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代償愛  作者: リリ
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龍の物語〜前編〜

今回はかなり長いです。

なので、前編と後編に分かれています。

…て言うか、キリよく終わらせようと思ったのに、なかなか終わんないのマジで何とかしr_([▓▓] ˘ω˘ )_スヤァ…

アングリッデから順番に如月、アリシア、ゴーテス…

そして、最後のヴェルとアリアの地点につく。

方舟は空に浮いており、地上からは視認出来ない高さに居た。

ヴェルは地点に着くとなんの躊躇いもなく一直線にダイブする。


ヴェルは真っ逆さまにダイブしていた。

やけに遅いなと思い身体を回転させて上を見る。


「ん?あれって…」


そう思った瞬間だった。

(ズドーン!)

方舟が大爆発を起こしたのだ。

ヴェルはその爆風に身体を焼かれながら、地面に叩きつけられる。


「いってぇ!」


ヴェルは炎上する方舟を見る。


「嘘…だろ………」


そして、自然と口が動く。


「アリア…!アリアー!」


身体は重度の火傷と爆風によって叩きつけられた事で多大な損傷を受けていた為、全く力が入らず、動けなかった。

声が枯れそうなほど、大声で叫ぶ。

身体が千切れそうなほど、痛むがそれどころではなかった。

ヴェルは動くだけで耐え難い激痛が走る身体を回転させてうつ伏せになる。


「アリアの所まで行かないと…」


ヴェルは必死に腕を動かして這いずる。

しかし、現実は無情でヴェルの身体はほとんど全く進まなかった。


「クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!動け!動けよ!クソッ!アリアが…」


そう言っていると何かによって、突然勢い良く身体が持ち上げられる。


「怪我人確保っと…リーン、周囲に異変は感じるかい?」


逞しい男の様な声が聞こえた。

そして、少女の様なか細いが不思議とはっきり聞こえる声が応える。


「Looks like a ship. I think it's burning. He probably came from the ship...んー…リーン…お船?見えた…お船…燃える…彼…お船…来た?」

「そうか…なら、一先ずはこいつの手当てをして、事情を聞こう。情報が無い事にはアタイには手出しが許されないからな。」


ヴェルが何かを言おうとすると少女がヴェルの口を指で抑えて塞ぐ。


「大丈夫…ランパード…任せる…天才ドクター…怪我…治る…」


ヴェルは必死に口を開けようとするが、少女の指がそれを許さない。


「お話…後…お船…リーン…任せる…安心する…眠れ…」


ヴェルはそう言われるとものすごく耐え難い眠気に襲われて一瞬で眠ってしまう。


「ランパード…後、任せる…」


ランパードと呼ばれた筋肉隆々の逞しい身体の女性が言う。


「良いのかよ?」

「うん…ランパード…知覚も…近づくも…出来ない…」


ランパードはやれやれと言いたげにため息をつく。


「そこまで言うならわかった。くれぐれも怪我とかすんじゃねぇぞ!」


リーンは船が落ちたと思われる方向に歩きながら言う。


「All right. When I come back…」


リーンがあっと言う間に森の中へと消える。

ランパードは深い溜息をつく。


「それにしても、また厄介なものが出てきたねぇ…」


ランパードは先程よりも深く大きな溜息をついて来た道を戻る。










…ここは…どこだ?

…夢…なのか?


遠くで見覚えのある少女が手を振る。


…なんだ?


少女が何かを言う。


…ッ!お前!


少女が悲しげな顔になる。


…どういう意味だ?


少女が振り返って歩き始める。


…おい!待てよ!








「アリア!」


俺は飛び起きる。


「夢…なのか?」


俺は土の感触とは違うと思い自分の寝ていた所を見る。



いつの間にかベットで寝かされていたらしい。

少し固くて平らなベットだ。


俺はそのまま周りを見回す。


木製の背丈の小さな本棚がある。

本棚には数十冊の本があった。

その隣にはアロマの様な植物が置いてあった。


さらに部屋を見回す。


木製のテーブルと椅子もある。


壁際には同じ様な木製のクローゼットもあった。


「ここは…人が住んでるのか?」


まだ少し身体が痛む。

そして、痛みとともに意識が覚醒してくる。


「そうだ!あの時、方舟が爆発して…アリアが…!」


俺は窓から出ようとしたが、思ったよりこの窓が頑丈で俺の力じゃビクともしなかった。

いや、俺の力だからこそ、壊せないのかもしれない。

仕方が無いので玄関の扉から出る事にした。


「アリアを探さないと…」


俺が玄関と思われる扉の前に立つと後ろから、ハッキリとか細い声が聞こえる。


「Are you going to do?んー…何処…行く?」


声の主は俺と扉の前に立つとここから先は通さないと言いたげに俺の顔を見る。

俺が見た感じでは、俺よりもかなり年下の少女だと思う。

身長は俺の半分ほどしか無く、顔もかなり幼く見えるが、胸部は身体の割にかなり大きい様に見える。


「お前には関係ない…」

「でも…貴方…知りたい…リーン…知ってる…お船の事…知ってる…リーン…言う…貴方…従う…教える…」


俺はにわかには信じられなかった。

俺たちの事はメルティアがひた隠しにしていたはず…

だが、他に手がかりがあるわけでもないので、とりあえず従う事にする。


「…本当にお前が知っているなら、従うから教えてくれ。あの船の事…アリアの事…」


少女は静かに微笑むと言う。


「うん…でも…今は寝る…ほしい?リーン…見る…アリア?生きてる…思う…貴方…一番大切?だから…先に教える…」


俺は一先ずは安心して良いと判断して、先程の部屋に帰るために逆の方を向く。


「そうそう…」


少女が思い出した様子で言う。


「My name is Liyn・Valdyen. What's your name?んー…リーン…リーン・ヴァルディン…名前…貴方…名前は?」

「俺はヴェルだ。」


俺は短くそう返して、部屋に戻る。

玄関でリーンがポツリと言葉を零す。


「In my house, bring him in a very nice…」


リーンはそう言うと自室の書庫に戻る。











翌朝


「…眩しいな。」


朝日に照らされて目が覚める。

美味しそうな匂いを微かに感じる。


「この匂いは…」


俺はそのまま扉を開けて、匂いの方へと歩いていく。


「ヴェル…Good morning. んー…いい朝…おはよう?」


リーンがこちらを向いて微笑みながら言う。


「あ、あぁ…おはよう。」


俺は慣れない事に少し戸惑いながらぎこちない返事をする。

リーンは少し楽しげに言う。


「んー…リーン…貴方…好き?料理…作る…貴方…座る…待つ…」


俺はリーンに言われた通りに椅子に座る。

リーンから小さく鼻歌が聞こえる。

どこかで聞いたことがある様なリズムだったが、思い出せないので、気にしない事にする。



それから数分後…


「I can very well. うん…よく出来ました?」


リーンが危なっかしい素振りで高い所のお皿を取ろうとする。

なんとなく、俺は椅子から立ち上がって、リーンが取ろうとしているお皿を取って渡す。


「Since you have waited up after you? But, thank you! んー…待つ…良いのに…でも…ありがと…」


リーンは少し嬉しそうにニコッと笑う。


「気まぐれだ。気にするな…」


俺はそのまま椅子に座る。

リーンは先程より少し楽しげに鼻歌を歌いながら、料理をお皿に盛る。


「よいしょっと…」


俺の目の前に山のようにてんこ盛りの茶色いものが置かれる。


「これは何だ?」

「唐揚げ…ヴェル…お肉好き?雰囲気…」

「唐揚げ…」


俺はそれを1つとって食べる。

その瞬間俺の体に衝撃が走った。


「…!!美味い!唐揚げ、美味いぞ!こんな美味いもの初めてだ!」


俺が大喜びしている様を見てリーンは嬉しそうに笑いながら言う。


「But still you. んー…まだある…いただきます…」




リーンがタオルと言う布で口を拭きながら言う。


「ごちそうさま…」


俺はまるで漫画のようにパンパンになったお腹を擦りながら言う。


「なんか、久しぶりにまともな食事をした気がするな。」


リーンは食器を片付けながら言う。


「From is it sleeping in a week. んー…貴方…一週間…寝た?」


一週間…

確か、7日って事だっけ?

俺がそんな事を思いながら、首を傾げているとリーンが小さな声で言う。


「んー…ランパード…ヴェル…身体…治す…お医者さん?ランパード…天才ドクター…でも…貴方…回復力…凄い…」


俺はそれでも俺の体を治せたことが不思議だった。


ランパードってやつはメルティアみたいな研究者なのか?

いや、リーンとやらは"お医者さん"って言ってたっけ?

研究者と"お医者さん"とやらは何か違うのか?


俺がそんな風に考えているとリーンが面白そうに言う。


「Well...I have to make the researchers asked knowledge, and in spite of the injured eye doctor. んー…薬…作る…研究者?怪我…病気…治す…お医者さん?リーン…聞いた…」

「そうなのか…後でランパードってやつに礼を伝えやってくれ。」


俺がそう言うとリーンは食器を洗いながら、少し首を傾げながら言う。


「Well, from now on, you go to her. んー…リーン…ヴェル…一緒…ランパード…場所…行く…」

「俺も行くのか?」


リーンは食器を全て洗い終えると俺の前の席に姿勢よく座る。


「んー…リーン…貴方…話す…だから…一緒…行く…」


リーンは少し考える様に首を傾げると席を立って言う。


「んー…えっと…ちょっと待つ…大丈夫?」

「あ、あぁ…それは良いが…何をするんだ?」

「機械…調整…リーン…日本語…話す…上手…違う…から…ヴェル…伝える…難しい?から…」


リーンはそう言うとこーぼーと書かれた立て札のついた部屋に入る。

ものすごい音が響くが、すぐに収まったのであまり気にならなかった。


「あー…試験。試験。私の名前はリーンです。」


機械らしい感情の無い声が聞こえる。

また少し機械を調整する音がする。


「あー…テスト。テスト。私の名前はリーンです。貴方はなんて名前ですか?これは美味しいです。かぼちゃパイが食べたいです。」


あいつ、かぼちゃパイが食べたいのか…なんて思っているとまた少し機械を調整する音がして、リーンが機械を喉元につけて出てくる。


「これで貴方とちゃんと会話が出来ると思う。どうかな?」


リーンが少し不安そうに言う。

俺はちゃんとわかったので「大丈夫だ」と短く返す。


「本当?!良かった!リーンの調整が上手く出来た!」


リーンが嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねる。

リーンはそのまま再びこーぼーの中に入るとよく分からない文字っぽい何かかが書かれた紙を持って出てきた。


「さぁ!ヴェル!リーンとランパードの所に行くよ!」

「お、おう!」


俺は少し戸惑いながら、リーンの後をついて行く。

俺が家を出る頃にはリーンはもう姿が小さく見えるほど、先に進んでいた。


いや、元々小さいからって意味じゃないが…


俺は全力でリーンを追いかける。

だが、先程食べまくった唐揚げのせいで身体が重くてあんまり早く走れてなかった。

このままではリーンの姿が見えなくなると思っていたが、少し先でリーンは何かを熱心に観察していた。


「はぁ…はぁ…」


俺がやっとの思いでリーンの元に辿り着くとリーンが少し先の木の上指をさしながら言う。


「ヴェル、あれを見て!」

「あぁ…」


俺が少し先の木を見るとリーンが言う。


「あれはこの辺りでは珍しい蛇みたいな頭を持つ鳥で、名前はデスイーターだったかな?」


俺はデスイーターと呼ばれた生物を見る。

確かに蛇みたいな頭の鳥だった。

小鳥と言うよりは凄くデカイ鳥だったけど…


「あの鳥はあれだけの身体の大きさを持っていながら、つい最近まで全くその個体が確認されていなかったんだ。つまり、あの鳥は少なくともそれだけ隠れる能力が高く、知能も優れているって証拠にもなっているんだ。現にあの鳥の存在が確認されるまでの数百年間に渡って、付近の村の人間が老若男女も大小も問わずに衣服を残して消えると言う現象が森の神の祟りだと恐れられていたほどなんだ。」


リーンは楽しげに説明するが、その村の人達からすればたまったもんじゃないだろう。

次はいつ自分が祟られるか分からないし…

まあ、実際は神の祟りなんかじゃ無くて、ただの鳥に食われただけなんだが…


「そして、あの鳥の不思議な性質があってね…それが"人間を好んで食す"って言うものなんだ。その為、あの鳥を見かけた時には即座に殺さなければならないとされているんだ。」


リーンはそこまで楽しげに説明した後に真剣な口調に切りかえて言う。


「あの鳥はどうやって人を食べて、どうやって消化して、どうやって人を食べる事を覚えたのか…その生態は全くわかっておらず、またとても見つけにくいが故に対策のしようがないと言う、人間側にとっては詰みの状態なんだ。しかも、それだけにとどまらず、1羽が日に食す人間の数は最低でも大きな大人で5人以上だとされているんだ。それほどまでに人を食べても、あいつらは糞便を撒き散らさず、軽々と大空を舞い、人を欺き続け、食していく。そして、ついたのはデスイーターと言う名前。リーンが知る限りでも1600羽は殺したと思うわ。彼らの人を食べると言う性質上、食すれば死ぬと言われているから食用にはならないし、気味悪がられて毛皮も売れないのよね。知らなければ、間違いなく上質と言える素材ではあるのだけれど…」


リーンはそれだけ全てを説明し終えると、デスイーターに接近する。

デスイーターの方は不思議な事にリーンには気がついていない様子だった。


「キシャアアアアアアアアアアアア!」


デスイーターの首をリーンが掴んだ事によって、デスイーターが驚いてリーンと共に木から落ちる。


「しゃああああああ!」


そのままリーンが雄叫びをあげながら、身体を捻ってデスイーターの身体を地面に叩きつける。

ゴシャア!ボキボキボキー!と生々しい音と共にデスイーターが完全に沈黙する。


「よし…これでまた1羽仕留めれたわ。ランパードに見せよっと…」


リーンは自分の数倍の大きさのデスイーターを片手で軽々と持ち上げる。

俺はこの時ほど人は見かけによらないと言う言葉が相応しい場面を知らないほどの異様な光景だった。

少し先の話にはなるが、ランパードもドン引きするほどのデカさだったらしい。


「イタタ…なんか急に暗くなったと思ったら、凄い衝撃が来たんですけど…」


なんて言いながら、血まみれの少女がデスイーターの身体の中から出てくる。

リーンが凄く驚いた様子で固まっていた。

血まみれの少女は特に痛がる素振りもなく言う。


「ふぃ…なんにせよ、助かったみたいで良かった良かった…ん?」


少女が俺たちに気がつく。


そう言えば…

デスイーターって、服を脱がせて食べるんだったよな…


少女は全裸だったが、気がついていないのか、俺たちに笑顔で言う。


「おっす!君たちがボクを助けてくれた感じっすか?ありがとっす!」


少女は「ニッヒヒ」と赤い髪を揺らしながら言う。

リーンが若干引き気味に言う。


「あの…服は?」


リーンに言われて少女は自分の身体を見回す。

リーンとは真逆でとことん断崖絶壁を極めた胸部、リーンよりかなり高い身長、やや痩せ気味だが健康的に引き締まった身体…

少女は自分が服を着てない事に気がついて顔が真っ赤になる。


「なんでぇぇぇぇぇえええええええええーーーーーーー?!!!!!!!」


少女の馬鹿デカイ声が森の中に響いた。

と言うか、少女の足元の地面が若干抉れていた。


リーンは少女を落ち着かせると付近の川まで少女を連れて行き、持って来ていたお風呂セットで少女の身体を丁寧に洗い流し予備で、持っていたかなり大きめな上着を着せる。


「結構驚いたけど、どこも悪くなさそうで良かった。多分、食べられたばかりだったのが幸いだったね。」

「いやぁ…姐さんのおかげっすよ!ほんとに感謝してもしきれないっす!」


少女はまるで子犬のようにリーンにまとわりつきながら言う。


「それよりもそろそろ名前を教えてもらえると助かるんだけど…」


リーンは呆れた様子で言う。

少女はハッと気がついたように敬礼して言う。


「は、はいっす!ボクはシルフォードっす!気軽にシルフと呼んでほしいっす!」


リーンが俺の顔を見る。


なんだよ…

俺から名乗れってか?


「ヴェルだ」


なんだよ?

まだ言う事があるだろみたいな顔すんな。


「ふぅ…」


おい。ため息つくな。

俺は完全に知らねぇやつに自己紹介すんの初めてなんだぞ。


リーンは少しだけ微笑んで言う。


「リーンはリーン・ヴァルディンだよ。こっちのヴェルはシルフの可愛さに照れて声も出ないって言ってた。」

「おい。俺はこんな絶壁に興味ねぇぞ!」

「およ?そう言う割にはしっかりと見るべきところは見てるじゃないか!」


リーンが楽しそうに笑う。


チッ…こいつの相手をしてたら、日が暮れちまうぜ…


シルフォードがキラキラと目を輝かせて言う。


「凄いっす!さすが姐さんっす!デリカシー皆無のヴェルも見習ってほしいっす!」

「おい待て貴様。どう言う意味だ。」

「あ、ついうっかり本音が漏れちゃったっす。聞かなかったことにしてほしいっす!」

「あ?てめぇ、喧嘩売ってんのか?」

「辞めといた方が良いっすよ?ボク、こう見えても強いっすから!」

「上等だコラ!」


なんて、2人で言い合ってるとリーンが楽しげに言う。


「相性抜群みたいで良かったね!」

「「ど・こ・が・だ・よ!!!!!」」


俺はシルフォードの方を向いて怒鳴るように言う。


「真似すんな!」


シルフォードも同じ様に俺の方を向いて怒鳴るように言う。


「いいや、今のはヴェルが真似したっす!」


リーンはニコニコと楽しげに微笑みながら言う。


「じゃあ、どっちが真似したかを勝負で決めたらどう?」


シルフォードが真っ先に言う。


「お!それは良いっすね!ボクの方がヴェルより上だと言うことをすぐに証明出来るっすからね!」

「おうおう!上等だコラ!てめぇなんざ、秒でぶっ飛ばしてやんぜ!」


リーンが楽しげに言う。


「じゃあ、3人であの崖まで競走して、先に崖の上まで登った人が勝ちね!よーいドン!」


ヴェルとシルフォードはほぼ同時にダッシュする。

リーンは同じくらいの速さで走る二人を見ながら言う。


「うん。脚力は互角みたいだね。フォーム次第ではどちらもまだまだ伸びしろは多いね。」


リーンはリーンの研究ノートに2人の走り方の特徴等をしっかりとメモする。

そして、そのメモを懐にしまい、デスイーターを担ぐ。


「さてと、リーンもそろそろSTARTするかね。」


リーンは少しだけ微笑んで地を蹴る。

まるで音速の様な速さで走り出す。

そして、あっと言う間にヴェル達を抜き去る。


「うおっ?!なんつー速さだ?!」

「さすが姐さんっす!ボクでは、足元にもおよばないっす!」


俺はシルフォードを見て言う。


「へっ!怖気づいてんのかよ?」


シルフォードは俺の方を向いてニヤリと笑いながら言う。


「まさかぁ!ヴェルじゃあるまいし、ボクはこの程度じゃ怖気づいたりなんてしないよ!」


俺とシルフォードはほぼ同時に前を向く。


「へっ!口だけは達者だな!」


俺はシルフォードにそう言いながら、走る速度を上げる。

シルフォードが負けじと俺の隣に並んで言う。


「あはははは!君ィ!この程度が全力なのかい?」

「へっ!こんくらいなら、お前でも着いてこれると思ってな!」

「へぇ!じゃあ、これならどうだ!」


シルフォードがさらにスピードを上げて走る。


「舐めんなよっ!」


俺もシルフォードくらいまでスピードを上げる。








「あーあ…早くつきすぎちゃったな…」


リーンは崖の上から、まだまだ遠くで2人が走っているのを眺める。

ガサッと小さな音が3方向から聞こえる。


「この足音は…」


リーンがそう言うと、木陰からリーンの担いでいた3人ほどしか食べてなさそうな普通のデスイーターよりも大きい既に50人くらいは食べてそうな少し大きなデスイーターが現れる。

だが、それよりも600人は食べれそうな大きなデスイーターが少し大きなデスイーターを食べて、最後の10000人くらいは食べれそうな山の様な桁違いの大きさのデスイーターが大きなデスイーターを一呑みにする。


「キシャアアアアアアアアアアアア!!」


デスイーターは久々の獲物(リーン)を見つけて、大喜びで食らいつきに来る。

先程まで共食い連鎖をしていた個体とは思えないほど、旺盛な食欲を見せている。

ここまで来ると多分、人以外の生き物もかなりの数を食べているだろう。

この辺りには子供のゴリラですら、通常のゴリラの700倍は大きいとされる巨大なゴリラのビックバンゴリラとかいたはずだし…


リーンはデスイーターを担いだまま、山の様なデスイーターの顔を真上に蹴飛ばす。

山の様なデスイーターの顔が真上に大きく飛ばされる。

しかし、デスイーターはちゃんと体勢を立て直す。

驚いた様に目を見開き、リーンを警戒する。


「来ないの?なら、こっちから行くね!」


リーンは担いでいた、デスイーターを置いて地を蹴る。


まるで光速の巨大隕石を受けたかのような衝撃が山の様なデスイーターの胸に抉りこまれる。


「キシャアアア?!」


リーンはそのまま身体を捻じって、山の様なデスイーターをひっくり返し、頭から勢いよく叩きつける。

デスイーターの全身から生々しく骨が砕け散る音が発せられる。


「キシャァァァァァァ…」


一瞬のうちに山の様なデスイーターはピクリとも動かなくなる。

リーンは山の様なデスイーターが完全に息絶えたのを確認して、デスイーターの皮膚組織の上から軽く胃の中を確認する。


「うーん…こいつだけでも、だいたい3時間前に周辺の集落と動物を大小問わずに根こそぎ食らい尽くしてたみたいね。生き残りも居ないかもしれないわね…」


リーンは久々の巨大な死体を見て首を傾げる。


「うーん…この大きさでこれだけ捕食するのは、少しおかしいよね…」


デスイーターは本来は餌を横取りされでもしない限りは共食いをする生き物でない事はリーンの独自の研究でわかっている。


リーンの研究の限りでは、大きな個体の近くには他の個体が居る事はほとんどなくて、エネルギーの節約の為に積極的な捕食活動をする事も無いはず…

だから、よほどのことがない限り、大きな個体が食事をする光景を見る事はまず無いと考えてたんだけど…


「…これはまずいことになったかもしれないわ。」


リーンはここをゴールにしてしまった事を後悔する。

リーンだけなら、ともかくまだまだ未熟なヴェルやシルフォードの事を考えるとここは危険過ぎる場所と言える。


「嫌な予感がするわ…少し見回りをしとこう…」


リーンは足早に森の中に入る。


「これって…!!」


あるものを見つけて、リーンは立ち止まる。







「俺の…!」

「ボクの…!」


俺たちは同時に崖の頂点に手を置く。


「「勝ちだぁ!!」」


同時に崖の上に登りきる。

シルフォードが雄叫びをあげながら言う。


「うぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!!!!姐さん!ボクはやってやったっすよぉ!」

「バカか貴様…俺の方が早かっ…」


俺はリーンが居ないことに気がついて黙る。

シルフォードはまだ気がついていないようで俺が急に黙った事で勝ち誇った様な顔をする。


「なぁ…」

「なんすか?ようやく、このボクが上だってことを理解したんすか?」

「いや、違ぇよ!俺の方が上だわ!じゃなくて…ここにはあいつが居たはずだよな?」


シルフォードはようやく気がついたようで辺りを見回す。


「言われてみると姐さんの姿が何処にも見えないっすね。生体の気配も感じないっす。おかしいっすね。」

「だよな…それにここの死体以外の生き物の臭いが全くしないのも妙じゃないか?」


シルフォードは俺が言いたい事を察したのか、気を引き締めましたって感じの表情で言う。


「姐さんを探しに行くにしても、ここに居るにしても、1人じゃ危険そうっすね。」

「そうだな。心底嫌だが、俺とお前が協力しなければ、後にも先にも行けねぇ…」

「そうっすね…背に腹はかえられないっす。」


俺とシルフォードはまず作戦を立てる事にする。

シルフォードが得意げに綺麗に引き締まった左脚を強調して言う。


「ボクはこの美脚で敵を圧倒する戦い方が得意っすよ!」

「俺も龍の爪で相手を斬り裂く様な戦い方が得意だから、必然的に俺たちの戦闘スタイルは接近戦になるな。」



作戦を決めて、俺とシルフォードがリーンを探しに行こうとした瞬間だった。

森の中から、リーンが投げ出された様に飛び出てきた。


「姐さん!」


シルフォードがリーンを助けようと一目散に前に出ようとする。


「待て!リーンがあんなにボロボロになってんだ!連携が乱れる動きをするな!」


シルフォードは何か言いたげだったが、黙って従う。

俺たちは気を引き締めながら、リーンに近づく。


「うぅ…」


リーンに息があるとわかったシルフォードがリーンの身体を抱えながら言う。


「姐さん!しっかりするっす!」


その瞬間、シルフォードの言葉を合図としたかの様に森の中から、木々をなぎ倒して山の様に巨大な岩が飛んでくる。


「危ねぇ!」


俺は瞬時に岩とシルフォードの間に入り、拳を構えて岩を殴り壊す。

岩は一瞬で木っ端微塵になる。


「ヴェル!」

「礼は後でたっぷりもらうが、今はそいつの安全を確保した方が良さそうだ。」


森の中から、猫とクマの中間の様な巨大な生き物が現れる。


「ガオニャオーン!」


大きな口かは発せられた雄叫びが大気を震わせる。


「ヴェル…シルフ…リーンを置いて逃げなさい…」


リーンが立ち上がる。

身体が安定しないのか、足元が覚束無い様だ。

もちろん、俺もシルフォードもそんな状態のリーンを放っておけるわけもなく、戦闘態勢を整える。


「ヴェル!シルフォード!」


シルフォードが大声で言う。


「わかってるっす!けど、目の前で血だらけになって怪我をしている姐さんを置いて逃げるくらいなら、死んだ方がマシっす!」


俺もシルフォードに続けて言う。


「俺だって、お前にはまだまだ借りがあんだよ!だから、今死なれると困るんだ!」


リーンは諦めた様子で俺たちの隣に立って言う。


「あれは本来はこの森には居ない、テディニャアと呼ばれる人間の様な賢さととてつもない筋力を持った第三級危険生物の一種よ。あいつの爪には常に獲物の血の凝固を妨げる毒が分泌されているわ。掠り傷が致命傷になるから気をつけて!」


そう、リーンの足元が覚束無いのはこの毒によって引き起こされた貧血によるものだった。

リーンが指を指した自身の左の脇腹に血の滲んだ包帯が見える。


「ほんのかすり傷がああなるわけっすね…ヴェル、足を引っ張らないでくださいっすよ。」

「へっ!俺はこんな奴にヘマするほどヤワじゃねぇっつの!」


俺が全力で地を蹴り、やつの懐に飛び入る。


「もらったあ!」


俺が爪を突き立てようとした瞬間を見計らったかのようにやつが雄叫びをあげて、勢いよくラリアットをする。

俺の身体に見事に的中したラリアットは勢いを殺すこと無く、後ろのシルフォードとリーンに突撃する。


「だから言ったっすよ!コノヤロウ!」


シルフォードが勢いよく拳を突き出してラリアットを止めるが、それがわかっていたかのように足蹴りをシルフォードの身体に叩きつける。


俺とシルフォードの身体が別々の方向に吹き飛ぶが、テディニャアはそれを気にする事もなく、リーンを狙う。


「この状況で、リーンを先に動けなくしようと考えるのは本能ながらも正しい判断だね。」


テディニャアが大きく爪で振りかぶる。


「でもね…リーンはそう簡単にはやられないよ!」


バキィッ!と骨が砕ける音がする。

テディニャアが苦痛に身をよじった隙を狙って背後に回り込む。


「これで、終わりっ!」


リーンの力強い蹴りが後頭部に炸裂する。

テディニャアはその一撃で完全に沈黙する。


「ふぅ…ちょっと油断しちゃったからとは言え、手痛い一撃だったわね…あの子たちが時間を稼いでくれなかったら、死んでたわ。」


リーンはテディニャアの爪から毒を採取して抗体を作成し、自身の傷口に塗る。


「うっ…少し染みるわ…さすがに即効性を重視し過ぎたみたいね。」


多分、ヴェルとシルフォードも怪我をしているだろうと思い、抗体をさらに作っていると2人が戻ってくる。


「姐さんの戦いっぷりを遠くから見てたっすけど、あんなどデカい相手をよく一撃で仕留められたっすね!」


シルフォードは頭から血を流しながらも元気そうに言う。


「…鍛えてるからね。」


ヴェルは身体からかなりの量の血を流してかなり青ざめた顔で言う。


「わりぃ…あいつの爪、避けきれなかった…」


それだけ言ってヴェルが倒れる。


「ヴェル?!しっかりして!今、作ったばかりの抗体で血を止めてあげるから!」


リーンは抗体をヴェルに塗りたくる。

ヴェルの傷口からはまだまだ血が出ていた。


「お願い…間に合って…!」


リーンが祈る様に声を漏らす。

おそらく、致死量を超えているはずの出血量だったが、ヴェルはなんとか生きているようだった。


「よかった…ヴェル…よかった…」


リーンはその場にへたり込む。


本当によかった…

リーンにとって、彼の死はとても耐えられない事である。

彼が生きているだけで、リーンにとっては何にも優る幸せになる…

まだつきあいは短いけど、それでもリーンにとって、かけがいのない友達のヴェルが死んだら耐えられないもの…


シルフォードがちょっとムッとした様子で言う。


「正直、ヴェルが羨ましいとか思ってるっすけど、今はそれどころじゃなさそうっすね。姐さん、急いで血液を補充しないとヴェルが死んじゃうっすよ。」


シルフォードが自らの腕を差し出しながら言う。


「シルフォード…?」

「姐さん、ボクの口から言わせないでほしいっす。これはヴェルに対する貸しっす。ボクの身体はボクが意識すれば大量の血液を作り出すっす。その特性を利用したってバチは当たらないっすよ。」

「ありがとう…じゃあ、少し痛いけど、お願いするね。」


リーンが首の機械から輸血道具を用意する。


「ソレジャ、ハリヲサシチャウネ。」


リーンの声が機械を使ってるとはっきりわかる声になる。

リーンは的確に互いの血管に針を差し込み、輸血を開始する。


「ホントウハモットケンサトカシテ、キレイニシナイトイケナインダケドネ…」


なんてポツリと呟いていた。

シルフォードが少しだけ身体に力を入れる。


「血液生成量増加…万物に受け入れられし我が血は全てを救う薬となる…」


シルフォードがそう言うと、先程までとは打って変わって血流が早く量が多くなる。

リーンは驚いてシルフォードに言う。


「シルフォード…キミハ…」


シルフォードは今までとは雰囲気がガラッと変わり、静かに頷いて言う。


「うん…でも、良いの…"私"は"彼女"とは違うから…ただ目の前の彼を救う…例え彼が私を嫌っていたとしても私は傷ついた彼を救う。私は私の手が届く限り、その命を救う。それが私の"存在意義"だから…」


その姿はどこか悲しげにうつった。

リーンの口から小さな言葉が零れる。


「ソンザイイギ…カ…」


その後は特に会話も無く、ヴェルの身体の回復を待つ。


しばらくして、ヴェルの顔色が良くなってくる。


「ヴェルの顔色が良くなってきた!多分、もう大丈夫!」

「それじゃ、ボクも通常営業に戻るっすよ〜」


シルフォードが今まで通りに楽しげに言うとシルフォードの血流が遅く、血液量も少なくなる。


それにしても、不思議だ…

ヴェルもシルフォードも普通の人間とは違う何かがあるみたいだ…

ヴェルは私の国でも見かけたの"ドラゴン"に似ていたから、おそらくはその力を持ってるんだろうけど、シルフォードみたいな他者を救う事に特化した性質を持つものは私が知る限りは神しか居ないが…


「マサカ…ネ…」


ポツリと呟く。


ヴェルの身体がピクリと動くのを見て、リーンは輸血を辞めて、シルフォードとヴェルから機械を外して、首の機械から小さな絆創膏を出す。


「チョットイタクテカユイカモシレナイケド、アブナイカラガマンシテネ」


リーンは輸血道具を軽く洗いながら、機械の中にしまう。

ヴェルはすやすやと寝息を立て始めたが、まるで起きているかのようにポツリと言う。


「俺は嫌ってなんかないぞ…お前はライバルだからな…」


シルフォードがクスクスと笑って言う。


「もしかして、ボクの夢でも見てるんすかね?意外と可愛いところもあるっすね!」


リーンはそんなシルフォードを満更でもならそうだなと思いながら見ていた。


「ふふっ…さてと、そろそろこの二匹も担ぎながら行こうか」


リーンはデスイーターの死体の首を持ち、ヴェルを担ごうとする。


「姐さん、ヴェルくらいはボクに任せるっす!後でヴェルに言ってマウント取ってからかいたいっすから!」


シルフォードが面白おかしく言う。


「なら、お願いするけど、あんまりヴェルを虐めないであげてね。一応、さっきまで死にかけてたんだから…」

「しょうがないっすね〜…今回は姐さんに免じて、からかうのはやめとくっす。」


シルフォードはヴェルを少し重そうに背に背負う。

リーンはそんなシルフォードに合わせて、少しだけゆっくりと歩きながら、ランパードの家まで歩く。



しばらく、歩くと森の中とは思えないほどの豪勢な屋敷が現れる。


「姐さん!姐さん!なんか変な家が出てきたっすよ!」

「変な家じゃなくて、ランパードの家だよ。ランパードは医者だから、貴方の力が役に立つと思うわ。」

「あはは!もしかしなくても、"存在意義"の話っすね!でも、ランパードって人には言わないでほしいっす。」


シルフォードは何かを隠してる様な気がした。

しかし、リーンは気にしない事にした。


「なら、詳しい事は聞かないよ。シルフォードにも言いたくない事の一つや二つはあると思うから…」

「へへっ…ありがとっ!」


シルフォードはイタズラっぽく笑う。

リーンはシルフォードの表情の豊かさに少しだけ羨ましく感じる。

そして、リーンは扉の前に立つと機械を少しイジって言う。


「ランパード!ちょっと表まで来て!」


予想外に大きな声が聞こえたからなのか扉の向こうから、驚きの声と共にドッタンガッシャンと賑やかな音が聞こえる。

リーンは機械をイジりながら言う。


「音が大きすぎちゃった…てへっ…」

「ビックリしたっすよ…心臓に悪過ぎるっす!」


シルフォードはプンスカと音が聞こえそうなくらい頬を膨らませていた。


「驚かせてごめんね。リーンも少し驚いてる。」

「いや、自分も驚かしてどうするんっすか!」


呆れた様子でシルフォードが言う。

ごもっともである。

バタバタと慌ただしく扉が開いて、髪がボサボサのランパードが出てくる。


「お前なぁ…急にデカい声を…」


ランパードはシルフォードを見て固まる。

シルフォードは首を傾げている。

ランパードがホッとした様子で言う。


「なんだ…ただの人間かよ…驚かせやがって…」


リーンはデスイーターを置いて、シルフォードからヴェルを奪うようにヴェルを背負うとランパードを押し退けて、スタスタと中に入って行く。


「なんだ?あいつ…なんか焦ってねぇか?」

「あー…まあ、その辺はそっとしといてあげてほしいっす。ここで話すのもアレなんで中に入れてもらっても良いっすか?」

「ああ、それは構わんが…先にこいつを解体するから中で茶でも飲んでな。」

「じゃあ、遠慮なく入るっす!」


シルフォードが家の中に入るのを確認しながら、ランパードは考える。


「しっかし、こんなバカでかいもんどっから湧いてきたんだ?」


解体をしていると、中から"それ"が出てくる。


「んな?!マジかよ…」


ランパードは"それ"がもっと無いか、探して家に持ち帰る。

今回は珍しく後書きも書いちゃうのです。

とは言え、特に何を書こうとした訳でもないのですが…

あ、そうそう。

次回は後編ではなく、別の子のお話になります。

べ、別にネタ切れとかじゃないですよ(汗)

ただちょっと…あの…えっと…

はい。

正直に言います。

ネタ切れ寸前です。

助けてください。

ネタ提供でも、感想でもいいからプリーズしてますw

オラに感想をわけてくれぇ!

それでは!

次回もよろしくお願いしまっ!

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