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星団国家、佳宵月虹(カショウゲッコウ)。この世界の中心になる星、世界の名だ。


名の通り衛星のルナと呼ばれる月がとても美しい。ホムンクルスの少女、瑠奈の名もこの月から拝借したものだ。


月の光による月虹がとても鮮明で、この星の名となり、それがそのまま星団国家の名となったのだ。


この星団国家には百以上の世界(有人惑星)から成り立ち人口も一兆を超える。


まさに超越大国だ。


その政府の組織は事象予想者と適正のある職員によって構成される。


旧文明の世界の様な支配者層は存在しない。


事象を予測し、最善の因果律を導き出す事象予想者には理想などを語るだけの政治家などの指導者は通用しないのだ。


よって、この世界は正義・悪といった考え方は殆ど無くなっていた。


百以上もある世界なのに争い事は絶無と言っていい。とても平和な世界だ。


圧倒的な事象観測力と武力、文化の前に人々は争う事の愚かさを知り、建設的な思考をするようになったのだ。


ここまでの世界になるまでの時間は軽く百京年を超えている。


太陽をも作り出す事が出来る。そして作り出すのだから消滅させることも出来る。


最低でも太陽(生活光源)を維持管理が出来ないとこの世界には編入される事は無い。


もはや旧文明の世界では考える事も出来ない世界なのだ。


しかし、この平和な世界でもやはり犯罪者と呼ばれる人間が文明の低い世界とくらべたら割合は極小だが存在する。


この世界で犯罪を犯す事は難しいと考え、他の世界で行動している。


検索者として他の世界の調査を装い、隠れて好き勝手な行動をする人間たちだ。


まあ、この前みたいなどっかのバカみたいに単純な行動なら許せる。


この世界の事象予想者もあれが人の命に関わらければあのように早く対応しない。


あの世界で車両のスピード違反を厳密に警察が取り締まらないのと一緒の理由だ。


時として、あの行動がうまくいっていたら、娯楽としてこの世界の人間を楽しませる事が出来る。基本的に人に迷惑が掛からなければある程度放置される。ただ、回数を重ねると警告の意味を込めて事元監査官も拘束に動く。


九条輝が追っているのは、残虐で非常に悪質な違法ホムンクルスの製造元の元締めだ。


違法ホムンクルス。


正規のホムンクルスには出来ない事元犯罪の時空移動を行う事によく使われている。


これの所有者は検索者には殆ど居ない。その行為を行う時にレンタルするような事をするのだ。


まあ、殺人を伴わない時空誘拐やあの世界で言う異世界転生の手助けだ。


魂の根源の採取方法も悪質で本来起こりえない事故を起こし、幼児を殺害し採取する。


普通の事故などは正規の業者が動く為、採取する事は出来ないからだ。


そしてこの元締めは違法ホムンクルス製造に留まらず、他の研究も行っている様だがその全容は明らかになっていない。


この世界の並みの事象予測者ではどうやら歯が立たないらしい。


そこまで狡猾な奴だ。






九条輝は機関の一室で予定を眺めていた。


非常に過密している。


うんざりするほどだ。


その部屋にはもう一人、ホムンクルスの少女がソファーでくつろいでいる。


いつもの光景だ。


そこに緊急のメッセージが流れる。


『第五十四世界の座標OOOーOOOOに転移せよ。事は重大なり。至急災害の解決にあたられよ』


「・・・・。瑠奈、仕事だ」


「・・・・」


瑠奈は時空移動装置を操作する。


「俺がこの世界の災害で緊急で呼ばれるとはね。事象予想者は何をしていた」


ささやくよな言葉を残し彼は瑠奈と共に姿をその部屋から消した。


今日も彼は忙しい。


読んで貰えて有難うございます。

この物語の世界はかなりぶっ飛んでいます。

常識が通用しませんw。

次の投稿はいつになるか解りませんが、出来るだけ早く書こうと思います。

よろしくお願いします。

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