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神様の探し物  作者: すけ介
第六章 屋敷
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第71話 スピーチ

「リュー、今日がスピーチの日じゃが緊張はしておらぬな」

「は、はい。りょ、領主」

今はあれから二日後、昨日色々と準備をして今日のために準備は完璧だった。

「立派に緊張しておるではないか。しかしそれも今日一日だけじゃ」

「は、はい」

あれだけ準備をしているのに緊張もなにもないと思うのだが、残りは今日だけだと我慢する。

「それでは行くかのう」

「あ、はい」

俺はそう返事をすると、領主のあとにつづいて部屋を出る。今の俺は少しだけ化粧もして着飾っていた。

「さ、ここのテラスから演説するんじゃ。司会が今回の主役、リュー様からのお言葉です、と言うからその時、ここから出てスピーチを始めるのじゃぞ」

「は、はい」

外は恐らくは領民が集まっておりザワザワとザワついていた。そして昨日の夜、ミア達と連絡をとっており、今日俺が逃げる時に一緒に逃げられるようにしていた。

「さ、始めるかのう」

もうテラスの手前には奥様と領主がおり、司会の人がテラスで今日の説明を始めていた。言い忘れていたが今日は集まった領民に食事を振る舞うようでそのおかげもあり領主の屋敷には沢山の領民が集まっていた。

「貴女、どうするつもりなの」

「奥様、今日出ます」

「分かったわ。頑張ってちょうだい」

「はい、ありがとうございます」

「、、、」

「それでは皆様、領主様からの挨拶です」

「皆の衆、わしがここに着任して、記念すべき21人目の側室を迎えたのをここに報告いたす。今日は皆の衆にもこの幸せを分けたいのである。その前にわしの新しい側室からの挨拶じゃ」

「それでは、今日の主役、リュー様からのスピーチです」

領主に言われた通り司会が叫んだので俺は部屋からテラスに出た。すると領民はザワついた。

「皆様、私はリュー。この度ここの領主様のお目についたことにより、このような卑しい身分の私でもこんな栄光を浴びることが出来ます」

その頃には領民のざわめきは消え、全員が俺に注目していた。俺も伊達にこんな仕事をしてきたわけじゃない。

「この度はこんな私の為に集まって下さってありがとうございます。」

俺がそう言い終わると、領民から拍手が沸き起こった。俺はそろそろかと思い、

「それでは皆さんに報告がございます。」

すると領民はしーんと静まりかえる。

「リュー、何をしておるのじゃ」

領主が小さめの声で叫ぶが、俺はそれを無視し領民達を見る。

「さあ、そろそろ始めるか」

誰にも聞こえない小さな声で呟くと俺は喋り始めた。

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