登場人物紹介
<地球界>
折原真奈美:25歳
主人公。長いストレートの黒髪に猫のような大きなつり目のなかなかの美人。小柄で、実年齢より若く見られがち。年の離れた兄の隼人とはよく喧嘩をするが、基本的に仲がいい。明るく誰にでも親切だが、礼儀知らずや尊大な人間には兄譲りの容赦ない口撃を浴びせる一面も。過去に大きな事故に遭い、あるトラウマを抱えている。
特技は料理と読唇術。また、かなりのお笑いマニアで、若手からベテランまで様々な芸人に精通している。
折原隼人:35歳
真奈美の兄。威圧感あるソフトモヒカンの巨漢。頭が切れ、冷静沈着でぽっちゃりな体型に似合わず俊敏(真奈美いわく、痩せたらかなりの美形らしい)。何でもスマートにこなしてしまうのでプライドが高くて口が悪いが、親分肌で何かあれば率先して動くタイプ。何だかんだ言って妹想い。
将来有望な建築士で、建築物マニア。怖い物なしのようだが、絶叫して裸足で逃げ出すほど苦手なモノがある。
太田剣太郎:23歳
売れない若手芸人。注意して見ると可愛らしい顔をしているが、ド金髪で豹柄大好きな根っからの関西人。人見知りしない開けっ広げの性格でムードメーカー、涙脆く、美人に弱い。調子に乗って失敗すること多数。でも、立ち直りは早い。
折原兄妹の度重なる鋭いツッコミに惚れ込み、コンビを組めないかといろいろと画策しているが、今のところさっぱりうまくいっていない。
<エリアスルート>
・魔法大国ガルシュ
ウル・カイ・エセルヴァート:28歳
ガルシュの若き国王(通称カイ)。金髪碧眼の正統派美形。突如異世界<地球界>から現れた真奈美達三人の身元引受人になる。三人がやって来た理由や、帰る方法を調べてくれている。外交手腕、物の本質を見抜くことに長けており、名君として臣下、国民に慕われている。
近衛隊隊長のヴァレンベルフとは従兄弟で兄弟同然に育つ。ちょくちょく息抜きと称して城を抜け出しては、彼を始めとした臣下を困らせている。
ミルファ・ラティー・エセルヴァート:24歳
ガルシュの王女(通称ラティー)、燃え立つような赤毛に碧眼の絶世の美女。魔法が使えて、気に入らないことがあればすぐにその力を行使するので、召使達からは相当恐れられているワガママ娘。折原兄妹とは初対面で一悶着あり、真奈美とは取っ組み合いの喧嘩になったことも。
人とは違う感性を持っており、グロリアムと名付けた『ある生き物』を飼っている。
ヴァレンベルフ・ラッシュ・カルチェ:31歳
ガルシュ国近衛隊隊長(通称ベルフ、ヴァレさん)。銀髪に暗灰色の瞳、主要人物中一番の長身。王族でカイの従兄弟。卓越した剣技を持つ。寡黙で義に厚く、生まれついての軍人気質。見習い入隊した隼人と剣太郎を容赦なく扱いており、飲み込みが早く基礎が身に付いている隼人の身体能力を買っている。
過去に起こったとある出来事の所為か、縁談をひたすら断り続けている。
ラディッシュ・デラクロワ:76歳
ガルシュの国選一級魔術師。金髪に緑の目の物腰穏やかな人。強力な魔術師なので年を取るのが常人よりやや遅く、外見もパッと見40代。
カイの良き理解者で、父のような存在。真奈美達にエリアスルートの公用語を教えたり、何かと教育係を買って出てくれる。文献でしか知らない地球界に興味津々で、授業はよく脱線する。
・海港国リゾナ
サイラス・ナジャ:25歳
黒味が強い青い髪、紅い目。超童顔で手足が長い少年体型。ガルシュの同盟国オルガイムの豪商の息子で、ちゃっかりした性格。現在、ガルシュに留学中。
・アシュ族
祖国を持たない流浪の民。いつの頃からか突然変異で生まれた人間と精霊の中間のような種族で、銀髪に金色の猫眼。身体能力、魔力が桁違いで長命。単性か両性具有か定かではなく、一様に男性体。一つの場所に定住せず諸国を巡り、高い身体能力を活かした傭兵業を生業としている者が多い。