チョビ髭の屋敷その3
チョビ髭の屋敷の後処理に来たマヌカ達が見た物は…
『な~~ん~~で~~だよ~~!
なんでこんな所にまた来なくちゃならないんだよ~』
ここはちょび髭の屋敷の前、
大きな声で騒ぎまくるボンタを冷たい目で見ているマヌカ、
土地神オオカミは何か悪いものが漂っている事に気付き警戒態勢だ、
「嫌だ嫌だって言うけどね~
このままでいいの?
自分の体にこんな気持ち悪い場所があっていいの?」
ボンタは何も言い返せずにいる、
「だいたいね~
この闇のエネルギーを出し続けている場所なんておかしいでしょ、
ボンちゃんは嫌なら一緒に来なくっていいよ村に帰れ」
そう言ってマヌカは屋敷の門を飛び越えて中に入ろうとしていた。
『マヌカ様、
われはご一緒させて下さい、
この星で何が起きていたのか出来る限り知りたいのです』
マヌカは振り返りオオカミに結界を張って、
「分かったよ、
体に結界を張ったから闇のエネルギーの影響は無いはず」
『ありがとうございます、
それとマヌカ様…ついでにと言っては申し訳無いのですが…
何処にでも一緒について行きたいので、
体の大きさも何とかなりませんか?』
マヌカは腕を組んで考えながら、
「何処にでもか~
場所に合わせて体のサイズが変わればいいんだよね?」
『そんな事が出来るのですか?
われは小さくなれるだけでいいと思っていました』
「そうなの?
折角大きな体に戻れたんだから小さくなったままってのもね」
そう言ってオオカミに向かって光の玉を投げると、
オオカミの体が一瞬だけ光った、
「これで何処にでも入れるようになったと思うよ、
場所に合わせて小さくなったり大きくなったりするはず」
そう言いながらマヌカは門の中に入って行き、
その後をオオカミも追いかけていった。
そんな姿を不安げな顔で見ていたボンタが、
『わかったよ~おいらも一緒に行くよ~
だからおいらにも結界を張ってくれよ~
もうあんな気持ち悪くなるの嫌なんだよ』
マヌカは振り返りもせずに、
「前に結界張ったでしょ、
結界はそのままだから入っても気持ち悪くならないよ」
そう言いながらマヌカはフワフワと屋敷に向かって行った。
ボンタも慌ててマヌカ達を追いかけて行く。
屋敷の近くまで行くと土地神が、
『ここは異次元空間ですか?』
「そう思っちゃうよね~
ボンタ星の周波数と違いすぎだよね、
どうやってこんな風に出来たのかって事を調べに来たんだ~」
そう言いながらマヌカは屋敷の壁に触れてみる、
「やっぱ、この屋敷がおかしいんだ、
屋敷って言うか…屋敷の下?」
そう言いながらマヌカはペタペタと屋敷の壁を触り始めたと思ったら、
両手から光を放ち一瞬で屋敷を小さくして、
透明の玉に収めてしまった。
いきなり屋敷が消えた事で、
『うわぁ~~驚いた~
消すなら消すって言ってくれよ~
…でもこんな事もしちゃうんだな~』
「どういう意味?」
『屋敷が勿体ないかな~って、
後はやりたい放題?って感じ?』
ボンタを見つめて「フッ」っと笑って、
「勿体ないよね~、
だからチョビ髭達もこんな風に何かを隠したんじゃない?
屋敷をつぶすなんて誰も考えないだろうと…勿体ないから、
ボンちゃんは悪の思い道理…簡単な相手?」
『なんだと~』
そう言ってマヌカに向かって行こうとした時、
オオカミがボンタの首に噛みつき、
『ボンタ様、
われは速く真相を知りたいです、
だからマヌカ様の邪魔をしないで下さい』
ボンタはオオカミに叱られても納得いかない顔をしながら、
『わかったよ』と言いながらオオカミの背に乗ってふて寝を始めた。
屋敷が消えると土地の広さが見て分かったのと、
地下室もあった様で深さも結構あった。
『マヌカ様…
こんなに深く掘り下げないと家という物は建たないのですか?』
オオカミが不思議そうに問いかけて来た、
「普通の家ならここまでは掘らないよ、
地下室もあった様だし…
それにしても深いよね?
地下2階まであったのか?」
マヌカはフワフワと大きくあいた穴に向かって飛んで行く、
オオカミもそれについて行こうとすると、
「あっ来ちゃ駄目」
マヌカが慌てた声で制止する、
『何か有ったのですか?』
オオカミが不思議そうに尋ねると、
ボンタも気になったのかオオカミの頭の上に乗り、
マヌカの様子を伺っている、
「穴の中心から良く無い物が放出されてる感じ?
穴から離れて待ってて、ここは結界を張るから」
そう言いながらマヌカは両手を上げて穴に結界を張った。
それからフワフワと穴の中心に向かってみると、
周りの土の色と違う部分がある事に気が付く、
「なんだこれ?」
近くまで行って見てみると大きな石板であった。
「これ石板?
この国の技術でこんなに大きく切りだせる?
縦5メートル横10メートル位か?」
石板からは闇のエネルギーが噴出していて、
直接触ってはいけない事は分かった。
そこでマヌカは石板を小さくして透明の玉に入れると、
石板を観察して見る、
「これ人工物?
石板に見せかけた装置みたいなものかな?」
そんな事を呟きながら石板の下にあった物に目を移すと…
マヌカの体が凍り付いた、
「あいつら~なんて事を…」
石板の下に有ったのは無数の白骨死体であった、
骨の中には子どもの骨であろう小さい骨や、
他にも動物の骨も混ざっている、
マヌカは腹の底から怒りが沸き上がるのを抑えながら、
「この償いはどうしてくれよ~」
ムカムカとしながら骨を手に取って見て見ると、
何か術式みたいなマークがついていた。
骨の記憶を探り始めた時、
『マヌカ~ど~した?
おまえが変なのここからでも分かるからな』
能天気なボンタの声掛けに、
マヌカは「キッ」っと振り返り、
「ちょっと待ってろ」
マヌカの迫力に圧倒されたボンタは、
『すいませ~~ん、
何かありましたか~~?』
今度優しく声を掛けてみたが、
マヌカは返事もしない、
次にマヌカは打ちひしがれたかの様に膝から崩れて、
泣いてる様にも見えた。
『マヌカちゃ~~ん』
呼んではみたがそれ以上は言葉にならない様だ、
次はマヌカが光出して無数の分身体がマヌカから召喚され、
次は無数の透明の玉が現れ始める、
分身体達は玉を掴むとせっせと動き出して何かをしている様だ、
そこでオオカミが
『マヌカ様、いかがされましたか?
大丈夫でしょうか?
われもマヌカ様の近くに行きたいのですが宜しいですか?』
マヌカは立ち上がりゆっくりと飛び上がるとボンタ達の所に戻って来た。
「まだ処理が終わって無いから近くに行くのは危ないかも」
『何が有ったんだよ?
おいらだって知りたいんだよ』
「はぁ~まっ知っておいた方がいいかもね」
そう言ってマヌカはボンタとオオカミに、
光を当ててさらなる結界を張った。
「これだけ結界を強化すれば大丈夫でしょ、
ただ結界は心のケアーまでは出来ないからね」
『どういう意味だよ』
ボンタの問いかけに答える事も無くマヌカは穴の中心に向かうと、
オオカミもそれについて行った。
穴の中心にある異様な光景にボンタとオオカミも顔面蒼白になる、
『マヌカ様これはいったい何が起こっていたのですか?』
マヌカは「う~ん」と唸りながら、
「何から話せばいいのか…
ここではこの遺骨に関してだけ説明するね、
まずこの遺骨達は、
苦しい痛い辛いなどの思いをしながら亡くなって行きました。
そんな思いをさせたのが…
この星を闇のエネルギーまみれにしたい…それだけの為に、
たくさんの純粋な存在に身も心にも危害を加えてぇ~~」
マヌカの様子が変な事に気が付いたボンタは、
マヌカの両肩を掴んで、
『マヌカ落ち着け』
マヌカの目をじっと見つめて、
『お前がここで怒りに身を任せてしまったら…
なんか悪い事が起きそうな感じがするから落ち着け』
マヌカはボンタの言葉に
「ボンちゃんって意外と鋭いよね、
では話の続きを、
その苦しい悲しいとかの闇のエネルギーに変えて骨にしみ込ませ、
闇のエネルギーを骨から永遠に放出させる為に術式みたいな事を施して、
ここに埋めていつでも闇のエネルギーを、
チョビ髭は味わっていたんだと思う」
『まてまてまて~~何が何だかわからん、
なんだよその闇のエネルギーを味わうってよ』
「そうだよね~分かる訳無いよね~
そんな悪の存在はこの銀河には居ないもんね~」
マヌカは軽くため息を付いてから、
「ま~味わうって言うか生活必需品みたいな感じ?
チョビ髭がこの星の純粋な産まれでは無いっていったじゃん」
『そんな事言ってたな』
「ボンちゃんがこの屋敷に来て気持ち悪いって言ってたのは、
この骨から出ていた闇のエネルギーが、
ボンちゃんと合わなかったから、
って言う事は逆に、
聖なるエネルギーが合わない存在も居るって事、
チョビ髭達はこの星の純粋な遺伝子の体では無いから、
この星の周波数が…あわない、
チョビ髭にとっては居心地が悪い場所、
そんな訳で人をいたぶり闇のエネルギーを集めて、
自分の居心地のいい場所に作り替えたかった?
違うか居心地がいいって言うか、
それをしなかったら生きていけなかったんだろうね、
だから自分の住まいには永遠に闇のエネルギーを流して、
外では瘴気のたまり場を作りまくって、
いずれは自分達に合った周波数の星に、
作り上げるのが目的だったのでは無いかと今は思う」
『そんな勝手な事を…
でもそんな事する必要性は無いだろ?
自分達に合った星を探す方が楽じゃないか』
「そこな!
多分だけど…綺麗なもの程汚しがいがあるんだと思うよ、
悪人から吸い上げる闇のエネルギーより、
綺麗な者純粋な者から搾り取る闇のエネルギーの方が美味しいとか?」
『そんな勝手な事許される訳無いだろ』
「今度はボンちゃんが怒っちゃ駄目でしょ」
『え?おいら今怒ってた?』
「怒ってたよ~」
『怒るってこんな感情なのか~』
「良かったな初めての経験が出来て…
あれ?最初に会った時も怒ってたよね?
串団子出すのが遅れた時もちょっと怒ってたけどな」
ムッとした顔でマヌカを睨むボンタが
『でもマヌカにこの体を作ってもらったお陰で、
おいらも色々な事が色々な感情が経験出来てる…
…ありがとな』
突然お礼を言われてビックリしたマヌカは、
「ハハハ、ボンちゃんからお礼を言われるとはね」
そんなやり取りの中難しい顔をしていたオオカミが、
『マヌカ様、
分身体達はいったい何をやっているのですか?』
「分身体達は遺骨を一つ一つ玉に収めてるだけですよ、
玉に入った骨は浄化され、
失った肉を戻し元の姿に戻る様に設定しています、
本当の姿で手厚く弔ってあげたくてね」
『と言う事は魂は天界に行けて無いのでしょうか?』
「それは大丈夫、
魂はちゃんと天界に行けてるみたい、
肉体が経験した思いだけを閉じ込めたみたいだから」
『そうですか…それならよかった』
オオカミはそう言って祈りを捧げているのか、
遺骨に向かって深く頭を下げている、
そんな姿を「神々しいなぁ~」なんて思いながら見つめていると、
聞き覚えのある声が頭に響いて来た、
『マヌカちゃま、マヌカちゃま』
「ん?ボンちゃん何か言った?」
『おいら何も言って無いぞ』
本当に小さな声でまた聞こえる
『……マヌカちゃま』
「んんん~?フィーナさん?」
『そ…そーです』
「小さくって聞こえにくいんだけど」
『周波数が…ひど…って』
「あ~ここの周波数が酷いのね」
マヌカは穴から出て場所を移した、
「ここなら大丈夫かな?」
『そこなら大丈夫そうです、
マヌカ様そこだけでももう少し浄化して頂けると、
私もそちらに行けるので…お願い出来ますか?』
「良いけど…ちょっと待ってて」
マヌカは自分を中心に土地の浄化を強化した。
その異変にすぐ気が付いたオオカミが
『なんと素晴らしい浄化のエネルギー』
そう言いながら走り寄って来た、
その時強い光を放ちながら女神フィーナが現れた。
オオカミはその姿に驚き、
フィーナの足下で伏せの状態になって凄い勢いで尻尾を振っている。
『あらあら、土地神様歓迎をありがとございます』
『女神様こんな所でお会い出来るなんて、
われは幸福でございます』
フィーナは嬉しそうにオオカミの頭を撫ぜている、
「フィーナさんどうしたんですかこんな所まで来て」
フィーナはマヌカに向き返り、
マヌカに駆け寄って来て手を握り、
『マヌカちゃま本当にありがとうございます』
マヌカはフィーナの勢いに引き気味に、
「あの~何に対してのお礼を言われているのか?」
『あのご遺体を開放して頂いた事です、
私達天界の者は全てを見ていると前にもお話しましたが…
ここでの事…あのご遺体達がどんな目にあっていたか…
見ているだけで…何も…出来なくって…』
「そんなに心を痛めていたんですね…」
『それはもう…
天界神様などいつも泣いておられて…』
「え?天界神様?
今は天界をほっぽり出して、
ミナ星でのんびりお茶してる天界神様が?」
フィーナは苦笑いしながら、
『天界神様はいつも心を痛めていました、
目を逸らしたくなる事もたくさんありましたが、
天界の者は見続けなくてはならないのです、
ミナ星にいても天界神様は今も見続けています。
そして見続けるだけしか出来ないご自分の事も…
いつも責めていらして、
天界の責任者である天界神様は頼れる相手もなく…
塞ぎ込んでいた所にマヌカ様が現れて…
天界神様取っては母親の様に頼りがいのある、
大きな存在が現れて、
それで安堵して子ども返りしてしまったのでしょう』
「母親って…子ども返りって…
神って子どもの頃があったの?」
オオカミの背に乗っていたボンタがニヤニヤしながら、
『やっぱ、かぁ~ちゃんなのかクックック』
マヌカはボンタを「キッ」と睨んだ後、
「それでフィーナさんは、
ミナ星でさぼってる天界神様を責める様な事はしなかったのですね、
で、それを伝える為にこちら迄来たと?」
『あっ違いますお願いが有って来ました。
回収したご遺体を私に預けて頂けないかとお願いしに来ました』
「ご遺体を?持って帰ってどうするの?」
『天界で弔いたいと思います』
マヌカはフィーナの弔うって言葉に何か違和感があり、
「フィーナさん、
あたしがトゥーリア星でやった様な事を、
またやるとは思わなかったのですか?」
マヌカの言葉に『はっ』としたような顔になって、
『そっそれは…』
マヌカはニッコリ笑って、
「あのご遺体達の魂達は天界ではどんな様子ですか?
トゥーリア星とは事情が違います、
戻りたいなんて思っている魂は居ないんですね?」
フィーナはコクリと頷くと、
『魂の傷が酷くって…
700年前に亡くなった方の魂もまだ浄化が終わって無い方もいて…』
「意地悪な質問をしてしまいましたね、
あたしもどうしようかと悩んでいたのですが、
やはりこの国のご遺体は、
天界で傷が癒えるまで静かに過ごしてもらった方が良いですね、
そんな中でも戻りたいって言う方がいらしたら、
あたしに連絡してくださいね」
マヌカの言葉に嬉しそうに笑うフィーナが、
『流石マヌカちゃま』
マヌカは首を傾げて、
(どこら辺が流石なのか?)
「では集めたご遺体は天界に送らせてもらいます」
『そんな事出来るのですか?』
「うん、フィーナさんの所までワープってすればいいでしょ?」
『そんな事が出来るのですね、
あっでも…私がミナ星に居る時だとミナ星に来てしまいますねフフフ』
「そんなに行ってるんですか?」
フィーナは少し顔を赤くして、
『はい、あそこにいると本当に癒されるんです、
だから天界神様もあそこで癒されているんでしょうね』
そう言いながら嬉しそうにしているフィーナを見てボンタが、
『なんだよミナ星ってよ、
おいらの星だっていい星なんだぞ…
そこに天界神様も居るっていうのか?』
「ミナ星は簡単に言うとあたしの拠点みたいな感じ、
複雑な事情が有って…
このティティアロ銀河に作った星」
『はぁ~何だよそれ~
おいらも行きたいんだが』
マヌカはボンタの顔を見て、
「やっぱりそう来たか…
トゥーリアさんもそんな事言ってたけど、
いずれね、いずれ…
銀河の意識も変な事言ってたから…いずれね」
銀河の意識って言う所に食いついた女神、ボンタ、オオカミ、
『ティティアロ様ともお話をされたのですか?』
「え?ま~どこの星に行けばいいのか分からなかったので、
そこで助けてくれたんだけど…
なんでそんなに食いついて来るの?」
『マヌカおまえな~銀河の意識が有るのは知ってはいるが、
おいら達星の意識からしたら…
なんて説明すればいいのか…
偉大で、大いなる存在で、憧れで、手が届かない、
あ~~~なんて言っていいのかわからん』
「そだな、聞いてるこっちもわからん、
まぁ~今はそんな事よりやる事がいっぱいあるので、
その話は聞かなかった事として、
ではここの作業が終わったらフィーナさんに送りますから、
天界に戻って待ってて下さい」
マヌカの事務的な話し方に、
『マヌカちゃま…
そんなあっさりと、もっと名残惜しそうにして頂けませんか?』
「え~フィーナさんは大人だと思ってたのに~
トゥーリアさんみたいな事言わないで下さいよ」
フィーナはフフフと笑うと、
『我がまま言って申し訳無いです、
では私は戻って弔いの準備をしていますね、
ボンタちゃんも土地神様も失礼致します』
そう言いながらフィーナは消えて行った。
その時ボンタが、
『あ~~~女神様と触れ合えなかった~~』
「そんな事知らんがな」
マヌカはそう言いながらフワフワと穴に戻って行った。
分身体達の作業は速く殆どの遺骨を玉に収めていたが…
その数の多さにマヌカは顔をしかめていた。
「これは…いったいどれだけの遺体が埋められていたんだ?」
近くで作業をしていた分身体が、
『1万体は軽く超えてる感じだったかな?』
「まじか~~あいつら~~
暴力を知らない人種にやりたい放題しやがって…
ただの弱い者いじめだよね…同じ事されても文句言えないよね…」
ブツブツマヌカが呟いていたら、
意識体から声がかかった。
『マヌカちゃ~~ん、
直ぐにここに来て欲しいんだけど~』
「え?何処にいるの?」
『気持ち悪いデブおやじの屋敷の前』
「デブおやじって誰なのかな?」
『誰だっけ………りょしゅ?ってやつ?』
「もしかして領主かな?
んで、何処の領主?」
『マヌカちゃんさ~こっちは急いでるの、
私達を感知出来るんだからさ、
さっさと感知場所まで来てよ』
「こっちも作業がまだ終わって無くってさ」
マヌカは分身体達に
「後どの位かかりそう?」
『後100体くらいかな?』
「よしすぐ終わらせよう」
マヌカは追加で分身体を100体出して、
「ちょっと急ぎでい願いします」
そう言うと真面目な分身体達は、
『了解』と言いながらさっさと作業に移って行った。
「意識体さん
急いで終わらせて行くけど、
何が起きてるのそこで」
『人間が10人程来て、
屋敷の敷地内に入れろってうるさいんだよ、
別に止めなくてもいいんだけどさ…
多分敷地内に入るとこの人達の体はもたないと思うんだよね~』
「あ~そっちの屋敷も闇エネルギーだらけなんだ」
『そうなんだよね、
あっ一時停止しちゃう?
ある意味この人達も死にそうなのでは?フフ』
「止めなくていいよ」
そんな会話をしている間に全ての遺骨を玉に収め終ると、
分身体達は速やかにマヌカの体に戻って行った、
マヌカはフィーナにご遺体を送る連絡を入れると、
全部で11300体のご遺体を天界に送ったのであった。
穴にはマヌカ自体のエネルギーで土を作り出して埋め尽くし、
無念の中亡くなっていった人達を弔う為に、
屋敷跡を花で埋め尽くしたのであった。
後にこの場所は花が枯れる事の無い奇跡の花園と呼ばれるようになる。
マヌカはボンタとオオカミに向かって、
「ボンちゃん、オオカミさん、
ここの領主の屋敷に行くけど、
ここ以上に酷い場所らしいんだ…行くよね?」
ボンタはオオカミの頭の上から顔を出して、
『まじか~おいら辛い~』
オオカミは毅然とした態度で、
『われは何処にでもご一緒します』
「じゃあ行くよ~」
パチンと指を鳴らしてマヌカ達は消えて行った。
読んで頂きありがとうございました。




