第60話 訓練②
「あ、おはようございます」
「おはよう、今日は早いな」
「へへ、そうですか。目が覚めてしまって」
「そうか、こっちにでも座れよ」
「あ、はい」
澪は俺がすすめた席に座る。
「澪は昨日何してたんだ」
「そうですねぇ、そうだ、昨日は少し単独依頼を受けてました」
「そうなのか、どんな依頼だったんだ」
「採集ですよ、確か珍しい薬草の採取依頼でした。ボクは探し物が得意だったので」
「そうだったのか、じゃあすぐに見つかったのか」
「はい、それで昨日買ってきたんですよ」
「そうだったのか、ありがとう」
「そんなことないですよ、ボク達はずっとお世話になっているんですから」
「けど俺からすると大事な大事な人だしな。澪はそれでいいと思うぞ。」
「でも、」
「俺は今の澪が好きだけどな」
「え、」
澪がそう声をあげた時、
「お父さーん、」
ユキがそう言って飛びついてくる。
「お、どうしたユキ」
「だって朝起きたらお父さんいないんだもん」
昨日、途中で寝てしまったユキはミアが部屋で寝かせていた。
「ごめんな。けど、今日も行くんだろ」
「うん」
「では、また」
「あ、はい。では」
俺は澪の返事を聞くと、そう言って扉を開けた。
「では今日は実戦訓練だ。それと先に説明がある」
訓練が始まって隊長が内容を説明しはじめる。
「この部隊の練度を高めるため、今日はウィル君と戦ってもらう」
「え、隊長酷いですよ」
「そうだそうだ、」
「俺達を見放す気か」
「てか、先輩達も酷いですよ」
「と言うことだ、今回はウィル君対我が部隊だ。準備を始めろ」
すると渋々ながらも隊列を組み、俺の前へ並ぶ。
「はぁ、分かりましたよ、では」
「おい、ちょっと待て、嬢ちゃんは危ないぞ」
「隊長、大丈夫ですよ。このこは」
「そ、そうか。では、、、始め」
俺とユキは二手に分かれ、俺は右、ユキは左に移動する。
「はぁぁ」
剣を大振りに振るう兵の関節に衝撃を放ち、腕を麻痺させる。あとは手刀で首を叩き気絶させる。
「はぁぁぁぁぁ」
一斉に飛んでくる矢を炎海で燃やすと、それを煙幕にして前方にいた盾兵に攻め入る。
「な、なんだぁ」
一人の兵が叫んだがもう遅い。俺は炎の熱風で目も開けられない兵達を気絶させていくと弓兵に振り返る。
「さ、ジ、エンドだ」
俺は創射を構え、ぶっ放す。弱い雷の魔法を付与すると簡単に気絶するので俺はそのまま気絶させていった。
「お、ユキも終わったか」
ユキも全ての兵達を片付けたらしく、俺に近付いてくる。その時、
「撃てぇぇ」
隊長がそう叫ぶと魔法が一斉に飛んでくる。
「隊長、おふざけが、過ぎますよ」
俺は笑顔でそう言うと、右手に闇を付与する。そして魔法が当たる瞬間、
「滅」
右手を振るうと魔法は全て消し飛び闇の余波は魔法部隊まで蹴散らす。
「これで、僕達の勝ちですね」
俺は蹴散らした部隊の中から隊長を引っ張り出し、そう問いかける。
「そ、そうだ、お前、た、達の勝ち、だ、、」
俺はそう言われたのを確認するとそろそら時間だったので拠点に向けて帰っていった。




