魚が居るのは水の中。
呼ばれた気がして、寒さに身震いしながら目を覚ます。
無意識に目をやるチェストの上の飾り時計。
リビングのソファでうたた寝をしている内に、すっかり夜中になっていた。
あれ? きょろきょろと辺りを見回す。
居る居ない以前に、帰って来た気配すらない。
……気のせいか、夢だったのか。
小父さんがまだ帰らないのは、いつものこと。
飾り棚を挟んで向こう側のダイニングの丸テーブルの上では、
すっかり冷めた今日の夕食。
これも、いつものこと。
いまの彼女と上手くいっている限り、ここへは戻らないのだろうけれど、
居候で生活の全てを養って貰っている身としては、
いつ帰るか分からないとは言え
家主の食事の準備くらいしておこうと決めている。
無論、全くの僕の勝手だ。
だから、がっかりするのは、間違っている。
溜息を吐いて起き上がる。
「帰って来るって言ったくせに……」
今日は僕の誕生日だから、一緒に祝おうって。
「もう子どもじゃないから、いいんだけどね、別に」
努めて冷めた口調でつぶやく。
だけど同居を始めてからずっと、
この日の約束だけは必ず守ってくれたのに。
飾り棚に置いた小さな水槽の中のポンプが、
こぽこぽと規則正しい泡を吐き出す音をたてるだけの静まり返った室内。
「防音が良過ぎるのも、考えものだよね」
十歳で小父さんに引き取られてから四度目の冬。
以前母親と二人で暮らしていた古いアパートは、
このマンションよりずっと狭かったし、
壁も薄かったから、両隣の生活音が筒抜けだし、
換気が良過ぎて寒いし暑いし、
……だけど他の部屋に人のいる気配がするだけでも安心出来た。
「…………」
不意に誰かの声が聞こえた気がした。
幻聴が聞こえる程寂しいとか、最悪だ。
「もう十五歳なんだから、甘えてんなよ、自分」
『吾 十有五にして学を志ざす』は、孔子の論語。
君たちもそろそろ将来について真剣に考えてみるべきだよ
……とは、国語担当の担任教師が、
今日の帰りのホームルームで言っていた言葉。
先生の子どもの時は、どうだったんですか?
本当に十五歳で将来についてなんて、
考えてみたことがあるんですか?
聞きたい言葉を胸に仕舞い込んで、
無反応でいるのが今の中学生のデフォルト。
無視されるのは絶対に嫌だけど、
悪目立ちして笑い者になったり、
イジメの標的にされたりするのは、まっぴら御免だからね。
「へえ、十五歳なんだ。えーと、保井 聡くん」
驚きに総毛だって振り返る。
この、呆れるくらいセキュリティーが厳しいマンションの一室に、
他人が忍び込める筈がない。
「…………」
開いた口をふさげない。
「私は~、……困ったな、そこら辺の記憶が曖昧になってしまって」
相手は確かに侵入者ではなかった。……人間じゃあないという点で。
かといって幽霊なのか?
この明るい声と笑顔で、大げさなゼスチャー混じりの台詞を吐いた揚句に
握手を求める手を指し出す、陽気で能天気で馬鹿みたいな男が?
だけれど、その男は、
向こうの壁の模様が見透かせる透けた体の持ち主で……。
そして何よりこの姿形は……。
「聡くん?」
心配そうな顔が覗き込んで来る。
「うわっ!」
近い近い、そしてやっぱり顔の向こうに、
うっすらと水槽を泳ぐ金魚の赤い尾ひれが、
ひらひらと動いて行くのが映っている。
「大丈夫?」
こんな無防備な笑顔を見たことがないので印象が違い過ぎてるけど、
この心配そうな不安顔はすごく見慣れている。
「お……小父さん、なんでそんな姿に……」
「おじさん? ああ、この個体の抜け殻ならドアの外に倒れているよ」
とんでもない言葉を、さわやかな笑顔とセットで聞かされる。
「ええっ!」
反射的に踵を返してリビングの扉を開け、廊下を駆け抜け、
裸足のまま玄関のドアを開けると、マンションの内廊下、
管理会社がピカピカに磨いたリノリウムの床の上に、
LED照明に照らされた、見慣れた顔の行き倒れ。
「小父さん、小父さんっ!」
体を揺すっても無反応。まさか、いやだ、そんな。
「死んでないけど、ここにも居ないんだよ」
振り返ると小父さんとは思えないくらい
明るい笑顔の透き通った小父さん。
「……ど、ういうこと?」
取り敢えずそれしか聞けない。
自分でも察して余りある思考の大混乱ぶりに、
頭を抱えてしまいそうだ。
「えっとお、話が面倒だし、ここに倒しとくのもなんだから、
入って良いかな?」
「入る? どこに?」
問い返す間もなく、明るい笑顔の透き通った小父さんは
ドアの外に倒れている小父さんと重なって、中に入って消えた。
「え……?」
にわかに小父さんが、ん~っと伸びをしてのっそりと立ち上がる。
「これで大丈夫」
その顔に浮かぶのは、先刻リビングで見たばかりの、屈託のない頬笑み。
違う。これは、小父さんだけど、小父さんじゃあないものだ。
こちらへ伸ばされた手に後ずさる。
「警戒、しないで? 私に害意はないんだ」
小父さんの姿をしたものが、おろおろと語り掛けて来る。
「この状況で、何を信じろって言うつもりだよ」
「私を信じて、時間がないから」
「時間?」
「このままだと、この個体の生命維持活動は停止してしまうから」
「停止?」
馬鹿みたいな単語のオウム返し。分かっちやいるけど混乱継続中。
「ん~と、まずは、落ち着いて、
お茶でも飲みながら話そうか……でOK?」
「は……あ?」
使えない頭を縦に頷くのは、
それがいつもの小父さんの口癖だからの条件反射。
そのままリビング続きのダイニングのテーブルに着かされて、
目の前で入れてくれたお茶を睨む羽目に陥る。
「はい、どうぞ」
お茶の葉やカップの置き場所、お茶を入れる手順の淀みなさ。
ここに至って今さら冷静に思い返す。小父さんの職業は役者なのだ。
巻頭に「売れない」と付いてはいるけど、一応テレビにも出ている。
ただし、主に2時間推理ドラマ冒頭の死体の役とか、
全体のストーリーに絡みづらいモブ集団の、
空気に近いポジション役専門。
同性の僕から見ても綺麗な顔立ちなのだから、
もっと笑えば良いのに……と、いつも思ってた。だから、
「ねえ、これって、何かの役作りな訳?」
目の前で、自身は立ったままニコニコしている小父さん姿のモノに
問い掛ける。
そうだと是非言って欲しい、
この際細かい事は寝惚けて見た幻覚ってことにしちゃって
一向に構わないから。
「『役作り』? ……ああ違うよ。
私は、この個体に残っている記憶の通りに動いてみているだけだからね」
ほら、と、いきなり中身の透けてる方が半分だけ抜けて見せると、
小父さんの上半身が糸の切れた操り人形ように
テーブルの上のお茶目掛けてダイブする。
「うわっ!」
咄嗟に全力で支えて阻止。小父さんの顔を胸に抱え込む。
「気を付けろよっ、仮にも役者の顔に傷を付けるな!」
「ああ、ご免ご免」
詫びの返答が胸元から聞こえる。
「でも、いい加減分かってもらえないと時間がないんだ。
私がこの世界に孵った時に偶然にもこの個体と接触し衝突して、
その衝撃で私の本体とこの個体の魂が行方不明になってから、
すでにかなりの時間が経過してしまっている」
くるり、と向きだけ変えた顔が、またも訳の分からないことを言い出す。
「だったら話せよ、あんたは何者で、小父さんはどうなったんだ」
近い! 押し返した弾みで床に尻餅をついた小父さんもどきが頭を搔く。
「ちょっと待って、答えに該当する単語を、この個体の記憶から探すから」
「記憶? 小父さんの?」
「そう。えっと……、私は生まれたばかりで知識も記憶も白紙だったから
……で、意味は通じているのかな?」
「生まれたばかり?」
さっきも孵ったとか言ってたけど。
「私はこの次元の生命体ではないんだ。
本体というか、全体を統括している意識はここより上の次元にあって、
そこから個体を下位次元に生み出して、知識や情報を収集させ、
それをエネルギー源として摂取して生命活動を維持しているんだよ」
床から立ち上がってニコニコと、またとんでもないことを言ってのける。
「全体? 個体??なんのことだ」
「君たちは指を伸ばして食物を掴んで口に入れるよね、私の役目はその指」
「……指は、話したりしないだろ」
「分からないよ? 聞こえてないだけかも知れない」
「気持ち悪い事を言うな……」
会話する個性豊かな10本指、足を合わせると20本。
とてもじゃないが心穏やかに暮らせそうにはない。
「受け取り方はそれぞれだよ。それよりこの個体、
高峰 透さんは、もうすぐ生命維持活動が停止する。
つまり死んじゃうけど、どうする?」
思わず椅子から立ち上がる。
「どうするも何も、なんでだよ」
「この世界では体という器の中から
魂という精神が抜けたまま放置すると、
死という状態になるんだよね?」
「は?」
そんなの知るか、
母親の時も納得するだけでも余裕で3年以上掛ったってのに。
「ふざけたこと言ってないで、助けろよ」
「だから、協力して欲しいんだ」
小父さん姿の自称異次元生物は、
掴み掛ろうとした僕の腕を掴んで歩き出す。
「え~とね、
魂はその個体が1番惹かれるものの傍にいる確率が高いんだ。
記憶の一番上に君の名前と存在があったから、
ここかと思ったんだけど」
「そんな訳ないだろ。
行くんなら今付き合ってる女のトコじゃないのか?」
小父さんの部屋のドアを開ける。
「違うと思うけどね」
嫌に確信を持って小父さんもどきが言い切る。
お互いプライベートは分けようということで、
入ったことのなかった部屋の中。
ベッドとパソコンデスクと本棚の、片付いたシンプルな部屋。
自分の部屋と比べると、
まるで小父さんの方が居候しているように見える部屋。
「ここに居ないなら、
何か気に懸かっている場所のヒントでも探さないと」
気に懸かっている場所?
小父さんの部屋を更に見回す。
本棚には純文学と演劇関連。
パソコンは起動してみてもパスワードが分からない。
不意にポケットの中で振動。
聞こえてくるケータイの着信を告げるメロディ。
「はい?」
「あ、サトちゃん? 遅くにご免なさぁい。透帰ってる?」
小父さんの所属事務所の社長さん。
母親の学生時代からの親友とかで、
いまだに僕を製薬会社のオレンジの小象のように呼ぶ。
「……こんな時間に、どうしたんですか?」
「ああ。その様子じゃ、まだなのね」
電話の向こうで、溜息を吐く気配。
ゼスチャーの大げさな人だから、
ついでに肩のひとつも竦めているかもしれない。
「全く、あの子は肝心な時にチキンなんだから」
「何か? あったんですか?」
「これから、ある筈だったから、心配して連絡したのよ。
そうそう、誕生日おめでとう。十五歳よね」
「そうです、ありがとうございます」
さすが芸能事務所の社長だけあって、きめの細かい心遣い。
でもこの人、黙っていれば外見は、
がっしりしたダンディーな中年男性なんだけど。
「ああ、もう、じれったいから言っちゃうけどね、
十五歳になったら法定代理人を立てるとかの面倒な手続きなしに、
当人同士の合意で養子縁組が出来ちゃえるのよぉ。
条件は養親が養子より年長の成人であること、だ・け」
「はあ?」
それが何か?
いつも以上にさっぱり要領を得ない、社長さんの言葉。
「こ~らあ、他人事の反応しないのっ。
透ちゃんは、サトちゃんを、ちゃんと自分の家族にしたいのよ。
そのために、お仕事もがんばってるんだし、女の子とだって……」
「へ?」
訳が分からない。
「なんで女の子?」
小父さんが短い期間でいろんな女性と付き合うことと、
僕と家族になることに、一体何の関連性があるって言うんだ?
「あの子、おバカだから、
日本ではちゃんとした住まいとか揃った両親とかの条件無しに
養子縁組が出来ることを、
最近まで知らなかったのよ」
「つまり透は、聡くんを家族にしたくて、
自分と結婚して
一緒に聡くんの親になってくれる相手を物色していたんだよ」
背後で小父さんもどきが会話に加わる。
「あら、透帰って来てたの?
じゃあたしが出しゃばることもないわね。
あ、そうそう、この機会だから言っとくけど、
サトちゃん、いい加減に透を許してあげなさいね」
「許すって、なにを?」
「あら嫌だ。忘れちゃったの?
大事なことだから思い出しなさいよ、いいこと、金魚よ、お祭りの」
それじゃあ、幸運を祈ってるわ~、と切れてしまうケータイ電話。
沈黙の戻った小父さんの部屋の中に、
混乱したまま取り残される僕と小父さんもどき。
ああ、なんだかもどきもどきと面倒くさい。
「ユウで、いい?」
きょとんとする相手。小父さんの顔なのに、やっぱり反応が別人。
「あんたの呼び名、面倒だから」
「名前!!」
小父さんの顔が見たことも無いような笑みを浮かべた。
「それは新しい情報だよ」
そういえば知識と情報がエネルギー源とか言ってたな。
嬉しそうなユウ
(『あんた』呼びをそのまんま英単語にしただけの命名ほやほや)
の顔を見ていたら、
頭のどこかに仕舞い込まれていた記憶が浮上して来た。
『ほら、捕まえられたよ』
嬉しそうな小父さんの顔。
そうだ、小父さんの笑顔を僕は確かに見ていたんだ。
「金魚だ」
顔をしかめる僕の様子を
屈んだ姿勢のユウが心配そうに覗き込む。
「忘れてた。夏まつりの金魚すくいだ」
声に出すと堰を切ったように記憶が溢れ出した。
「小父さんは、……透さんはバカ過ぎる」
「そして君は素直じゃないんだね、聡くん」
ユウがニコニコと訳知り顔で笑う。
「余計な世話だよ。
あんた、なんかどんどん状況に馴染んでってないか?」
「私は知識と情報を食べる生き物だからね。
もう透のことについては大分掌握したと思うよ。
君については、透の記憶からの分析だけど」
「……正直、気持ち悪い」
「まあまあ。役には立つよ、例えば、ほら」
パスワード打ち込み画面のままだった
小父さんのパソコンのモニター画面が、
神社の夜祭りの画像に変わる。
「神社! 小父さんは、ここに居るかも」
すぐさま部屋を出て、
玄関へ向かおうとする僕の腕を
ユウが掴んで押しとどめる。
「放せよ」
「違うよ。慌てないで、透が居るのは、今この時の神社じゃない」
「どういうこ……うわっ」
ユウが掴んだままの僕の手をモニターに近付ける。
ずぶり、画面の中に入り込む感触。
「私にこの世界の時空は意味がないから、
こういう便利なことも出来るんだ」
ユウが笑う。
「透を戻したいのなら、
ちゃんと今の君が伝えるべきことを伝えないとね」
笑顔。
『笑うな! あんたの笑い顔なんか大嫌いだ!!』
悲しそうに表情を強張らせる小父さん、
今より少し若い透さん。
あの時の僕は、
ただ自分が悲しいって気持ちでいっぱいいっぱいで、
透さんの思いを受け止めることも、
理解することも出来なかったんだ。
自分だけが不幸のどん底だと思い込んでいたから、
一番近くにいる人の笑顔に
八つ当たりしただけなんだ。
だから。
僕の気を晴らそうと、
透さんが頑張って連れて来てくれたお祭り。
何にも興味を示さない僕が
いたずらにポイに貼られた紙を水に浸けて破いている傍らで、
一生懸命すくった金魚の入った
小さなビニール袋を括った細い赤い紐を持って、
嬉しそうに頬笑み掛けてくる透さん。
絶望的に拗ねた顔つきの、
今より断然幼い僕が、
そんな愚かなほどの優しい人に
酷い言葉を言ってしまう前に……。
手を、限界まで手を伸ばして、透さんを抱きしめる。
「ごめん! ありがとう! 僕は透さんの笑顔が大好きだっ」
ぱあんんっ、
ビニール袋がはじけて、
中の金魚が宙を泳ぐ。
ひらひらとひるがえる赤い尾びれを見ている内に、
意識は遠のいた。
リビングのソファに座って、
こぽこぽとポンプが規則正しい泡を吐き出す音をたてる
飾り棚に置いた小さな水槽の中の、
4年近く飼い続けた金魚と、向き合う。
「全て上手くいって大団円だというのに、
何だっていまだに不機嫌なんだい?聡くん」
水槽の中の金魚が、頭の中にだけ響く声で語り掛けて来る。
「あんたが、本当のことを話さなかったからだろ、ユウ」
「私は嘘は言っていないよ。
話さなかったことはあるけどね」
ゆらりと、最初に見た時の、向こうが透けて見える姿が現れる。
「透さんの姿になるなよ」
「金魚と会話するよりは、
自然なんじゃないかという心遣いだよ」
にっこり。
「ところで何故、養子にならなかったんだい?」
「別にならない訳じゃない……」
あれから、もとに戻った透さんと、
今度はちゃんとお茶を飲みながら話し合った。
透さんの方にもユウと僕の会話の記憶が残っていて、
混乱しながらも誕生日のお祝いをしてくれた。
「18歳まで保留になっただけだし」
もう何年も一緒に住んでいるのだから、
今さら慌てて手続きしなくても、
というのは表向きの答え。
実際は、まだ若い透さんが、
わざわざコブ付き男になることもないと思ったから。
それに最近では、
笑顔のおかげで人気の出て来た透さんの
足枷になるのも嫌だからね。
「ホント、透は不器用で、聡くんは素直じゃないね」
「うるさいなあ、『体』探してやんないぞ」
ユウの話さなかったこと。
透さんとの衝突のショックで
自分の本体がバラバラに飛び散ってしまい、
その一つがウチの金魚に喰われて同化してしまったので、
透さんが元に戻った今、
ユウの魂は取り敢えず金魚の体に入っていること。
「いいけど、透の寿命と引き換えだよ?」
あくまで笑顔なのが、にくったらしい。
「君たち人間の魂は、知識と情報の塊だからね」
ユウからの情報でそのことを知った本体が、
それを欲しがっているのを、
自分の体集めに協力すれば、
寿命まで待つというのが、彼から持ちかけられた条件。
「何かをやってもらったら、
引き換えに代償が発生するのは、
当然だよね」
「ボランティア精神はないのかよ」
「さあね。
でも君のことは大好きだから、
いずれ君の体が無くなった時、
魂はきっちりと私の本体に吸収してあげるからね、聡くん」
さも喜ばしい事のように、
大好きだから死後の魂を喰らうという、ユウ。
強引な契約と引き換えに魂を奪うと笑顔で言うこいつは、
異次元生物というよりアレだろ?
視界の隅の金魚は、あくまでも楽しげに泳いでいた。
(了)
初投稿です。読んで頂けるだけで、うれしいです。ありがとうございました。