第33話 帰宅
次の日、今日の朝は珍しくレイ先生が失敗せずどんどんと林を進んでいった。
「この調子なら明日にはつくな」
レイ先生がそう呟いた時、
「ピピッピー」
「ひっ」
青色の体を持つ小鳥がそう鳴いて襲いかかってくる。
「レイ先生って疫病神ですね」
僕はそう呟き拳銃をぶっ放す。これは魔力で即席で作成したもので耐久値はそこまで高くない。
バンッバンッバンッ
今回は数が多いので魔力が分散するように放つ。弾丸は放たれると空中で無数に飛び散り飛び回っていた鳥達をどんどんと撃ち落とす。
「ぐっ」
僕の死角から小鳥が鋭く僕に突っ込んできた。僕はそれを叩き落とすと、
「乱弾散命」
僕が放った魔力の塊は空中で弾け飛び残っていた小鳥達は飛び散った魔力弾で蜂の巣になっていった。
「さあ、これはどうしようか」
「お父さん、これは水魔石鳥ですね。こいつの心臓は水魔石で出来てますよ」
「よし皆。こいつの素材を集めるぞ」
『おお、』
皆は手分けして仕留めた小鳥を解体して水魔石を取り出した。
「クレイ、とれたけど少し少なくない」
「あ、それは僕が破壊してしまったんだろう。ごめんな」
「いや、いいよ。」
水魔石を回収すると皆が山分けして確実自分の鞄にしまった。
「少し遅れたから急ぐぞ」
「はい」
「おお」
「オッケー」
「分かりました」
「、、、」
僕は馬車を魔法の力も借りて急加速させる。すると後ろから、
「ぐは、」
そんな声がしたが僕は無視して走り続けた。
「く、」
僕は馬車を止める。
「どうしたの」
「これだ」
僕はそう言って目の前にある深い渓谷を指さした。
「ねえ、こんなのあったっけ」
「いや、恐らくは奴が暴れたんだろう」
「え、奴って」
僕はその言葉を無視して、
「魔力橋」
これは簡単な魔法で魔力をただ単に橋のようにしただけだ。しかしこれを維持するには莫大な魔力が必要となる。
「さ、行こう」
僕はそう言って馬車を進めた。
「ねえ、そろそろじゃない」
さっきまで太陽が真上だったが今は少し傾いていた。
「そうだな。、、、、、お、見えてきたぞ」
ミアがそう言うので回りを探るとまだ遠いが魔法学校の屋根が見えた。
「本当だ。やっとだね」
まだ遠いのにそれを確認できたミアに僕は驚いたがやっと、と言う言葉には同感だ。何故ならここまでが大変だったからだ。僕はやっとと言う心を抑えながらも少し早く馬車を進めた。
「ふぁ、やっと帰ってきたね」
「そうだな、あれ、レイ先生は」
僕があたりを見渡すとレイ先生がふらふらと魔法学校に向かって歩いていた。
「そう言えば、澪さんはどうするんだ」
「え、私は、、、どうしよう」
「僕の家に来ません。部屋は余ってますし」
「え、いいんですか。ありがとうございます」
澪さんは深々と頭を下げるが、
「別にそんなこと気にしなくてもいいぞ。、、、、、まあいいや、帰ろっか」
「うん」
「はい」
「おお」
「はい」
僕達はそう言って家に帰った。




