64.私の想いは・・・2。Side アリス
アリス編。
「これって、フローディアの情報だから、間違いはないのだろうけど。」
フローディアさんは情報通らしい。私が、毒薬?を飲まされた時も、情報通のおかげで、私は、命からがら助かったのだとか。正直、実感はない。最終的には、アリスが光魔法を、発動させた・・・と聞いた。ちくんと胸が痛くなった気がした。多分、私はアリアに嫉妬・・・しているのよね。ルディー先生の言う通り。
それを、ルディー先生は理解してくれなかったと、思ってしまった事があった。でも、違ったのよね。私を亡き妹さんに重ねていた。しかも、残忍な方法で殺されたらしい。恨みが募らない訳がない。妹さんを殺した犯人への怒りがー・・・。私を見る度に、その思いは募っていくばかりで。でも、私が、彼の想い全てを受け止めてあげたい。
「ちなみに、ルディー先生の本性は笑顔がデフォなんて・・・そんな訳ない。そういったところでは、アリスが一歩前進・・・しているのかもね。」
「え?」
「俺、昨日の出来事も見てたよ。冷たい態度を取ってた。」
それは、想定外だった。そういう考えも出来る訳ね。人間誰しも、笑顔だけではどうにもならない事があるわよね。見ていたなら、何故、あのような態度を取っていたんだろう?・・・あれ?って事はフローディアさんもあの様子を見ていた事になるんじゃない?どういう事?
「・・・本当は、こんな事は言いたくなかった。でも、アリスが幸せになるなら、伝えるよ。フローディアに闇魔法をかけたのは、ルディー先生だ。スティル・セイレーンは関係ない。彼は、憎悪の塊と化している。」
「えぇ!?ルディー先生が?フローディアさんに闇魔法をかけた?」
私は驚きが隠せない。闇魔法って、他人の命を犠牲にして行った儀式をする事で、その能力を得られるって聞いたけど・・・。ルディー先生が他人の命を蔑ろにしたって事?あのルディー先生が?
いや・・・。認めたくない。そんな事って、認めたくないわよ!!私の瞳には涙が溢れてくる。どうか、危険人物だという、スティル君がやったと言ってよ!!何で、そんな事を言うの?フローディアさんは私の大切な友人で、でも、今は誰も信じたくない・・・。
「・・・でも、事実だよ。受け入れて。」
レイス君は残酷な一言を私に言う。私はもう誰を信じていいのかが、分からなくなって。でも、昨日のルディー先生は、確かに、冷たい瞳で、私を見ていたー・・・。本当に、あれが事実なんだ・・・。
溢れ出てくる涙が止まらない。私はレイス君の胸を借りて、涙が止まるまで、泣き続けた。
△△△△
「いっぱい泣いたら、次に進める気がしてきた。」
「その調子。」
レイス君は私を一歩前に進めてくれた。今度は、私自身の力でルディー先生の悲しみ、怒り、恨み、全てを受け止める。だから、私はもう自分に都合の悪い事でも受け止める覚悟が出来たの。
私とレイス君はルーク君に呼ばれて、今日の団体行動に移る事になった。私は、皆が集まる中で、思い切ってフローディアさんに聞いてみる事にした。勿論、グループ行動になってからね。
グループ行動になって、私はアリアに心配されながらも、課題を進めていく。休憩時間になって、皆がさあ、休もうと思った時に、私はフローディアさんに聞いた。
「フローディアさん!昨日の夜、ルディー先生に闇魔法をかけられたんだってね?本当の・・・事なの?」
「ぶふっ。」
フローディアさんは一気にむせてしまった。水を飲んでいる時に、聞くんじゃなかったわ!!もうちょっと、空気が読めるようにいいのに・・・!私のバカっ!!一同は唖然とする。流石の、フローディアさんもこの様子なら隠せないはず!!
「・・・レイス。貴方、アリスに何を吹き込んだのよ。」
「いや、まさか、ここで本人に確認するとは思わなかった。ごめん。フローディア。」
「・・・ルディー先生が?」
笑顔で答えるので、事実じゃないように思える・・・。しかし、それに一番反応したのは、リュート君だった。
「それ、本当の・・・事なんですか?」
「レイス君は、そう言っていたわ。」
リュート君はレイス君を睨みつける。しかし、矛先はフローディアさんの方に向かった。
「フローディア様?何か、言いたい事があるなら、今のうちに言ってくださいね?」
正直、ここでも有無を言わせない笑顔がとても怖かった。でも、そのおかげで私は聞きたい事が聞けた。
「・・・はぁ・・・。アリスの言う通りだわ。私は、ルディー先生に闇魔法をかけられたわ。」
「やっぱり、そうなのね・・・。」
本人から確認を取ると、やはり怖気づいてしまう。でも、一歩前進!!すんなりと受け入れる事が出来た。けれども、リュート君は止まらなかった。
「ルディー先生が、闇魔法を使用する事を、最初から、知っていましたよね?」
「・・・だから、貴方には言いたくなかったのに。正直、アリスを泣かせたから、ムカついて、文句を言ったら、闇魔法をかけられたわ。でも、後悔はしていないわよ。寧ろ、ぶちかましてやったわよ。」
・・・!全ては私の為だったのね。それを、知っただけでも大切な友人を持てて、良かったと思えるわ。
そろそろ、他のキャラも出したいと思っている今日この頃。




