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気が付けば50万PVを突破しておりましたΣ(゜Д゜;≡;゜д゜)
もうビックリすぎて実感ありません。
何時も読んでいただきありがとうこざいます(*´︶`*)ฅ♡
※後書きに補足情報追加しました。
私の配慮、考慮が足りず申し訳ありません┏○))ペコリ
遂に入りました、安定期。
妊娠した日がハッキリと分かっているから月数も正確に分かるようで、ミヤ様に「安定期に入ったからといっても無理はするなよ」と釘を刺されたものの「これだけ正確に月数が分かるのもなかなかに珍しいな」と笑われてしまった。
普通は結婚し、初夜を迎えて1ヶ月程は蜜月と呼ばれる2人だけの濃厚な時間を過ごし、その間に妊娠したりしなかったりするらしく、正確に「この日の夜に妊娠しました!」とは分からないものなのだそうだ。
でも私達はあの雨の日の一度しか結ばれてはいないので、その日の一度の行為で妊娠したのは間違いようがなく...。
そう考えると凄く凄く恥ずかしい!
まぁ、そんな事を知ってるのは互いの両親とミヤ様以外は私達夫婦(キャッ♡)しかいないが、それでも恥ずかしい。
安定期に入ったと言えど私のお腹はまだまだ平らで膨らんで来てはいない。
「そろそろ膨らんでくるだろう」とミヤ様は言っていたが、それも個人差があるし、お腹の子供の性別によっても異なる事があるようだ。
「臨月近くまでさほど大きくならない者もいれば、はち切れんばかりに大きくなる者もいる。こればかりはなってみない事には分からない」のだそうだ。
お腹が大きくなってくると皮膚が引っ張られる為に『妊娠線』と呼ばれる肉割れのような物が出来たりしやすくなる為、それを極力起こさないようにクリームを塗りながらマッサージをするといいと聞いたミューゼ様が、ミヤ様に執拗い位にそのマッサージ方法を聞いていた。
「自分でしますよ?」
「いや、俺がやる!それは俺の仕事だ!」
絶対に違うからね!
まだ膨らんで来てもいないのに今日からでもクリームを塗りながらのマッサージをしそうな勢いのミューゼ様に「まだ必要ありませんから」とお断りすると、目に見えてシュンとしてしまった。
安定期に入った事は当然分かっているので、何やら朝からソワソワしているミューゼ様。
馬車の中でも言っていたように、多分...ねぇ?そういう事を考えてるんだろうなぁと想像出来てしまいこちらも何とも言えないソワソワした感じになってしまっている。
そして今日は朝からミューゼ様の距離感がバグっている。
何時もくっつかれているのだが、今日は何時も以上に何処に行くにもベッタリだ。
恥ずかしいのだが流石に鬱陶しい(ごめんなさい)。
「ミューゼ...流石にくっつき過ぎよ」
「...離れたくない...駄目か?」
何だ、この駄々っ子みたいなミューゼ様は?!
可愛いが過ぎるだろぉぉぉぉぉ!!!
思わず鼻息が荒くなりそうだった。
「今日と明日は学園に行く必要もない...だから...」
言わんとしている事が分かりいたたまれない程に恥ずかしい。
「是非!」なんて言えないし、だからって「嫌!」って事もない。
「...ミューゼに、お任せします...」
とりあえずそう言ったものの恥ずかしさで燃えてしまいそうだ。
全身が異様な程に熱い。
「無理はさせない...優しくする...」
何時もよりも息が熱いミューゼ様の吐息が頬にかかりドキドキする。
何故に私の旦那様はこんなにカッコよく色気が凄いのだろうか?!
他の攻略対象者達なんてお子ちゃまに見えてしまう程の濃厚な色気よ!
まぁ、他の攻略対象者達とはこんな接触した事がないのだけど(当たり前)。
でも想像だけでも殿下達にこんな色気があるとは思えない!
はぁ...私がこの人の妻なのか...。
今更ながらに「これは凄い事なのでは?!」と思えて来た。
前世の自分からしたらとんでもない事だけど、それを除いて考えてみてもとんでもない奇跡な気がしてきた。
「幸せ過ぎて怖いかも...」
思わず口から出た言葉をきちんと拾ったミューゼ様がこの上なく柔らかく微笑んで「もっともっと幸せにする」と頬にキスを落とした。
*
やって参りました、夜!
今日に限って一緒にお風呂に入った私達。
ミューゼ様の手で完璧に磨かれた私の体は白薔薇のオイルでピカピカツルツル。
対してミューゼ様は私が「やりますよ?」と言ったのに「いや、自分でやる」と頑なに自分の体を自分で磨き上げていた。
そして現在、ベッドに腰を下ろした私達は妙にギクシャクしている。
逃げてもいいでしょうか?
恥ずかしいの!本当に恥ずかしいの!
一度共にしたとはいえそれ以降はなかった訳で、あの時はミューゼ様の言葉に酔いしれていたから何だか現実味も薄くて夢の中の出来事みたいだったし、あの後も妊娠が分かるまでは時々「やっぱり夢だったんじゃ?」と思っていたのだ。
それがいざ!となるとどうしていいのか、どうするのが正解なのか全く分からず、ただただ恥ずかしくて緊張してドキドキする。
「触れてもいいか?」
「...はい」
おずおずと伸びて来たミューゼ様の手が私の頬をスルリと撫でる。
もうそれだけで肌が粟立ったようにゾクゾクする。
そこから唇が重なり、それが次第に深くなり...。
私は優しく労わるように、だけど時々情熱的に熱くミューゼ様の腕の中で乱された。
「綺麗だ...」
「フェリー...愛してる」
そんな言葉を耳元で囁かれながらの行為はこれまたあの夜以上に夢のようで、夢なら覚めないでと伸ばした手をミューゼ様がしっかりと繋ぎ止めてくれた。
「夢ではない...」
そう言いながら何度もキスを降らせるミューゼ様に抱き着いた私は、幸せな気だるさの中で眠りに落ちた。
*
目が覚めるとミューゼ様の裸体の胸板が目の前にあった。
「ウグッ!」
鼻から口から血を吹きそうになったのは言うまでもない。
何故この人は朝日を浴びるとこうも神々しく光り輝いて見えるのだろうか?!
肌にまで薄らと朝日が当たりピカーッと輝いて見える。
それなのにそれすらもまた色気があって...出血多量で死んでしまいそうです!
心の中では血の海のベッド(勿論私の血)。
はぁ...堪らん!
何なんだ、この朝からけしからん色気は!
ただ裸で寝てるだけなのにこんなにも色っぽいとか卑怯過ぎる!
けしからん!実にけしからん!
...はぁ♡幸せ♡←変態か!
「おはよう...朝から百面相か?」
いつの間にか起きていたミューゼ様に見られていたようで「百面相」なんて言われてしまった。
「...おはようございます...朝から色気が凄すぎて...」
馬鹿正直に言ってしまった自分を消し去りたい!
「ふっ...こちらこそ朝からいい眺めだ...色っぽいとはフェリーにこそ相応しい言葉だ」
言われて気付いた!私も裸だ!
慌てて布団で体を隠そうとしたのだが、ミューゼ様に手を絡め取られてしまった。
「恥ずかしがる事はない...俺達は夫婦なんだから...」
夫婦だろうと恥ずかしいものは恥ずかしい。
相手が好き過ぎる相手ならば尚の事。
「明るい日差しの中で見るフェリーはやはり美しいな...堪らない...」
唇を塞がれてそのまま気を失ってしまうのではないかと思う程の幸せに包まれた。
☆補足情報
ちょっとご指摘があったので補足します。
ミューゼは夜の営みにあたりミヤにウンザリされる程に執拗く安全確認をしております。
ミヤからのOKも完全にもらった上での行為になります。
フェリー第一至上主義なのでミヤからのOKが出ない限り(もちろんフェリーからのOKもない限り)しませんし、感染対策等も抜かりなく行っています。
最中にフェリーがもし「お腹が痛い」なんて言い出したもんなら、真夜中だろうとミヤを引き摺って来て診察させる気満々です。
血気盛んな若者なのでその気は誰よりもありますが、あれでも充分に自重し、我慢を重ねています。