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助かった者、助からなかった者

森で保護した人達と一緒に集落に戻って来たマヌカ、住人達の反応は…

爺さんの言われた通りトゥーリアの側に行きトゥーリアの顔をまじまじと見つめる。

(なんでこの人こんなに寝れるの?星自体に影響ないよね?)

今度はトゥーリアの顔の横にしゃがんで顔を観察…

(この人笑ってるよね?夢見てるとか?星って夢見るの?

ん?玉のせい?この中気持ちがいいのか?駄目だこのままだと起きないとみた)

マヌカは透明の玉に指を当てて玉を消し去った、その時意識体が声を掛けて来た。

『マヌカちゃ~~ん死体あったよ~』

「おおお~ありがと~そのままそこに居てくれる?後で行くから」

『わかった~やっぱり洞窟の中にいたよ~』

「なんで洞窟なんだろうね?後で調べてみるよ、ありがとね」

『いえいえ~』

(なんで洞窟?虫自体ナメクジみたいだったからな~じめじめが好きとか?)

何て考えていたらトゥーリアがもぞもぞと動きだした。

『んっんんん~あ~気持ち良かった~~』

トゥーリアが両手を上げて気持ち良さそうに伸びをしてボォ~と空を見上げながら

『あれ?私何をしてたんだっけ?』

「何をしてたんでしたっけ?倒れたんですよ」

トゥーリアは『はっ』としてマヌカを見る、

『マヌカちゃん、可愛い顔で睨まないで~何で倒れちゃったの私』

「ええええ~覚えて無いの?」

『だって~なんか凄く気持ち良くって全てを忘れちゃったんです』

「………気持ちいいね」

トゥーリアは気まずそうに顔を赤くして俯いている。

そこへざわざわと声がし始めて、

『本当にこんな小さな子どもがいるぞ』

『まぁ~なんてかわいいの』

子どもが珍しいので住人達がワイワイ騒ぎながら近づいて来た

『子どもみんなを連れてきたぞ、

ここで何が起きているのか説明をしてもらえないかの』

とアナダスが声を掛けて来た

その言葉に「にや~」っと笑ったマヌカは

「ちょうど良かったトゥーリアさんも目を覚まされた事ですし、

トゥーリアさんから説明して頂きましょうね」

その言葉にトゥーリアは

『マヌカちゃんごめんなさい本当に何も覚えて無いの許して~』

そんな姿を見た住人達が

『アナダス様この方はもしかして星の意識様では?』

『そうなんじゃよ、わしも驚いたんじゃが星の意識様がこうやってわし等の前に現れたんじゃよ』

『星との交信が出来なくなってから何百年経った事か…

やっと我々は助かる事ができるのでしょうか?』

「助かるって?」

マヌカの言葉にアナダスが答える

『わし等はもう滅ぶしか無いと覚悟をしていたのじゃよ、

森へ出れば訳も分からない状態になってしまう人々…

わし等も色々と試してはみたものの、

変になってしまった者に近づく事も出来なかったのでな、

わし等は滅んで行くしか無いと思っていたんじゃよ』

「そっか~」そう言いながらマヌカは周りの人達を見渡す

「滅ぶのを覚悟してたわりには、皆さん明るく無いですか?」

『明るい…そうなんだよ急に心の曇りが取れたんじゃよ、

子どもがここに来た時わし以外誰も居なかったじゃろ?』

「確かに外に出てる人居なかったですね」

『300年は長すぎた気持ちが重くなり生きる気力も皆無くなり始めていたんじゃ、

それが子どもがこの場所を元の状態に戻してくれたじゃろ、

その時から心が軽くなって来てな~

それから昨夜何が有ったのか体も心も昔の様に軽~くなってなぁ~』

「ああ~そっか~ここの大陸の浄化と再生を全部終わらせたからですね~」

『なんだって!』

『浄化と再生だと』

周りがざわざわし始めた

「え~~とですね~あたしの名前はマヌカ、

ここの銀河の賢者と言われてる方々から頼まれて、

トゥーリア星を元の周波数に戻しに来ました。」

『こんな子どもに賢者様達は何て事を』

(そだ~そだ~丸投げ賢者)

「そうなんですよね~何も知らないまま送り込まれたんですけど…

原因は分かりましたしその対処も終わったので皆さんは安心して生活して下さい。」

『原因が分かったじゃと説明をしてくれ』

マヌカはコクリと頷き両手を広げホログラムの大きなモニターを出した。

みんなは『おおお~』と声を上げている。

モニターに最初に保護した首長族の男性を映し出した瞬間皆が騒ぎ始める

『ルーではないか』

『本当だやせ細っているがルーで間違いない』

みんな涙目でモニターに釘付けだ、マヌカが説明を始める

「みなさん、この男性のうなじを見てて下さい」

男性のうなじから薄っぺらな楕円形の何かが剝がされる

「これは寄生虫です、虫を剥がした後に赤い発疹みたいのが有りますよね、

この虫はここから脳に触手を伸ばし体を操作し飲み食いだけさせて、

体が駄目になるまで生命エネルギーを吸っていました。、

脳を支配されていた為に本人の意識は無かった様です」

次にマヌカは右肩の出来物を指さして

「このふくらみは、虫の幼虫が入っていました。

うなじに寄生する時にここに幼虫を埋め込み、

近づいて来た人にこの幼虫に寄生させると言う巧妙な手口でした」

マヌカは透明な玉に入れた寄生虫と幼虫と脳に絡んでいた触手を次々と出してみんなに見せると、

流石のポジティブ種族も顔が青ざめ倒れそうになっている。

『こっこれは…』

『脳にこんな触手が伸びていたら…もう回復は望めない…』

それぞれが絶望を口にしてホロホロと泣き出している。

「みなさん大丈夫ですよ、

触手は脳に損傷無く取り出しましたので体が回復すれば元通り、

吸い取られた生命エネルギーも戻るように今治療をしてます。

ただ本人は何も覚えていないので…

何が有ったかの説明はご皆さんにお願いしても宜しいですか?」

それを聞いたアナダスが

『子どもそれは本当か?』

「本当です」

『今まで行方が分からなくなった者全てか?』

「……それは…

虫に寄生されてた人達は生命エネルギーを吸い続けられてた為に

寿命が半分になってしまったのです…その為にもう亡くなられた人もいらして…」

それを聞いた人達は顔面蒼白、バタバタと何人かは倒れてしまった。

(そうだよね…理不尽だよね…不平等だよね、

助かる者、助からない者、前の大陸でもそうだ、

助からなかった子ども達の親御さんの顔…)

重くなった空気の中ロニがマヌカに声を掛ける

『おチビちゃん、色々ありがとな、

それで助かった者は何人じゃ?』

「首長族が157人、耳長族は75人、獣人族が82人です」

『そうか…助かった者がいて良かった、

私らも遠くから寄生されてた物を観察していたが、

獣人族の首にこんな虫は付いているようには見えなかったがのぉ~』

「あ~それはですね、この寄生虫の擬態能力が凄くて毛まで生やせたのです」

『それじゃあ気が付く事は出来んの』とオイコ爺さん

「あそこに勝手ながら建物を作らせてもらったんですが…

保護した方々はあそこで治療中です」

マヌカは透明な玉を手のひらに出して

「この様な透明な玉にって言っても人が入っているから楕円形なんですが、

この玉の中で治療中で、治療が終わると自然に透明な膜は無くなりますから、

建物の中には誰かに居てもらいたいんです、お願い出来ますか?」

『勿論じゃ、子どもありがとな

さぁ~みんな助けられた者達に会いに行こうではないか』

アナダスがそう言うと、家族の安否を早く知りたい者は走り出していた。

『子ども…そなたはゆっくり休んでおれ』

そう言ってアナダスは杖をつきながら速足で建物に向かった。

『マヌカちゃん』トゥーリアは泣かない様に頑張っていたが…顔はぐしゃぐしゃだ。

「トゥーリアさん、爺さん達が居ない内に次に行きますけど…一緒に行きます?」

『一緒に行っても良いんですか?』

「いいですよ、今度は倒れないで下さいね」

『分かりました、それで何処に行くのですか?』

「あたしが放った意識体がご遺体を見つけました。

何故かご遺体は全部一か所に放置されている様です」

『えええええ~~~』

「倒れるなら置いていきますよ」

『頑張ります』

それを聞いたマヌカはトゥーリアと一緒に光と共に消えて行った。











読んで頂きありがとうございました。

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