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【書籍・コミックス二巻発売中】ヒロインが来る前に妊娠しました~詰んだはずの悪役令嬢ですが、どうやら違うようです  作者: ロゼ


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妊娠5ヶ月と少し経ちました!


最近お腹がポッコリと膨らんで来た私。


私よりも私の体の変化に敏感なミューゼ様は「ボディクリームを塗るぞ!」とやたらと嬉しそうにしている。


何故だ?!


ミヤ様曰く「早くから塗るに越したことはないが、今はまだ塗らなくてもいい」との事なので丁重にお断りしたんだけど、「早くから塗るに越したことはないと言うんだ!俺に任せろ!マッサージの仕方も完璧だ!任せろ!」と目を爛々と輝かせてクリーム片手に迫ってくる。


ちょっと怖いぞ、ミューゼ様!


毎晩寝る前のクリーム&マッサージ(ミューゼ様の手で)がすっかり義務のようになり、凄く凄く、物凄く恥ずかしいのにせっせとマッサージをしてくれるミューゼ様。


「これからどんどんと膨らんで来て、腰や股関節にも負担がかかると聞いた。少しでも違和感があればすぐに言え!あと重い物は持つな!」


過保護に拍車がかかっております。


学園でも段差があれば「気を付けろ!」とすぐに腰を抱いてくるし、たった3段だけの裏庭へ出る為の階段すらもお姫様抱っこという徹底ぶり。


流石に行き過ぎではないかとセナ様に相談してみた所「親子ねぇ。クリスもそうだったわ♡」と。


そんな所まで遺伝するの?!


「諦めるしかないわよ、フェリーちゃん。うちの男達は妻に過保護なのよ」


セナ様が笑いながらそう言った。



今日も元気にヘルドリアスに突進しているリリン。


シャーリンの為にも頑張って欲しいと思うようになった今日この頃。


でもヘルドリアスが言うように「好き!」っていう熱量全く感じないんだよねー。


攻略対象者だから取り敢えず突進しているって感じにしか見えない。


本当に好きならそれでいいんだろうけど、「私はヒロインなんだから!」っておかしな方向性でただ突進しているだけなら自分の幸せの為にもやめた方がいいと思うんだけどなぁ。


私が声を掛けても嫌がられるだけだから言ってあげたくても言えないし、ミューゼ様がリリンに近付く事を良しとしてないから普通に近付く事すら難しいし。


ゲームの世界だから攻略対象者と結ばれるのが当然!って思ってるのかもしれないけど、結局は自分の気持ちが一番なんだから、ゲームに縛られる必要はないと思うんだけどね。


まぁ、それに自分で気付かなきゃ本当に幸せになんてなれないのかもしれないけど。


余計なお節介ババァとしての私が顔を出すんですよー(前世で何歳まで生きたかよく分からないけど、リリンの前世よりは絶対年上だと思ってる)。


「また何か考えているのか?フェリーは何時も人の事を考えてばかりだな」


ミューゼ様がちょっと面白くなさそうな顔をしている。


「そんな事はないよ?」


「...俺の事だけを考えていればいいのに」


「へ?!」


「四六時中俺だけの事を考えていればいいのに、と思う」


「...それは...ミューゼだって四六時中私の事だけ考えてばかりいられないでしょ?」


「俺は何時だってフェリーの事ばかり考えてる」


「そ、そうなの?」


「そうだ。当然だ」


当然なんだ...。


私も比較的ミューゼ様の事ばかり考えてるけど、四六時中ずっとは無理だ。


お腹の赤ちゃんの事を考えてみたり、友達の事を考えてみたり、今みたいにリリンの事を考えてみたりしてしまう。


私って実は気が多いタイプなのかな?


「俺が狭量なだけだ、気にするな」


今回もきっちり思考を読んでくれたらしいミューゼ様。


本当にエスパーですか?!

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