第28話 転生者
次の日、引き続き試合があるので会場前で皆とわかれ僕は控え室まで歩いて行った。
「今日はどんな武器だろ」
一昨日も昨日もかわった武器だったので僕の中では今日もかわった武器だろうと決定付けていた。
コンコンッ
その時控え室の扉が叩かれた。僕が扉を開けると、
「あ、はじめまして。ボクはユウトと言います。今日の試合、楽しみですね」
「君は」
「あ、すいません。ボクは今回貴方の準決勝での対戦相手です。」
「そうか、僕はクレイだ。、、、、、、、お前ユウトと言ったな」
「あ、はい、、、それがどうかしましたか」
「あの時のか」
「あの時とは、、」
「はは、お前は転生者だろ。確か、、、、、」
「え、貴方はもしかして」
「いやいい。僕は今人として生きてるから」
「そ、そうなんですか」
その時、
「クレイ選手、そろそろ試合が始まりますよ、、、あ、ユウト選手もいらしたのですか。さ、二人とも舞台へどうぞ」
僕達はせっかくなので二人で舞台まで向かった。
「皆々様、いよいよ準決勝です。あの魔法学校出身のクレイ選手」
いつもより大袈裟に紹介されたがそう言うと僕は舞台にのぼる。
「冒険者出身、ユウト選手」
そう言うと少し緊張しながらもユウトが舞台にあがる。
「両者、位置について、、、始め」
司会かそう言うとさっきまでの緊張した雰囲気は消え真剣な強者の雰囲気に変わる。そして、
ガキッン
恐らく僕が与えた力のおかげなのだろう、常人には見えない速度で僕の懐に入り剣を振るう。しかし僕も簡単にはやられない、その剣をしっかりと受け止め、
「影移動 分身」
魔法で9人に分身した僕は影を伝いユウトの周りを飛び回る。その時ユウトが胸から取り出した物を僕に向ける。するとそれから赤い塊が音速も簡単に超えるようなスピードで僕に迫る。
「く、」
僕は急いで分身を解くと一度舞台におりた。
「それは、」
「拳銃って言うんですよ。貴方がくれた物を使ってみました」
ユウトはそう言ってその拳銃とやらを僕に向けてきた。
「そうか、ユウト達の世界の武器か」
僕は警戒を強めて体に力を入れる。
「さあ、第二ラウンド開始です」
そう言って拳銃とやらから今度は氷の力を込めたであろう弾が飛んでくる。僕が黒剣で弾を切り裂くと弾は真っ二つにわかれ舞台に着弾した。そして着弾した所を中心に数mが凍りついた。
「これは危ないな」
僕は急いで決着をつけようと黒剣に闇を込める。ついでに体にも闇を纏うが。それはいいとしてこの剣は闇で創ったので闇を込めると他の属性を込めるより強化の上げ幅は大幅に上がる。そしてそれを全開で込めると、
「さあ、今度はこっちの番だ」
黒剣から流れ出る覇気は簡単に舞台を切り裂く。そして僕はゆっくりとユウトに向けて歩いて行く。しかしユウトもそれを見逃すはずは無くどんどん拳銃から弾をうつが僕に当たるたび弾は消え去る。
「はっ、」
だいぶ加減しているが黒剣を振るうと綺麗に舞台を割りながら斬撃はユウトに迫る。その時ユウトは咄嗟に魔力を放出して防いだのだろうがそれ程意味は無くユウトの体は深々と傷が入った。
「エウム・スパティウム・イエンピエンディエンティウム 時間停止」
僕はユウトと僕以外の時間を完璧に止めてからユウトに近付く。そして、
「我この者を助けたい。光よこの者を完治させよ 完全蘇生」
すると切り裂かれたユウトの体は淡く光り傷が塞がっていく。すると、
「う、、ん、クレイさん。僕はどうなったんでしょう」
「今はまだかな。ごめんな、大怪我をさしてしまって」
「いえ大丈夫です。この試合に出た以上これくらいは覚悟しないと」
「まあ傷は完治したからな。まあ女の子の体を傷付けたんだ。謝るよ」
「え、」
「僕は知ってたぞ。なんせ転生させたのが僕だからな、確か本当の名前は山崎澪だったかな」
「はい、悠人はお兄ちゃんの名前です」
「そうか、まあ良い。ついでに服も直しておいたぞ」
「え」
僕は澪を気絶させると魔術を解除した。
「勝者、クレイ選手」
僕は澪を抱え控え室に戻った。




