別れ
あなたにとって私のことなんてどうでも良いものなのでしょうか?
ええ。
いなくなろうが知らないのでしょう?
ええ。
私はあなたを愛していようとなかろうと?
ええ。
あなたは冷たくなったのですね
いいえ。違います。
では?
もとから冷たかっただけです。
そんなはずはありませんよ。
だってあなたはいつだって心配そうな顔して、嬉しそうな顔して。私によくしてくださっていたではないですか?
ええ。
では、なぜ。冷たいのですか。私にはあなたの笑顔が偽物のソレには見えませんでしたよ。
ええ。そうでしょう。
何故?
わたしは人が嫌いなのです。貴方も人です。けれどわたしは同じくらい。人に"嫌い"と伝える事が恐ろしい。
私に言うのは恐ろしくないと?
ええ。貴方は信頼できる方です。だからこそ言える。"嫌い"だと。わたしにとって貴方ほど嫌いと言える存在はいないでしょう。
わたしは弱いのです。だからこそ。強いわたしを演じている。私の言う「嫌い」は利己的な強いわたしが言うものであり。
わたしが言えるものではないのです。
そう。信頼できるという言葉。嬉しいです。けれど、あなたは自分勝手です。私が信頼できるかどうかは貴方が勝手に決めた事であり。嫌いと言えるかどうかも貴方が決めた事です。
私はソレを知らずにいたのです。
ソレは私に対する冒涜。罪ではないのですか?
あなたは"私"であって"わたし"には究極なり得ない。わたしは柔い存在であり。貴方ほど強くは生きれない。ならば、後々後悔し。貴方の足を引っ張ることは目に見えている。貴方の隣りにいることこそがわたしの究極の疲労であり。極悪の根源なのです。
貴方であるあなたが純真であればあるほど。
わたしは私の醜さを知るのです。
確かに罪でしょう。
その罪の根源は貴方でも有るのです。
分からない。
貴方は何時になったら。その罪を無くせるような存在になるのですか。
わたしが私になった。その時に。万事は元どおりでしょう。けれど、私はわたしを愛し。私は貴方を愛している以上。私は苦しみ続けます。わたしは貴方が恐ろしい。罪が本当に消えるのは、わたしが消滅するか。貴方が私の前から消えるしかないのです。
ズルいです。"わたし"も私も捨てない方法は無いのですか。あなたは逃げるのですか。
無いです。そして逃げることになるのでしょう。
私が貴方である"わたし"を愛せば、何か変わることは?
分からない。けれど。それは多くの痛みがある。