第92話 乱闘③
「親父、終わったか」
「今片付けた、それより休む時間もないらしいな」
「親父、分かってるけど少しくらいは休ませてくれ」
「まあ、それもわかるが、敵の数からして本体だな」
「親父、分かってるけど」
「さあ、続きを始めるぞ」
「もう、分かったぜ」
「フルパワーで殺るぞ」
「おう、」
俺とブルラは、もう一度気合いを入れ直すと、新しく現れた群れの中に突っ込んでいった。
流石に隊の本体なだけあって、超魔兵の統率もとれていて用意には落とせなかった。
「はぁ、」
俺の愛剣、創破を使ってもなかなか倒しきれず、一匹を切り捨てても、その後ろにいた一匹が瞬時にその場所を埋める。
「くっ、」
ノーマルの超魔兵に囲まれながら、ひたすら戦闘を繰り返していると、上空から羽持ちの奴が槍を持って急降下してくる。
ビュゥゥーーン
上空から降下してくるスピードは凄まじく、槍は完全に俺の体を捉えていた。
「真地魔法、始ノ城壁」
自分を中心に、ドーム型の壁を築く。すると、降下してくる奴らの槍は防がれ、槍が突き刺さったことで、数秒の隙ができた。
「はっ、」
数秒あれば十分だ。奴等の眉間を城壁内から的確に貫くと、それと同時に城壁を解く。
「真炎魔法、断罪ノ爆熱」
俺を中心に、高熱の風が吹き荒れ、周りの超魔兵等は焼けただれた肌に悲鳴をあげる。
「、、、」
火傷では、死にきれなかった奴には、俺自ら息の根を止めに頭を吹き飛ばした。
「嫌になってくる量だな」
まだまだ押し寄せてくる超魔兵にほとほと呆れてきた。俺はもう剣術で戦うことにした。
「はぁぁ、」
適当に近くにいた奴の懐に入ると、そいつの腹を貫いてから適当な方向に蹴り飛ばす。その間に俺の射程内に入っていた奴には創破に貯まっていた魔力を使た炎弾で殺す。
「まだまだ、」
この超魔兵達には恐れがなく、仲間が殺されても次から次へと攻め立ててくる。
「炎よ、我に宿れ、真炎魔法、炎ノ力」
一度俺から爆炎が吹き出したと思うと、炎が晴れたころには、紅い鎧を着込んで、目も真っ赤に染まった俺がいた。
「、、、、」
俺は左手をゆっくりと上に向けると、それに続くように瞬時に炎の剣が形成される。そして俺が再度左手を下ろすと、それに続いて炎の剣は超魔兵の顔面に向かい飛んでいく。
「ギィ、、ギギギ、、」
俺がふりかえると、そこには射撃型の超魔兵達が一斉に俺に銃口を向けていた。
「ギギギ、、ギィィ、」
それを合図にしたかのように、一斉に光線が放たれた。俺はその光線に創破を向ける。すると、光線は創破に当たって分解され、吸収された。
「光線とはこう撃つんだ」
俺はさっきの光線で貯まった魔力を使って、高精度な光属性の光線を放つ。すると、一ヶ所に固まっていた超魔兵達は、見事に光線の範囲内にはいり、跡形もなく消し飛んだ。
「お前らは来ないのか、」
俺がさっきから戦闘している間、ずっと上空で羽持ちの奴等が待ち構えていた。
「まあいい、」
俺は創破を構えると、力一杯そいつらに向けて投擲した。
「散れ、」
直前に込めた魔法によって、創破はバラバラになって、羽持ちの奴等を乱獲していく。そしてあらかた片付いた頃、創破は俺の右手にもとの形で戻ってきた。
「まだまだ、殺らなきゃな」
俺はそう言うと、もう一度群れに向けて突っ込んだ。




