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救済星パート2

次の救済すべく星に向かったマヌカを待ち受けていたのは……

宇宙空間にポツンと佇むマヌカ…

「ぬぬぬっまたしても何も考えずに飛び出してしまった…

おばちゃん(グランドマザー)の相手が面倒で飛び出しちゃったからなぁ~

さてもう一つの救済を求めてた星はどれだっけ?」

マヌカは心を落ち着かせて外の声に集中した。

そこに聞こえて来た声は…

『マヌカ様』

「んん?ティティアロさん?

ちょっと今集中して探してるから後でいい?」

『マヌカ様冷たい!』

「いや~そんな事言われても…」

『クスクス、冗談ですよ、

救済を求めてる星は私にもわかりますよ、

なんたって私の銀河の中の星ですから』

「あっそうか!教えてもらえると助かります」

『協力するのは当たり前ですよ、

なんたって私の体の一部なんですから、

助けを求めていた星を光らせました、

マヌカ様分かりますか?』

マヌカは目を瞑り神経を集中すると見えて来た光る星、

「うん、確認できた、

ティティアロさんありがとう、早速行ってくるね」

『今回の星は…え~~と

マヌカ様宜しくお願いします』

ティティアロの言葉に首を傾げるマヌカが

「ん?星は?」

『いや、何でもないです、

行ってもらえれば分かりますので…』

ティティアロの奥歯に物が挟まっているような言い方に、

目を細めて聞き返す

「何か知っているのなら教えて頂けると助かるのですが…」

『問題が多すぎて、何から話せばいいか分からないので』

「問題が多すぎるねぇ~」

マヌカは(問題かぁ~まぁ~行ってみないと分からないからな~

基本は星の浄化と再生だよね、それだけやれば…)

マヌカはパッと明るい顔になり

「解りました、あたしがやる事は決まってますので、

取り敢えず行って浄化と再生だけやって来ますね~、

ティティアロさんありがと~~」

そう言ってマヌカはワープして行った。

『あっマヌカさま~~浄化と再生だけって…

……でもお人好しのマヌカ様はそれだけで済ませる訳無いですよね…』

そう言ってティティアロは静かにマヌカを見守る事にした。

マヌカが到着した場所は森に囲まれた大きな湖の畔だ、

「湖かぁ~でっかい、

それにしても水の色が変だよね」

湖に近付き湖の水質を調べてみると

「なにこれ…RPGゲームに出て来る毒の沼みたい

変な紫の煙みたいのも出てるし~~

これって瘴気ってやつ?キモ~

土地も随分汚れてる感じだし…何が起きてるんだろ?

まっ星の意識に聞いてみればわかるか」

マヌカはそう言って汚れた土をかき集めて人型にする、

人型の土人形からも変な妖気みたいのが染み出ている。

「うわ~なんじゃこりゃ、

先ずは人形を浄化してと」

人形を両手で囲んで「浄化」とささやくと、

人形が光だし瘴気が全て取り払われた。

「よしよしと、では…星の名前聞くの忘れてたわ~

え~~っと星の意識さま~聞こえますか~?

賢者パイヤさんに言われて来た者です~

この土人形に意識の一部を入れてもらえませんか~?」

・・・・・・・「お~~~い」

『おそ~~い!!来るのが遅すぎ!』

「はぁ~遅くなって申し訳ありません、

取り敢えず意識を一部人形に入れてもらえると、

コミュニケーション取りやすいんですけど・・・」

『わかったよ、やってみる』

(なんかちょっと偉そうだな~)

そんな事思っていると、人形が光出して細胞分裂の様に動き出した。

ぐにょぐにょ動いていたのが段々と静かになり姿を現した。

その姿は・・・・

マヌカと同じ位の大きさのハーフパンツをはいたクマのぬいぐるみだった。

「はぁ?え?えええええ~~~ぬいぐるみ?」

『おおおおお~なんだこれが体感?

肉体ってこっこんななんだな、

星の体とは全然ちがうぜ~~~うひょ~楽しい』

「あの~星の意識様?ですか?」

その声に気が付いたクマが振り返りマヌカを見つめ

『おお、パイヤから言われて来たのがお前か、

おいらはこの星の意識、ボンタだ!!』

星の名前に驚いたマヌカは叫んでいた。

「ボッボッボッボッボッボンタ~~~~~~~~~~ボッボ」

『うるさ~~い!何がボッボッボだ』

「だってクマのぬいぐるみだし・・・名前がボンタだし・・・」

マヌカは何が何だか分からなくなったが…

突然「はっ」と何かに気が付いたように、

マヌカはワクワクした顔でボンタの肩に両手を置いて質問した。

「もっもしかして、もしかして~

ここの住人もボンちゃんと同じクマのぬいぐるみなの?」

その言葉にボンタは

『ぬいぐるみ~~ってなんだよ?

この星の住人はこの体とは違うヒューマン型だよ』

マヌカはあからさまにガッカリした顔になり

「なんだ~」と吐いてしまうと

その言葉にボンタは肩に乗ってるマヌカの両手を掴み、

力比べをしている様なポーズになって、

握った手に力を込めながら、

『なんだとはなんだ~なんだ~とは』

マヌカも手に力を込めながら

「だって、クマのぬいぐるみの星なんて最高だと思っただけだよ、

そうじゃ無いと知ってガッカリして何が悪い」

『おいらの星に対してガッカリとは失礼だぞ』

2人は握った手を離そうともしないで睨み合いながら、

高く飛び上がりゆっくりとクルクルと回りだした。

「おい、ボンちゃん手を離してよ」

『離すのはおまえだろ』

「手助けしに来た者に向かってお前とはなんだ」

『はぁ~?お前名乗って無いだろが~』

「あたしの名前はマヌカだ、よろしくな」

『マヌカか・・・なんか聞いた事あるような・・・

そんな事より手を離せって言ってるだろが』

「ボンちゃんから離せ、

それとこの星の状況を説明しろや」

『星の状況だと~~~アホかおまえ!

なんも分からんから助けを呼んだんじゃ~』

「はぁ~~~なんじゃそりゃ~

使えねぇ~~~なぁ~~~はぁ~?」

そんな言い争いをしながらますます浮かび上がって行く。

そんな時森の方から凄い音がし始めた。

どっど~~ん、ガサガサ、バキバキ~~

『きゃ~~~ヤマト~~』

『さがれさがれ~~~結界だ、急げ』

『おりゃ~とぉ~~』

カキーン、カキーン、カキーン、

その騒ぎに気が付いたマヌカとボンタは停止して聞き耳を立てているが…

お互いの手を離そうとはしない。

「ボンちゃん…大切な星の住人の危機では?」

『マヌカ…そうみたいだな』

「様子を見に行った方がいいと思うぞ、だから手を離せ」

『そうだな、手を離すのはマヌカだ』

まだ言い争いながら騒ぎのある森の方へ手を繋いだまま飛んで行く。

そんなマヌカとボンタの出会いがあった数時間前・・・・

・・・・・・・・・

ボンタ星にある国、リュウ国の中央都市で会議が行われていた。

ボンタ星には魔力があり人々は魔力を生活の一部として使っている、

魔力も得意分野が人それぞれで、

リュウ国では得意な分野を伸ばすべく4つのグループに分けて生活をしていた。

力があり武道に長けている者は武道局、

回復魔法と浄化の魔法に長けている者は浄化局、

魔法によって食べ物や生活に必要な物を制作する事に長けている者は生活局、

そして全ての職を網羅したものは管理局。

その中の局長と言われている代表の者(お年寄り)が集まり近況報告をしていた。

武道局の局長カンスケが、

『神山の湖の様子が悪くなる一方で…

それに伴い各地の瘴気が広がっていると報告を受けた、

何らかの対策を打たなければこの先食糧難になる…』

その話に質問を投げかけたのが浄化局のカエデ

『隠密部隊の報告は?』

『西の国境近くの村で瘴気のせいで、

野菜の収穫量が随分減ってしまい救済を求めて来たので、

その様子を見に行ったついでに隣国の状況も調べて来たのだが・・・

パラディオ国の状況は瘴気の濃さが増して酷い状況だと報告があった。』

その話に集まったみんなは深い溜息をついた。

そんな中、管理局の局長リュウガが

『もうこれ以上瘴気の犠牲を出さない様に、

国民を1か所に集め浄化を強化し生活するしかないか』

その話に生活局の局長ホウショウが

『国民を集めると言っても住居を用意するだけでも時間がかかります、

それに集める場所も大地が瘴気に汚されていない場所を選ばなければ…

畑を作る事もできません・・・

我が国にそんな場所がまだあるのでしょうか?』


リュウガ『瘴気の無い場所などもうこの国には無いであろう、

土地を浄化し続けるしか方法は無い…

これは浄化局の者達の負担になってしまうが…カエデはどう思う?』


カエデ『リュウガ殿、国民が何人いるとお思いじゃ、

それを養うための畑を浄化し続けるには、

どれだけの神官を用意すればよいのか?

途方も無い数になるであろうな』


答えの無い話し合いに部屋の空気が重くなってくる。

そんな時ため息交じりにカンスケが呟く

『他の国に援助を頼む事も出来んしな』


カエデ『どこの国も同じような状況だろな』

リュウガ『このまま瘴気にのまれ人は滅んで行くのだろうか?』

リュウガの言葉にますます空気が重くなったが…

そこに話し始めたのはカエデ、

カエデ『まだ弱気になる事は無いじゃろ…

実はな…みなに2つ話が有るんだが…

あまり期待せずどう捉えるかはそれぞれでお願いしたいんだが…』

カンスケ『カエデ、何が言いたいのか分からんが、

ここに居る者達は勘違いの期待などしないだろう…話を聞かせてくれ』

カエデはうなずき話始める、

『今朝早く神山の湖の様子をみに行く為に、

神官3人と武人5人が出発しようとした時に

土地神様が現れて神官達を背に乗せて出発したんじゃが、

この10年土地神様も姿を現さなくなっていたから…

突然現れたので驚いたんだが、

もしかして何かが変わり始めるのではと思っている、

それに理由があってな~これが突拍子も無い話なんじゃが…』

そう言ってカエデが口を濁しているとカンスケが

カンスケ『何を躊躇う、何を聞いても大丈夫だから話せカエデ』

カエデ『うむ…みなには話して無かったが、

引退された神官3人が食料の事を考えて天界に戻る決心をしてな、

聖堂の天界神様の像の前で天界に戻る宣言をしたのだ、

私も止めようと思ってそこにいたんだがな…

なんと天界神様の像が光出して…』

カエデはそう言ってまた口ごもる

カンスケ『ええい、じれったい早く言わぬか』

カエデ『うむ、これは本当に私が見て聞いた事だと理解して欲しい、

光出した像が話し出してこう言うんじゃ、

お前達はまだ天寿を全うしてないであろう、

天寿を全うして無い者は迎えに行けない、

自ら命を落としても天界には戻れないから変な事は考えるな、

そして明日の夕刻までに世界が変わる、

私は天界の女神フィーナである。

そう言って光が収まったのじゃ…明日の夕刻までに何かが起こる』

その話にみんなが静まり返り、

最初に口を開いたのはリュウガだった。

リュウガ『う~~ん…ではこうしないか?

明日の夕刻にまた集まって相談をしよう、

その時に何かが変わっているかもしれないからな』

その言葉に皆が頷き会議は解散となった。

そして湖の様子をみに出発した8人は土地神様の背に乗り神山を駆け登っていた。


瘴気のせいで土地が荒れた事によって土地神様の体は小さくなってしまったが、

人を乗せて走れる位の大きさは保っていた。

小さくなったと言っても、

白い毛におおわれたオオカミの姿の土地神様は神々しさは残っている。

土地神様の背に乗って先頭を走っていた武人のヤマトは、

襲って来る瘴気の魔物を切り捨てながら、

『こんなに魔物は多かったか?』

それに答えるムサシ

『うむ、増えてるな、

それに大きく無いか?』

そこに神官のサクラが

『山の瘴気も濃くなっている様な気がします。

こんな戦いながら走っていると今日中には中央都市に帰れないかもしれませんね』

そこに同意をして来た神官のスミレ

『うんうんそうかもしれない、

何処かで野宿など出来るのでしょうか?』

ムサシ『湖の畔の祠まで行ければ大丈夫かと、

あそこの祠は龍神様の結界が張ってあるはず』

サクラ『では急ぎましょう、

土地神様私達を乗せて頂き申し訳ないです』

土地神『いいや気にするな、

我らも湖に行かねばならない理由があるんでな、

では少しスピードを上げるぞ、しっかり捕まってろ』

そう言って土地神様はスピードを上げて走り出した。

そして湖迄あと少しと言う時に突然大木が倒れ行く先を阻んだ。

土地神達は止まり周りの様子を伺っていたその時、

いきなり現れた瘴気の魔物に襲われた、

とっさに山神から降りて魔物に向かって切り込んでいくムサシ、

それに続いて武人達ヤマト、サスケ、ミナトも立ち向かっていった。

残った武人のクロウは神官3人を守りながら後方に下がる。

その時大木を倒した体長3メートルはある大きな熊の魔物が現れた、

魔物は右手の鋭い爪をヤマト達に向かって振り下ろす、

咄嗟に神官のスミレとカスミが結界を作り武人達の補助を始めたが、

熊の力は強く結界がミシミシと変な音を立てて、

いつまで持つか分からない状態だった。

ムサシ『スミレ、カスミ無理はするな、

魔物が攻撃を緩めた隙をみて後方に下がれ』

スミレ『わかった』

魔物は振り下ろした爪を離し今度は左手の爪を振り下ろそうとした瞬間、

カスミとスミレは後ろに下がり、

振り落とされた爪をヤマトが刀で受け止めたが、

魔物は右手の爪をヤマトの腹に向かって凄い速さで振り下ろて来た、

爪はヤマトの横っ腹に当たりヤマトが吹き飛んだ

サクラ『きゃ~~~ヤマト~~』

サクラは咄嗟にヤマトに結界をはり飛ばされた衝撃を和らげ、

魔物に向かって結界を張り次の攻撃に備え

サクラ『スミレ、ヤマトに回復魔法を、

カスミは結界を手伝って』

スミレは急いでヤマトに向かい回復魔法を開始したが…

ヤマトのお腹はえぐられて出血が酷く、

瘴気にも侵されていたのでなかなか出血が止まらない。

土地神達は魔物の周りを取り囲み重力の魔法をかけ動きを鈍らせていた。

そこを他の武人達が切り込んで行くが手ごたえが無い、

ミナト『なんだ、手ごたえが無いぞ』

土地神『瘴気が強すぎて刀では干渉出来ないのであろう、

みな結界の後ろに下がれ、神官よ浄化魔法を魔物にあてよ』

その言葉にサクラが浄化魔法を魔物に当てるが、

熱い石に水滴を垂らしたようにシュッと言って浄化が蒸発してしまった。

そんな状況にみんな硬直している、

サクラ『みんな聞いて、

私がこのまま出来る限りの魔力で結界を張るから、

みんなはヤマトを連れて祠まで逃げて』

スミレ『そんな事したらサクラはどうなっちゃうの』

サクラ『一人の犠牲でみんなが助かるならいいでしょ、

さ~気にしないで逃げて~~~』

サクラの言葉に皆が決心できずに固まっていると、

魔物はサクラの結界に向かって大きく振りかぶった爪を振り下ろそうとしていた、

その時湖の方から変な物体が飛んで来て、

振り下ろした爪に当たる、

当たった魔物の爪は腕もろともジューと大きな音を立てて蒸発した。

そこに居た全員が何が起きたか分からず、

飛んで来た物体を凝視していたら、

「ボンちゃん離してよ~」

『うるさいお前が離せ~』

何と呑気に喧嘩をしている小動物(マヌカとボンタ)が現れたのだ、

そんな事をしていると魔物は残った方の爪を振り落として来るが、

またジューと大きな音を立てて蒸発してしまう、

マヌカはサクラ達を見て

「ボンちゃん大事な住人さんが怪我して凄い出血してるけど…

星の意識様がこんな事してていいのかな~~?」

そう言われてボンちゃんがサクラ達の方を見て、

『ヤマト~~~どうしたんだ~~』

ボンタはそう言ってマヌカから手を離して飛んで行った。

残されたマヌカは熊の魔物に向かって

「げ~~これは何?

瘴気からこんな魔物が湧いちゃうの?」

両手を失った魔物はマヌカに向かって大きな口を開いて嚙みつこうとしていた、

サクラ達が思わず『危ない!』って叫んだが…

マヌカはパクリと噛まれ、その後にジューと音を立てて顔が蒸発してしまった。

「う~~ん、この生き物?なんか変だね」

そう言ってマヌカがパチンと指を鳴らすと魔物の体が蒸発して行った。

そしてみんなの方をマヌカが見ると、

真っ白な大きなオオカミが10頭こちらを見ている、

「うひょ~~~おおかみさ~~ん」

そう叫んで土地神に向かって急降下し飛びつきモフモフし始めた。

土地神達はマヌカを囲み伏せの状態になり尻尾を振り始めたのだ。

土地神は『マヌカ様ですよね?』そう尋ねた。

「え?何で知ってるの?」

『フィーナ様から神託が下りまして』

「おおフィーナさんが?それであなた方はどなた?」

そう言いながらモフモフし続けるマヌカ、

『我らはここら辺一帯の大地を守る者、

人間達は土地神と呼んでいるが…神では無い』

マヌカの両手はモフモフをやめて無い、

それどころかオオカミの首に顔をうずめてクンクンしている。

「そっか~じゃあ精霊様みたいな感じなのかな?

星には他にも土地神様はいるの?」

『星全体に居ます』

「うひょ~~星全体に?」

顔をうずめたまま答えるマヌカ…

「みんなオオカミタイプなの?」

『土地によってタイプが違う者もいますが、

土地神の頂点にいらっしゃるのは龍神様ですな』

マヌカは龍の話に興奮したのかモフモフのスピードが早くなる、

「なんだてぇ~~龍だってぇ~~~」

そう叫んでいるが顔をうずめているので声がこもっている。

そんな姿を呆れた顔で見ているボンタが

『おい!マヌカ!

いい加減にしろよ、それよりもこのヤマトの怪我を何とか出来ないか?』

マヌカは顔を上げてヤマトに目を向けると、

名残惜しそうにオオカミから離れヤマトに近付く、

「これは酷い、瘴気って傷にも影響を与えるのか?

毒と同じような感じなのかな?」

そう言ってヤマトの怪我に手をかざして、

「浄化」と呟くと

ヤマトの傷にまとわり付いていた瘴気が消え出血は止まった。

出血が止まった傷の状態は酷く、

骨が見えてしまう位肉がえぐられていた。

マヌカは傷の深さに顔を歪め「再生」と呟くと、

傷口から肉が盛り上がり始め、

瞬く間に傷が綺麗になって行った。

ヤマトが心配でマヌカの周りで見ていたサクラ達は驚愕していた、

『傷がこんなに綺麗に』

『良かったヤマト』

ボンタも安心した顔をして

『マヌカ、おまえなかなか使えるじゃないか』

その言葉にイラっとしたマヌカは

「はぁ~?もっと違う言い方ない?」

そんなやり取りを見ていたムサシが

『あの~君達は誰だい?』

「え?このクマちゃんの正体分かりませんか?」

『え?この人形はクマなのか?』とムサシ、

その時サクラが叫ぶ

『あああ~もしかしてですが、

星の意識様のボンタ様ですか?』

「そうですよ~こんなかわいいクマのぬいぐるみ様は、

ボンタさまですよぉ~~」

そう言ってマヌカがニヤリと笑い

「それよりもう日が暮れるので安全な場所を作るから、

皆さん休んだ方がいいですね」

ボンタは怒った顔で

『おい!マヌカ今なんて言った~』

「ボンちゃん…怪我人がいるんだよ、

急いで結界張って食事とかも用意するから邪魔しないでね」

そう言ってマヌカは両手を地面について「結界」と呟くと、

木がよけ始めて広場が出来上がる、

そして指をパチンパチンと何度か鳴らすと、

寝る為の小屋が2つ、風呂とトイレの建物を作った。

広場の中心には大きなテーブルと椅子を用意していると、

湖の方から変な雄叫びと共に重々しい足音が聞こえ始めた。

武人達は刀に手をかけて警戒を始め、

神官達も杖を構える、

そんな事も気にせずマヌカはせっせと準備していて、

「え~とその怪我人さんを、

あそこの小屋のベットで休ませてあげて下さい」

そんな間もドシンドシンと大きな足音が近づいて来る。

みんなは焦った顔でマヌカを見つめムサシが訪ねる、

『幼子、足音が聞こえないのか?

そんな準備している時ではないぞ、

何か大きい魔物がこっちに向かっている』

「ああ、大丈夫ですこの結界は絶対破られないので」

その時足音の主の姿が見えて来て、

『きゃ~~あれは何でしょ~』と叫ぶスミレ

『あっあれはなんて大きさだ』

足音の主は体調20メートルも有りそうな魔物であった。

マヌカは振り向いて魔物を見ると首を傾げた、

「あれ?あれって~ゴジラだよね?

なんで地球のゴジラがここに居るの?」

そう言いながらマヌカはムサシ達を改めて観察すると…

「え?忍者?忍者みたいな服着てるよね?」

そう武人達は黒に赤の縁取りがされたお洒落な忍者の服だ、

腰には刀を装備、

女子は白に赤の縁取りの同じような忍者服で、

長い髪を後ろで縛ってありまるで巫女さんみたい、

「よく見たら、みんな忍者だよね?」

汗をだらだらと流しながら魔物に向き合っているムサシが

『忍者とはなんだ?それよりも幼子とボンタ様は逃げて下さい』

「まずはゴジラ片付けないとゆっくり話も出来ないか~」

そうブツブツ言いながらマヌカは浮かび上がりゴジラに向かって指を鳴らす、

ゴジラはゆっくりとこちら向かって来る、

「むむむ、一時停止がきかない?」

マヌカは飛んで行きゴジラの頭の上に乗るとゴジラの記憶を読み始めた。

ゴジラはマヌカに気が付かないのか歩みを止めない。

マヌカが魔物の頭に乗ったのに気が付いたサクラが

『あの幼子は何をやっているんだ、危ないぞ~』

とマヌカに向かって叫ぶ、

マヌカを助け出そうと武人達が走り出そうとした時マヌカが叫ぶ、

「そこから出ちゃ駄目、

あたしは大丈夫だからそのまま待ってて」

そう言ってマヌカは指を鳴らすと光る縄を出して、

ゴジラをグルグル巻きにして歩みを止めた。

「この魔物は魂がないんだね、

思念の塊みたいな変な存在だ」

マヌカの話にサクラ達が青ざめていた。

動けないゴジラがマヌカの存在に気付いて頭を振る、

マヌカが高く飛び上がるとゴジラは顔を上げ、

マヌカに向かって口から何かを吐こうとしている、

「あれ?何か出すのかな?

ゴジラって…放射能出すんだっけ?知らんけど…

まっその前に浄化しちゃうけどね~~」

そう言って高く飛び上がり両手を大きく上げ、

「浄化」と呟くと宇宙が答えたかの様に、

音を立てながら半径10メートルも有りそうな光の柱が降りて来る。

光はマヌカとゴジラを通るとゴジラは一瞬で消え去り、

光は地面に当たり横に広がって行き土地を浄化して行く。

浄化の光に当たったサクラ達も恍惚の顔をして光を味わっている様だ。


次にマヌカは地面に降りて両手を地面に当て「再生」と呟くと、

生気を失いかけてた森が生き生きとし始めた。

ボンタは『ギョ~~』と変な声を出して気持ち良さそうにしている。

土地神様達は大地のエネルギーを感じて一斉に遠吠えを始める。

浄化と再生を終わらせたマヌカは再び高く飛び上がり様子を伺いながら、

「浄化範囲は半径100キロ位か?トゥーリア星の時より狭いな…なんで?

瘴気のせいなのか?トゥーリア星はここまで酷く無かったのかな?」

そうブツブツ言いながらボンタ達の所に戻り、

「え~と…怪我人をベットにねぇ~」

みんなは浄化のエネルギーにあてられたのかボォ~としている、

そんな中マヌカはせっせと怪我人をベットに寝かせて、

土地神達に何を食べるか聞きに行くとビックリ、

土地神達の体が倍になっていたのだ、ゾウと同じくらい?

「ええ~土地神さま?大きくなっちゃって…」

『いいえマヌカ様我らは、

大地が聖なる大地に戻ったお陰で、

元の姿に戻る事ができました』

そう言いながらボォ~としている、

「そうなんだ、でさ何か食事を用意したいんだけど、

土地神様は何を食べるの?」

『我らは大地のエネルギー頂いています、

口にするのは清らかな水くらいです』

「オッケ~~広場に湧き水用意しとくね」

マヌカは広場に可愛い噴水から流れ出る湧き水を用意した。

テーブルにはおにぎりと野菜たっぷりな味噌汁と、

おはぎとみたらし団子をしこたま乗せて、

「お~~~い!ボンちゃん

お~~~い!みんな~~~~

いい加減動いて~~~聞きたい事がたくさんあるんだから~」

マヌカの叫びにみんな『はっ』としてマヌカに近付いて来る。

「はい!ではみなさんお疲れだと思うので、

先ずはあそこの小屋にお風呂を用意したので入って来て下さい。

もちろん男女分かれていますから間違えない様に、

パジャマも用意してますのでそれに着替えて、

ここで食事をしながらお話を伺いたいので、

さ~~動きましょう~~~」

そう言ってマヌカは分身体を5体出してみんなの面倒を見させた。

マヌカはまったりとしている土地神様達を、

噴水の周りに移動させて地面には柔らかい芝生を敷いた。

お風呂の小屋からは

『あああ~~生き返るなぁ~~』

『これ温泉じゃないか~~』

『本当に気持ちいいですね~』

と声が聞こえて来て、

「温泉も知ってるのか?

やっぱ日本と何か関りがあるのか?」

なんて考えていると…テーブルの方から、

『ムシャムシャ』と何かを食べる音がする、

そちらに振り向くマヌカが見た物は、

みたらし団子を頬張っているボンタの姿だった。

「えええ~ぬいぐるみって何か食べれるの?」

そんなボンタを見つめていると思わず「かわいい」と呟いてしまう。

「まぁ~可愛いから何でもありか~」

(そんな事は無い…)

マヌカは大きくなった土地神様の上で大の字になって、

みんながお風呂から出て来るのを待つのであった。













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