第18話 ルーク
「ふぁぁぁ」
昨日は疲れていたのか部屋に入るなりすぐに眠ってしまった。僕は体を起こすと部屋を出た。
「ふあ、おはようクレイ」
僕が椅子にすわり紅茶を飲んでいると、そう言ってミアが部屋に入ってきた。
「おはよう、今日はなにかすることはあるか」
「え、特にないけど」
「そっか、僕は少し外に出よう」
「ええ、いいけど、、、」
少し余談だが僕達は二十日間の休みをもらっていた。というのもミアの怪我もあるが僕の本戦のための休日でもあった。話は戻るが僕はミアを連れて家を出た。すると、
「久しぶり、お父さん」
そう言って細身の少年が僕に声をかける。
「え、お、お父さん」
ミアは驚いたようで見を見開いている。
「ルーク、その呼び方はやめてくれ」
「え、良いじゃないですか。」
「ク、クレイ、お父さんって」
「あ、そう言うことですか。これは失礼しました。僕はルークです」
ルークは白色のローブを着た背の小さめの青年だった。
「ルーク、、もういい、ミア、こいつはルーク僕の知り合いだ」
僕がそう話しているとルークはずっとクスクスと笑っている。
「え、そ、そうなんですか」
「ああ、少しこいつはへんなんだよな。だから僕のことをこう呼んでんだ」
「そ、そうなんだ」
「ねえ、お邪魔していい」
「いいけど、」
「ありがとう」
そう言ってルークは僕の家に入っていった。
「ねえクレイ。あの人すぐ家に入っていったけどここに来たことあるの」
「ああ、あいつともう一人たまにここに来ては数日泊まってまたどっかいくんだ」
「そ、そうなんだ」
僕達は引き返して家に入っていった。
「あ、遅かったね。お父さん、ミアさん」
「一応ここは僕の家だぞ」
「いいじゃない。だって僕の家でもあるんだよ」
「いや、断じて違うぞ。ここは僕の家だ」
「まあまあ、そう言えばミアさんってお父さんとどんな関係なの」
「え、ク、クレイと」
「うん、先に言っとくけどお父さんと恋愛は止めといたほうがいいよ」
「え、それはどう言う」
「はいストップ。ルークそれ以上は言うな」
僕はそう言って二人の会話を断ち切った。
「はあ、お父さんは、、、まあしょうがないね。まあ頑張って見るといい」
「え、クレイこれはどう言う」
「だから止めよう。これ以上はだめだ。」
僕は有無を言わせぬよう強くきつくそう言い放つ。
「お父さん、ミアさんが傷付くだけだよ」
「分かっている。しかしもう少しはいいだろ」
「もう、お父さんは」
「クレイもルークさんも何のことを話してるんですか」
「いや、まだ言えない」
「クレイはまだ私を信用してないの」
「いや、そうじゃない」
そのあと話はあやふやになりその日はルークも泊まることになり三人とも部屋に入ってそれぞれが好きな時間に寝た。