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チョビ髭の屋敷その2

チョビ髭の屋敷に付いて行ったボンタの様子が変になる、

屋敷には何か有るのか?


再び屋敷に戻って来たマヌカは、

屋敷の裏にある兵舎と言っていた建物に向かった。

ボンタも屋敷の変な空気に気が付いたのか、

『マヌカ、ここはどこ?

別の星にワープした?

それとも別の銀河?』

「え?何言ってるのボンちゃん、

ここはボンちゃんの星だよ、

あのチョビ髭の家に来ただけ」

『ほんとうかぁ?

おいらなんか具合が悪くなって来た…

息苦しいって言うか…

体が重いって言うか…気持ち悪い…

この場所の波長が合わないのか?』

そんなボンタをじっと見つめながらマヌカは、

「そう言えば意識体達もここが気持ち悪いって言って、

塀の端っこで待ってたな~」

『だろ?なのに何でお前は平気な顔をしてるんだよ』

その言葉にマヌカは首を傾げながら考えている、

『何だよ何で平気なのか教えろよ』

「う~ん…

ハッキリとは分からないんだけど…

多分周波数の対応幅が広いのかも」

『対応幅?なんだそれ』

「それがさ~あたし転生の後さ、

転生の前の記憶をまだ戻して無いじゃん」

『なんだそれ』

「あれ?話して無かったっけ?

実は転生してた場所がさ、

転生前の記憶なしで人生送る様になってたわけ」

『へ~大変そうだな~んっ?大変なのか?』

「大変だったよ!

それでさ、体から抜け出した魂はまだ記憶が無い訳よ、

だから宇宙のあっちこっちにある光に入って記憶を戻すんだけど、

記憶を戻す前にパイヤさん達に拉致されたわけ」

『拉致って…』

「まぁ~困ってたみたいで急いでたのかな?

だから記憶を戻さないままトゥーリア星とかに行っちゃったんだけど、

色々やってる内に記憶が少しずつ戻っているみたいでさ~

どうもあたしはあっちこっちで転生をしてたみたいで、

何でそんな事をしてたのかって言うのを思い出したんだ」

『へ~それで?』

「まず感情をたくさん経験したかったみたいだね、

後は周波数の幅を広げたかったみたい…

幅が広がると肉体なしでもあっちこっちに行けるからね、

今のボンちゃんみたいに具合が悪くならない様にね」

『なるほどね……

てかっおいら気持ち悪いんだけど…何とかならない?』

「じゃあボンちゃん村に帰ったら」

『それは嫌だ!

星の意識として全部見届けたいんだよ』

マヌカは「はぁ~」と溜息をつきながら、

「トゥーリアさんも似たような事言ってたな~」

マヌカはそんな事を呟きながらボンタの肩に手を置いて、

「結界」と呟くとボンタの体が光出し、

体の周りに薄い膜が出来上がった。

「これで結界内の周波数が一定になったと思うよ」

『本当だ~すっごく気分が良くなったって言うか、

めちゃめちゃ気持ちいい~~』

そう言いながらボンタは恍惚な顔をしている、

「体調が良くなったらさっさと行くよ、

まだまだやる事が有るんだから、

後でこの屋敷もちゃんと調べなきゃね」

そう言いながらマヌカは屋敷の裏に飛んで行く、

ボンタは恍惚な顔でおとなしくマヌカについて行く、

マヌカは兵舎と言われていた小屋に着くと、

中をそっと覗いて見る、

牢屋の建物よりはましではあるが…

やはり凄い異臭がしていた。

狭い部屋に鎧を着たままの男性が俯きながら座っている、

暑さも寒さも直に感じるであろう環境で、

いつ亡くなっても良い状態だ…

そんな光景を見てボンタが、

『マヌカ…

こんな酷い状態にしてあの髭の男は何がしたいんだ?

酷すぎる…』

そう言いながらボンタは涙を流し始めていた。

「チョビ髭がやりたいのは…

人から負のエネルギーを絞り出す?

まぁ~あたしも良くわからん、

それよりもさっさと村にワープするよ」

そう言って村へとワープをしていく、

村に着くと分身体がせっせと鎧兵士を連れ去って行く、

「ボンちゃん、さっさと屋敷の人達を連れて来るから…

やっぱここで待ってて~~」

そう言って手を振りながら消えて行ってしまった。

『ああああ~~マヌカ~~』

ボンタが叫んだ瞬間回復魔法陣が光出し、

屋敷の中で働かせられてた人達が現れた、

その光景に驚いたボンタが、

『ええええ~何でだよ~何でこんなに早いんだよ』

叫んでいるボンタに向かってマヌカは、

「急いでいるんだよ、

最初に屋敷に行った時から何処に人が居るかは把握してたからね、

さ~さ~今度は町に行って子ども達を保護しに行くぞ」

そう言ってマヌカはボンタの手を掴むと町へとワープをして行った。

マヌカが町へとワープするちょっと前、

町にいる5体の意識体達は、

路地裏で楽しくおしゃべりをしていた、

『良かったね~ここでさ』

『ほんとうにね、屋敷って所凄く変らしいから…』

『でもさ~ここも結構酷いよ~

トゥーリア星の時はさ~

こんな風な酷い人居なかったじゃん~』

『そんな事無いよトゥーリア星の森でうろうろしてた人…

怖かったよ』

『確かに~でもでも~

子どもは居なかったじゃん~』

『そうだね…酷い目にあってる子どもを見るのは嫌だね、

あっでもさ、最初の集落の牢屋に子どもいなかった?』

『そんな事言ってたね~』

『こどもがさ~悲しむ姿は~見たくないね~

この星のお手伝いが終わったら~

ミナ星に行くんだ~あそこは癒される~』

『それいいね、ずっと住んでも良い感じ、

そんな事言ったらマヌカちゃんがなんて言うかな?』

『だいじょうぶだよ~アハハハハ』

『そうだねハハハ』

5体は一斉に笑い出した、

そんな意識体達を見つからない様に観察している男がいた、

男はがっしりとした体で、

隠してはいるが腰には剣も装備している、

そんな男にそっと近づき小さな声で声を掛けてくる者が、

『おいどんな状況だ?』

『いや~どうだろ、

会話を聞いていると悪い存在ではない様だ、

ただあの姿だからな~』

そんな話に側に寄って来た男も意識体達の姿を眺めて、

『瘴気の魔物では絶対になさそうだけど…』

その時意識体達からちょっと離れた所が光出す、

その光景に2人の男は目を見開いて驚いて、

『今度はなんだ?』

『おいおい見ろ飛んでる子どもと…

あれはなんだ?人形か?』

そんな話をしながらオロオロしている男2人よそに、

意識体達が騒ぎ出す、

『マヌカちゃ~~ん、おっそ~~い』

『マヌカちゃ~~ん』

マヌカは意識体に近付いて、

「ごめんごめん、

この星がさ~酷い情報が多くって…

何処から手を付けるか迷っちゃうんだよ~」

そう言いながらマヌカは男たちが隠れている方向を見つめる、

マヌカの顔が真剣になった事に気が付いたボンタが、

『おいおいマヌカ急に真顔になるなよ、

おいら不安になっちゃうだろ』

そんなボンタの言葉を無視して、

マヌカは凄い勢いで男たちの方に飛んで行った。

男達はマヌカに気が付いて路地の壁にへばり付いて隠れたが、

マヌカは男たちの隠れている路地の壁に半分だけ顔を出して、

「見てた~な~おまえら誰だ~」と低い声で言ったが、

所詮は小さな子供の声全然怖くは無かったし、

マヌカの目がすっごく細くなっている事に思わず男達は、

『ブッフォッ』

『ブゥ~~』と吹き出した。

そんな反応にマヌカが、

「おいおいおいおい、

失礼だな、貴方達は誰ですか?

私達の事見てましたよね?

いつからですか?」

問い詰めて来るマヌカに向かって、

『聞きたいのはこっちの方だ、

お前達は人では無いであろう?

この町に何をしに来た?』

男は怪訝な顔でマヌカに詰め寄って来たが、

ボンタがやって来て、

『ん~~?お前ら、

アルフォスとクリスじゃないか~

マヌカ、こいつら悪い奴らじゃ無いぞ、

確か王様やってるソレイユの仲間だな』

ボンタの話に驚いてる2人の男、

その反応を見てマヌカは、

「王様ね~

それよりボンちゃんは純粋な星の子は名前が分かるの?」

『どうだろ?

なんか曖昧なんだよな、

700年前は全部把握出来てたんだけどな』

ボンタの700年の話に男2人がボンタに声を掛けて来た、

『700年前ってお前は一体誰なんだ?』

『何故俺達の名前を何で知ってる?

だいたい何者なんだ?』

マヌカは呆れた顔で男達に声を掛けた、

「あのね、このお方はこの星の意識様ですよ、

貴方達はそんな事も感じられなくなってしまったんですね、

星の意識だから星で産まれた命は把握してるですよ」

マヌカの話に何とも言えない顔で2人は顔を見合わせる、

「ん~ここまで意識が落ちてしまってるのは問題だねボンちゃん、

これから先星の周波数が上がって行くと、

彼らみたいな人達はちょっと体がしんどくなるかもだぞ」

『はぁ~?そんな事マヌカが何とかしてくれよ』

「こっちがはぁ~?だわ

あたしは星の浄化と再生だけすればいいって言われてるんだよ」

マヌカの反論にボンタは『ぷっ』と吹き出して、

『じゃあ何で子供や人を保護しまくってるんだよ?

ア~ハハハハ、何とかしていくに決まってるよな?』

マヌカとボンタが言い争いを始めて、

そんな姿を見ていた意識体達が、

『いい加減にしてよ~

早くここの人の保護を終わらせて私達はミナの星に行くんだから』

『そうそう早くここから出て行きたい~』

意識体が騒ぎ出したのでマヌカは冷静になって、

「ごめんごめん、

ちなみに、ここで保護した人は何人ぐらい?

1か所にいるの?」

『え~~っと、

子どもが10人で大人は8人だったかな?

場所はバラバラだよ、

でも雨とかは当たらない様に結界は張ってある』

「なるほどもっといると思った、

じゃあさっさと保護して村に戻るか」

『おいおいマヌカこいつらの事は良いのかよ?』

「え?ああもうどうでもいい、

ボンちゃんの星の純粋な住人だと分かったし、

なんたってあたし急いでるんで」

その言葉に慌てた男達は、

『ちょっと待ってくれ、

星の意識だとか子ども達を保護とかなんの話だ』

マヌカは男達をじっと見つめながら、

「ここで食べる物も無く、

領主だか何だか知らない者に、

酷い目にあわされてる人達を集めて、

治療と保護をしてるだけですが?なにか?」

『保護って何処に?』

「ここからちょっと離れた所に農村が有るでしょそこ」

『いやいやあそこは廃村の様になっているだろ、

保護するには適していないのでは?』

「廃村って知ってるのに…村の人達を助けないの?王は?」

マヌカの言葉に苦虫を噛むような顔になる男達、

『王もその事でずっと悩んでこられた、

でも領主であるゴーダンには強く出れなく…

だから我々に秘密内に、

親を亡くした子ども達を保護するように指示されたのだ』

「それでこそこそとあたしたちを観察していたって事?」

男たちはマヌカの問いに頷く、

「怪我や病気で仕事が出来なくなった人達は保護しないの?」

『そっそれは…大人を運び出すには目立ちすぎてしまい…』

そう言いながら俯く、

そんな姿を見たマヌカは、

「分かりました、貴方方のお仲間は何人来てるんですか?

全員でこの光について行って子どもをこちらに運んで来てもらえます?

大人達はあたしが何とかしますんで、

その後貴方達も一緒に農村に来るといい、

来てもらえれば状況も分かるでしょうから、

王様に報告出来るでしょ」

『え?あっわかったが…

君は誰で、この光達は何なのか教えてくれ、

信じていいのかどうかまだわからんからな』

「あたしはこの銀河の賢者から頼まれて来た銀河妖精、

光達はお手伝いをしてくれてる宇宙の中心から来た意識体」

『銀河…宇宙…賢者…意識体…ってなんだ』

「えええい、めんどくせい、

全部こっちでやるわ~」

そう言ってマヌカが分身体を保護する人達全員分出して支持を出す。

「分身体達は光に付いて行って保護する人達をここに集めて」

『りょうかい~』

そう言って分身体達は走り去って行った。

「あたしの話を確かめたいなら、

村には連れて行ってあげる、

仲間も一緒に連れて行きたいのなら直ぐにここに集めるといい、

保護する人達が集まり次第あたしたちは村にワープしちゃうからね~」

『ワープって…』

『そんな事より付いて行くしかあるまい、

こんな話誰も信じてくれぬぞ、

最後まで確かめなければ』

『そうだな、

直ぐに仲間を集めて来るから』

そう言って男2人も走り去って行った。

その姿を見てマヌカが不敵な笑みを浮かべて、

「手伝いが5人増えたなクックック~」

そんなマヌカの顔を見てボンタが焦った顔をして、

『おまえ…本当はワルなのか?』

「ワルなんて失礼だな~効率的って言ってよ」

そう言いながらマヌカは「カッカッカ~」と手を腰に当てて大笑いするのであった。



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