時代が動く時
マヌカが立ち去った後のリュウ国の者達のお話です。
マヌカ達が夜空に消えてから、
残った者はゆっくりと食事をしながら報告をどうするか話し合った後、
ムサシ達はマヌカの作ってくれたログハウスで、
ゆっくり眠る事が出来た。
武人達と神官達の朝は早く、日も明けきらない早朝に、
それぞれがログハウスから出て来る。
サクラ『おはようございます』
ムサシ『ああサクラおはよう、
今まで経験の無い静かな夜だったな』
サクラ『はい、私達もビックリでした』
そこへ土地神様達が近づいて来て
土地神『みなの者おはよう、
先ほどそこが光って何かが出て来たぞ』
光ったと言われた所はテーブルの上で、
近付いて見て見ると不思議なガラスの箱が置いてあった。
サクラ『これガラスですね、
中には何か食べ物が置いてあるようですよ』
箱の中はマヌカが作って送って来たサンドウィッチが入っていた。
ログハウスからぞろぞろと出て来た者もテーブルに集まって来て。
サスケ『なんだこれ?ちょっと触ってみるか?』
スミレ『触っちゃって大丈夫?』
土地神『大丈夫だろ、気配からマヌカ様からの物だ』
ムサシ『なら俺が責任を持って調べる』
ムサシは恐る恐るガラスの箱に触れると、
ムサシ『冷たい!』そう言って手を離した。
サクラ『冷たいのですか?何か魔法がかかってるとか?』
みんながざわざわと話し出した。
土地神『大丈夫だと言っておるだろ、
なんか朝食のサンドウィッチと言うのが入っているそうだ、
冷たくなってるのは…ガラスに小さな冷気のクリスタルが付いてるそうだ、
サンドウィッチってのは傷み易いから冷たく保存してるらしい』
みんな土地神の話を静かに聞いていたが…
サクラ『土地神様、何で色々知っているのですか?』
土地神『我らの仲間がマヌカ様と共にいるからな、
みなが騒いでいるからマヌカ様に聞いて貰ったのだ』
その話に納得してムサシがガラスの箱を持ち上げると、
ガラスは被せてあっただけで下にお皿に乗ったサンドウィッチが残った。
スミレ『これはパンですね、パンに野菜が挟んである』
ヤマト『うまそうだな』
そう言ってヤマトがサンドウィッチを一つ取って口に入れる。
ヤマト『うま~~い』
その言葉にみんなもサンドウィッチを手に取り食べ始めた。
サンドウィッチに使ったマヨネーズを始めて食べたので、
みんな絶賛しながら食べている。
そんな姿を見た土地神様は
土地神『それを食べたらすぐに出発するぞ』
ムサシ『分かりましたが…ボンタ様はどこに?』
土地神『あそこでお食事をされてる』
そう言って土地神様は噴水の方に顔を向けると、
ボンタ達4人は丸くなって座っておはぎを頬張っているが…
小動物が楽しそうに食事をしてる状況にサスケが、
サスケ『あれが星の意識って…みんな信じるか?』
サクラ『サスケ、意識様の周波数が感じ取れないのですか?』
サスケ『周波数?』
サクラ『全ての者に周波数があるのです、
私達は大地の周波数を読み取る瞑想をしてるので、
その時にほんの少しですけど感じ取れる周波数があそこのボンタ様と一緒でした』
サスケ『周波数を読み取る瞑想か~』
サクラ『そうです、私達は瘴気のせいで周波数が下がってしまい、
感じ取れなくなってしまったから、
星の意識様とのコミュニケーション取れなくなってしまったと、
ボンタ様も言ってましたから』
武人達は首を傾げて
サスケ『周波数が~とか言われても脳筋の俺達には何が何やら』
ムサシ『生まれた時からこの状態だしな、
昨夜の幼子が言ってた浄化と再生が上手くいったら、
俺らにも分かって来るのかもな』
みんながおしゃべりに夢中になっていたのを見ていた土地神は、
土地神『おしゃべりは後ださっさと食べたなら我らの背に乗るんだ』
土地神に急かされて、
武人達と神官達は急いで帰りの支度を始める、
ボンタ4人は顔の周りに付いた団子のたれやあんこを、
土地神達に舐めて貰っている…
母オオカミが赤ちゃんオオカミの顔を綺麗にしてやってる様で…
偉大な星の意識には到底見えない。
神官達が嬉しそうに荷物を持っている姿を見て
ミナト『それって動きやすい服が入ってた袋だよな?
持って帰っていいのか?』
カスミ『え~世話してくれたあの可愛い幼子の説明を、
ちゃんと聞いて無かったんだね?
持って帰ってくれって言ってたじゃん』
ミナト『おお~貰っていいのか』
サスケ『やったな、これ動きやすいしな』
サクラ『それとこれも持って行っていいでしょうかね?』
サクラが大事そうに冷気のクリスタルの付いたガラスの箱を持っている。
カスミ『大丈夫だよ、何でも持ってけって言ってたよ』
ミナト『そんな物どうするんだよ』
サクラ『調薬の時に使えそうで』
そう言いながら嬉しそうに笑うサクラ
土地神『マヌカ様は何でも持ってけって言ってるぞ、
さ~もう行くぞ乗れ』
土地神に言われて急いで土地神の背に乗る、
ボンタ4人は1体の土地神の背に乗って楽しそうにしている。
土地神『急ぐからちゃんと捕まって体を低くしてろ』
言われた通りにみんながしたとたん土地神達が走り出す。
マヌカの浄化のお陰で元の姿に戻った土地神達の足の速さは驚くほどだった。
湖に向かった時は半日かけても湖に着かなかったのに、
帰りは2時間ほどで中央都市に着いてしまった。
中央都市の門に立っていた門番が土地神達の姿を見て驚き、
局長達を呼びに向かった。
門の前で止まった土地神達に『着いたぞ降りろ』と冷たく言われたが…
あまりの速さに体を硬直させてたお陰でみんな直ぐに体が動かせない、
土地神の背中から落ちる様に降りた面々は
サクラ『土地神様ありがとうございました』
ムサシ『こんな早く着くとは…土地神感謝します』
土地神達は『うむ』と頷いて走り出そうとした時、
カエデが声を掛けて来た。
カエデ『土地神さま~~お待ちを~~』
土地神『なんだカエデ、我らは急いでいるんだ』
カエデ『そのお姿は一体どうされたのですか?』
土地神『詳しい話はこの者達に聞けばいい』
そう言ってまた凄い速さで走り去って行ってしまった。
地べたに這いずっていた武人達と神官達は、
カエデ達に立ち上がらせてもらって、
サクラ『カエデ様ありがとうございます』
カエデ『そんな事はいい、昨夜は一体何があった?
夜突然空気と土地が一変したのだ』
ヤマト『カエデ婆さんこんな所じゃ無くって、
集会所まで話は待ってくれよ』
その言葉にサクラ達も『うんうん』と頷いている。
カエデ『そうだな…みんなも疲れている様じゃしな』
そう言いながらみんなは集会所までぞろぞろと向かて行った。
集会所には各局の局長達とリーダー格の者達も集まっていて、
集会所はギュウギュウの状態だった。
サクラ達は座り与えられた水を凄い勢いで飲み干すと、
ムサシ『サクラ、お前からみんなに説明してもらえないか?
周波数なんて話は俺達にはちょっと分からないしな…
所でボンタ様達は何処だ?』
サクラ達もキョロキョロして探すが…
ボンタが居ない事に気が付きみんな焦りだす。
サスケ『俺門まで行って探して来る、
まさか土地神様の背に乗ったままって事はないよな?』
その言葉にみんな青くなるが、
ボンタ『おいらならここに居るぞ』
声のする方を見るとボンタ4体は、
天井ぎりぎりにフワフワと浮かび上がっていた。
ボンタ『お前達のおいらに対する態度は良~く分かった、
ではここを失礼してマヌカの元にでもいくわ~~』
サクラ『ボンタ様そんな事言わないで下さい、
どうか機嫌を直してこちらに滞在を』
サクラの困った顔を見てボンタは『ぷっ』と吹き出し、
ボンタ『サクラ冗談だよ、そう焦るな』
そう言って4体は『ケラケラ』と笑ってる。
そんな4体を奇妙な物体みたいに局長達は目を細めて見ていたが…
最初にボンタの正体に気が付いたカエデが叫ぶ
カエデ『ボッボッボッボンタさま~~~だと?
星の意識様が4人もいるのか?
意識様が現れたって事は…星自身はどうなってしまうのじゃ?』
ムサシ『カエデ婆さん落ち着いてくれよ、
先ずは順を追ってサクラが説明してくから』
そう言ってヤマトはサクラに目配せをして、
サクラはここを出発した所から順に話をしていった。
瘴気が増えて魔物の数が多く湖迄苦労した事、
湖近くでは大型の瘴気の魔物に出会い全滅しかけた事、
その時突然現れた2つの変な物体に助けられた事、
変な物体の1人は幼子で銀河の管理人パイヤって言う賢者に頼まれて、
星全体の浄化と再生をしに来た事、
そして幼子が湖の周りを浄化と再生をした時に土地神達の体が倍になった事、
湖から半径100kmは浄化され再生している事、
幼子は夜の内に各国を回って、
まずは食料を収穫できるようにすると言って飛んで行ってしまった事、
最後に幼子は瘴気の原因は必ず突き止めて何とかすると約束してくれた事、
それらを説明して行った。
話を聞いていた局長達は『う~~ん』と唸っている
そこにカンスケが
カンスケ『何もかも初めて聞く事でな~
銀河の管理人って…そのパイヤってのは存在するのか?
パイヤって奴が派遣した者ってのも信用出来るのか?』
カエデ『何を今更信用だ、何だのと言ってる状況では無いだろ、
実際昨夜の変化には驚いたしな…
畑にも直ぐに収穫出来る野菜が所狭しとなってたし、
サクラの話から幼子が浄化をしてたと言うが…
幼子なんて信用出来るのか?途中で飽きたから帰るなんて無いだろうな』
その話に『クックック』と笑うサスケが、
サスケ『幼子って言うのは、体が…そうだな~』
サスケはそう言って辺りを見回してボンタを見て、
サスケ『そうボンタ様と同じ位の大きさで、顔も幼い顔だったな~
でもな…仕草とか雰囲気がおばちゃんだったんだよな~
分身体とかいう子達は可愛い幼子だったんだけど…なんか違った』
武人達はその話に『ウンウン』と同意していた。
ボンタ『おばちゃん…か!ハハハハ~おばちゃん、
サスケ、ちゃんとマヌカに伝えておくな』
サスケは慌てて
サスケ『ボンタ様余計な事は言わないで下さいよ』
ボンタは『アハハハ~』と腹を抱えて笑っていたが、
ボンタ『まずみんなに言っておくが、
幼子の名前はマヌカって言うんだ、
おいらはこの名前に憶えがある』
カエデ『ボンタ様の知り合いだったのですか?』
ボンタ『知り合いね~知り合いって言うか生みの親って感じ?』
ボンタの生みの親宣言にみんながざわつき始めた。
ボンタ『ま~ま~ちゃんと話すから静かに聞けよ、
先ずサスケが感じたおばちゃんは正しい、
何故かと言うとマヌカはこの宇宙で最初に生れた意識達の1人で、
オールドソウルと呼ばれている者とだと思う』
リュウガ『オールドソウル…初めて聞きますな』
ポンタ『そりゃ~そうだろ、
この星では宇宙に関してまだまだ調べが出来て無いからな、
それに瘴気のせいでそれ所では無かったし』
カエデ『それでボンタ様生みの親の話はどう言う事で?』
ボンタ『それはおいらを創造したのがマヌカとエレメントだ、
だいたいこの銀河を創造したのもマヌカとエレメント達だからな~』
話が大き過ぎて聞いてる者達は目を丸くしている。
そんな中ボンタの話は続いて行く。
ボンタ『長くなるが最初から順番に話をして行こう、
宇宙のバランスと取る為にここに6次元密度の銀河を置く事になったんだ、
そこでマヌカがエレメント達とやって来て銀河や星々を協力して創造していった。
マヌカだけでも全て創造する事は出来るんだが、
マヌカの周波数では6次元密度より高くなってしまうので、
エレメントのエネルギーと混ぜ合わせて6次元密度銀河を創った。
銀河の中の星々は殆どがエレメント達が創っていったが、
何かあって周波数が下がらない様にと、
いくつかの星はマヌカのエネルギーを混ぜて創ったんだ、
その星の1つがおいらってわけ~~
なんでおいらが知ってるかと言うと…
おいらが産まれたばかりの時にマヌカから聞いたから、
その時のマヌカはエネルギー体で幼子の姿じゃ無かったけどな、
でも魂の周波数やオーラで誰だかおいらは分かるってわけよ』
聞いてるみんなは口をポカ~ンと開けている。
ボンタ『ま~突然こんな話を聞いても困ると思うが…
おいらが言いたいのは、
マヌカは最後まで責任を持ってやってくれるって事だ』
サクラ『ボンタ様、
マヌカ様とここが凄い星だって事は分かるんですが…
そんな星に何で瘴気が湧いたんでしょうか?』
ボンタ『本当の事はまだ分からないけど…
この宇宙には純粋悪ってのが居るって話だ、
そいつらは宇宙を闇の世界にしたくって、
宇宙の色々な場所で周波数を下げる為に仕掛けをしているらしい、
サクラ、もしお前がそいつらで仕掛けるとしたら何処からだと思う?』
サクラ『簡単に入り込める所?』
ボンタ『簡単に入り込めるって事は、
純粋悪とそんなに周波数が変わらい場所って事だ、
それだとほんの少ししか周波数を下げられない、
って事は純粋悪と大きく周波数が違う純粋愛に包まれた世界に、
闇をほんの少しでも紛れ込ませた方が周波数は落ちるんだよ』
サクラ『ではここが純粋愛に包まれてた世界だったから狙われたと…』
ボンタ『おいらはそう思ってるけど、確信は無い』
カエデ『では私達はこれから何をすれば良いのでしょう』
ボンタ『カエデ~~それは自分達で考えろ、
宇宙の法則は自由意志の尊重だ、
だから純粋悪もやりたい放題だがな』
クマのぬいぐるみ4体が偉そうに『ウンウン』と頷いている。
カエデ『それとですね、昨日の朝に女神様から神託が降りまして』
ボンタ『へぇ~それでなんて?』
カエデ『今日の夕刻までに世界は変わる…と』
ボンタ『おいらもそう思うぞ、
実際ここら辺の周波数は昨日までと全然違うしな
細かい詳細は分からんが、まぁ~安心していろ』
ボンタの言葉にそこに集まった皆は『ほっ』と安心したのであった。
リュウガ『さ~みんな、忙しくなるぞ、
先ずは畑に行って食料の確保だ、
それを各地に運ぶ仕事も有るからな』
リュウガの声にみんな頷きその場は解散となった。
読んで頂きありがとうございました。




