頭の首を魔法で落とす。


『ウィンドカッター』


 上手くいったね。

 次は、残りの五頭を凍らせる。


『アイスロック』


 パキパキと音を立てながら綺麗に凍ったので、そのまま心臓の辺りを貫いて息の根を止めることにする。


『アースランス』


 よし、全部倒せた。

 アーテルの方に向かうと、目を輝かせてこちらを見ていた。


「姉さますごい!」

「ふふ、ありがとう。それより大丈夫だった?」

「うん。怪我もしてないし、何も無かったよ!」


 そろそろ辺りも暗くなってきたので、さっき見つけた精霊樹の所に転移する事にした。


「じゃあ、手を繋いでてね」

「うん」

「行くよ『ワールドワープ』」


 一瞬で景色が変わって、美しい精霊樹の根元に立っていた。

 ビジョンワープでも見たけれど、本当に綺麗だな。

 精霊樹の周りには神聖な魔力が煌めきながら漂っていて、すごい景色なんだ。

 でも、見入っている場合じゃない。

 すぐにマジックドロワーからマジックハウスを出して、起動させる。

 魔力を注ぐと宝玉型の魔宝石が宙に浮いて輝く。


【場所を指定してください】


 頭の中にアナウンスが流れるので、その指示に従い精霊樹の枝の下を指定する。

 するとそこにカラフルで可愛らしい家が現れた。


「おお、すごいな。見た目が可愛い」

「姉さま、すごいね! ぼく達ここで暮らすの?」

「うん、そうだよ」


 アーテルに手を引かれながら家の中に入る。

 すると、家の中も可愛らしくとっても便利な作りになっていた。

 ちなみに家の中心に魔宝石が置いてあって、そこから増改築とかを出来るみたい。

 しかも、家が現れると同時に一定範囲に結界魔法まで張られていた。

 いや、凄すぎる。

 メラン様、本当にとっておきの魔道具ですね。


 こうして、私とアーテルは隠遁生活の第一歩を踏み出した。

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