51.アリスの救出作戦。
あの方の情報はまだ決まっていません(笑)。(現段階では)
「でも、これは王族関係者しか入れない場所なのよね。」
「それは、何か言われたら、僕が何とかしますよ。」
ジル様はきっぱりと言い切った。流石ですわね。つまり、こちらには非がないという事ね。それは、本当に助かるわ。ルークは大量の本に圧倒される。
「えぇっ!?ここから、探すの!?こんなに、本があるのに!?」
「・・・ルーカス。国家機密の文書を保管している図書館だぞ。本が大量にあるのは、当然だろう。」
リュート様は呆れた顔をしながらも、言う。リード様は少し考え込む。私も同じく考え込んだ。確か、あの”毒”はアズウェル皇国原産の薬草が用いられており、作り方もアズウェル皇国の技術が詰め込まれている一品。そう、設定集に記載されていた。しかし、アルカディア王国とアズウェル皇国は友好国である。情報は共有されている。
なら、私が向かう場所はアズウェル皇国の文書がある場所ね。ここは、ジャンル別に分類されているみたいだしね。私が動くと、すかさずリュート様もついてくる。私が”毒”の情報を持っている事を確信しているのね。・・・にしても、ゲームの中のレオン様はどこでアズウェル皇国原産の薬草を手にしたのかしらね?流石、レオン様といったところか。
私はパラパラと本を読む。
「・・・ここら辺ではないわね。リュート、アズウェル皇国の文書を探して頂戴。あの”毒”はアズウェル皇国原産の薬草を用いているから。」
「はっ。分かりました。」
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しばらくすると、リュート様はアズウェル皇国の文書の場所を突き止める。私達は片っ端から調べていく。そうすると、『アズウェル皇国原産の薬草について』という書物を発見する。しかも、全部で24冊。それに、分厚い。私とリュートは皆を集める。流石に、2人では読み切れないわ。
そうすると、リード様が驚きの声をあげる。
「あれって、アズウェル皇国原産の薬草なのですか!?・・・くそっ・・・!じゃあ・・・犯人はアズウェル皇国の出身の者ですか。」
「おそらくね。確か・・・薬草の名は、エスタミーナ草だったかしら?」
その言葉にジル様が驚く番だった。
「エスタミーナ草・・・?どこかで、聞き覚えがあるような・・・?」
「エスタミーナ草は麻薬として、所持する事はアズウェル皇国として許されていません。おそらく、アルカディア王国でも同じ事が言えるでしょう。」
リード様が説明する。・・・なんだ、リード様は知らない訳ではないのね。でも、あの”毒”の製造方法までは知らない訳ね。技術が集結したものだから、半端な者が作れる一品ではないはずだわ。”あの人”も、そういう事に長けている方ですものね。しかも、実はアズウェル皇国出身。
ジル様はリード様の発言で、やっと思い出したようだ。
「あっ・・・!それって、最近、このアルカディア王国の辺境の地で密かに栽培されていた事を、第三魔法騎士隊が検挙した薬草です!!」
”黒狼”様、大活躍ね。それか。レオン様が薬草を手に入れる事が出来た経緯は。
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そして、皆で本を読みふけっていると、アリアがエスタミーナ草の事について記載されているのを発見する。そこには、驚きの事実が記載されていた。リード様はそれを声にして、出す。
「・・・エスタミーナ草は”禁術の薬”ともなり得る薬草であり、その効力はアルカディア王国の国家機密である闇魔法に似ている。尚、”禁術の薬”を飲んだ者は3日以内に死亡する。」
しかも、その製造方法まできっちりと載っていた。解毒薬もね。解毒薬には”フェルメール草”という薬草が必要らしい。しかも、それもアズウェル皇国原産のもので、簡単には手に入らない。アズウェル皇国に向かうには少なくとも5日間はかかる。・・・このままでは、アリスの命も尽きてしまうのも時間の問題だわ!
しかし、ルークがある事を言い出す。
「ん?このフェルメール草って・・・。これって、俺達がアズウェル皇国に行った時に、リュートがレイスにお土産として、贈った植物じゃなかったっけ?」
「え?・・・あぁ、そう言えばフェルメール草って植物をレイスに贈ったな。何か、珍しい植物を手に入れてこいってうるさかったから。」
ジル様はリュート様に尋ねる。
「では、フェルメール草はフランソワーズ家の屋敷にあるのですか?」
ジル様に、肩を揺さぶられるリュート様はついジル様相手に、口調が崩れた。
「いや・・・。確か・・・珍しい植物だから、学園で育てるんだって、フランソワーズ家の屋敷から持ってきたはず・・・。栽培に成功したから、フランソワーズ家にもあると言えばあるんだけど・・・。」
私達は解毒薬の製造方法が記載された書物を手に取り、急いで庭園で植物を栽培しているレイスの元に向かうのだった。
こういうところで、タグにご都合主義って書いてあると楽で済みます。




