第19話 密会
「ふぁぁぁ、、、、、わっ」
僕が体を起こすと何と部屋の椅子に腰掛けて眠っている一人の少女がいた。
「ふぁぁ、あ、親父。おっは」
「おっはじゃないぞ、なんでブルラがここにいるんだよ」
「え、そんなの兄貴を見っけたからだ」
「はあ、もういい。はやく行こう」
「オッケー、さ、はやく行こうぜ」
そう言って僕とブルラは部屋を出て行った。
「あ、おはようお父さん。、、え、ブルラなんでここに」
「そんなの空を音速で飛んでるのを見かけたら見に行くだろ」
「はは、それは」
「あの~、私はどうしたら」
「あ、ごめんミア。こいつはブルラ、一応こいつも僕の知り合いだ」
「そ、そう」
「あ、親父この娘は。もしかして親父、、、」
「はあ、分かってる。分かってるんだ」
「親父、、、」
「さあさあ、このことはあとに回してご飯にしよ」
ルークが会話を断ち切って違う話に変えた。
「分かった、飯は僕が作るからミア達は座っといてくれ」
僕はそう言うと簡単な朝食を振る舞う。
「お父さんは相変わらずご飯美味しいよね」
「確かに親父の飯は美味い」
「えーと、お二人は何故クレイのことをお父さんと、」
「クレイ、、、」
「ブルラ」
「あ、そ、そうだな。まあ口癖だな」
「そ、そうなんだ」
「まあ良いじゃないか。さあ、町中でも歩きに行こう」
僕はそう言ってルークとブルラと一緒に町中を歩き回った。
その夜、
「お父さん、ミアさんはどうするつもりですか」
「そうだぞ親父。あの娘はどうするんだ」
「いや、分からない。時期を見てこの町ごと記憶を消して去ろうと思う」
「はあ、やっぱりそうですか」
「ちっ、親父、それは勝手だぜ」
「勝手だと」
「ああ、どうやらあの娘は親父を好いている。あの娘の気持ちはどうなるんだ」
「それだからこそ僕がミアの人生に関わらないほうがよかった。むしろ初めからミアには会わない方がよかった」
「ちっ、いつも親父はそうだ。お人好しに人を助けては秘密を話す。そしたら逃げられるか、あの娘のようにより近付くかだ。」
「そ、それはそうだが」
「そして時期をみては記憶を消して去る。だから親父の記憶は残らない。なあ親父、それって寂しくないか」
「、、、、、」
「あたしには親父はずっと苦しんでるように見えるぜ」
「、、、、、」
「はあ、僕からはなにも言えないけど親父はもう人間には関わらないほうが良いと思うよ」
「、、、、、、、、、、分かった」