第45話 試合
「よし、始めようぜ」
「いいけど、じゃあ、、、始め」
始めの合図と共に放たれたミアの矢は的確に俺の急所を狙っていた。
「え、」
しかし放たれた矢は全て俺が叩き折り地面に突き刺さっている。
「さ、今度はこっちの番だぞ」
俺は拳銃を向けると樹の銃弾を放つ。
ガキッン
いつの間にか取り出された銀色の短剣で弾丸は全て弾き飛ばされていた。
「ミアって短剣も使えたのか」
「うん、短剣なら弓の次に自信あるよ」
「そうなのか、それは楽しみだ」
俺は久しぶりに使うが、
「武器創造 闇ノ大鎌」
手から黒色の魔力が流れ出ると少しずつ形ができはじめ、2m程の大鎌に変化した。大鎌はどこまでも深そうな黒い鎌でとにかく大きかった。
「な、何それ、ウィ、ウィル。」
「少し力を使ってみようかなと」
「喜んでいいのか分からないよ」
「いいじゃないか、第二ラウンド、スタートだ」
俺は大鎌を横に構えミアの懐に入る。
「はぁぁぁ、」
構えていた大鎌を横薙ぎに振るうがそこにはもうミアはいなかった。
「ふっ」
どうやって現れたのか、ミアは俺の後ろから短剣を振りかざしていた。
グサッ
ミアの振り下ろした短剣は俺の左腕に深々と突き刺さる。
「ウィ、ウィル」
「試合中に油断は禁物だぞ」
俺は短剣が突き刺さったままミアを投げ飛ばす。俺は短剣を抜くと投げ捨てた。
「ウィル、酷いよ」
「試合中は集中しな」
俺が最後まで言うまでに、
「ウィルこそ集中しなよ」
いつの間にか懐に入られてしまった。
「え、きゃ」
ミアのふるった短剣は俺を仕留めれなかった。
「ここだぞ」
俺はミアに拳銃を向ける。
バン、
魔力の弾丸ではなく空気の塊をミアに向けて放った。
「きゃぁ、」
「発芽、」
「え、なに、、て、えぇ、これなにぃ」
闘技場の所々から黒い触手のような物が生えミアに絡みつこうとする。
「え、ちょ、ちょっと」
実は触手の生えた場所は弾いた弾丸の落ちた場所。つまりこの触手は元々仕込んであったものだ。
「く、、っ、、、!」
次々と襲いかかってくる触手にミアは苦戦する。ミアは絡みつこうとする触手を射止めようとするが触手はその矢を全て避けとうとう、
「きゃ、」
ミアは足を絡みつかれ体勢を崩してしまう。すると他の触手もそれに続きミアを締め上げてしまった。
「きゃ、ちょ、ウィルこれは」
触手はそんなのはお構いなしと締め上げたうえに酸まで吐き出す。
バン、バン、バン、
炎の銃弾は触手に着弾すると触手全てを燃やし尽くしてしまった。
「はあはあ、ウィルぅ、酷いよぅ」
涙目で訴えかけるミアは触手の酸のせいで服が7割程溶けてしまっていた。
「ごめんな、ミア」
俺は自分の着ていた上着を脱ぐとミアに被せる。
「ウィル、酷いよ」
「ごめん、」
俺はそう言いミアの頭を撫でる。
「頭撫でるのはズルいよ」
「少しまってろ」
「ん、なに」
「闇夜・深暗」
すると俺達のまわりだけ真っ暗になってまわりからは見えなくなった。
「ほんとごめんな、、、、、やっぱり自我がないものは操れなかったか」
「ん、どうしたの」
「いや、なんでもない。その姿のままじゃ寒いだろ。」
俺はそう言いミアを家まで運んだ。
「ありがとね、ウィル」
「俺のせいなんだから、、部屋の外に出とくぞ」
「あ、うん、、、、、別に中にいててもいいのに」
「ん、なにか言ったか」
「な、なにも言ってないよ」
「そうか、」
俺は部屋を出た。




