25.秘密の夜会2。
次回、サブタイトル変えます。
結果論を言おう。ゼクス様は私についてきた。せっかく、突き放したって言うのに!!これから、私達危ないところに突っこんでいくのよ?ゼクス様は何も分かっていないわ!!集合場所に着くと、皆、私の後ろについている男に目が行く。ゼクス様が声に出す。
「ひゅー。本当に、色んな方とお付き合いがあるのですね。俺も是非混ぜてほしいな。」
「私達は遊びでここに来たのではございませんわ。」
「でも、ここ仮面舞踏会だよ?そういう意図で、来たんじゃないの?」
ピクリ。今の言葉は聞き捨てなりませんわね。ゼクス様には少し痛い目に遭って頂こうか?
「なら、私達についてくればいいわ。後で、吠え面をかいても文句は言えませんわよね?」
ジル様はため息をついた。
「・・・貴方は自由奔放な人ですね。でも、計画を遅らす訳にもいきません。では、早速問題のある場所へと向かいましょうか。」
ゼクス様は疑問符を浮かべる。ジル様の声に聞き覚えがあるようだ。そりゃあ、この国の第三王子ですもの。伯爵家なら知っていて当然よね。それにしても、計画って何の事かしら?闇オークションを見に行くって事かしら?まぁ、計画と言えば、計画よね。
私達は地下へと降りていく。地下では地上で行われている仮面舞踏会より重厚な雰囲気を醸し出していて空気が重々しい。ゲームでのレオン様はあまり気にしていなかったご様子だけど、私には重すぎるわ。少し頭が痛くなってくるわ。
リュート様はいち早く私の様子に気付く。
「・・・本当に、大丈夫ですか?ここからが正念場ですよ?」
「えぇ、分かっているわ。」
先に進んでいたジル様が立ち止まる。扉の前で黒服の男がいるのに、気付いたからだ。流石に、私はここに入る為の暗号を言っていないからだわ。私が一歩前に踏み出す。そうすると、黒服の男が問う。
「・・・貴方方は何が好きでしょうか?」
あぁ、やっぱりこの言葉なのね。当然、ここはー・・・。
「”しゃぶしゃぶ”と”チャカ”ね!両方頂きたいわ!!」
周りの皆は驚きを隠せないが、隠して頂きたい。黒服の男は暗号が成立したと捉えた為、中に入れてくれた。ジル様は部屋の中に入ってからこっそりと耳打ちする。
「・・・さっきのは何ですか?」
「”しゃぶしゃぶ”は奴隷売買の隠語。”チャカ”は儀式の隠語ですわ。それぞれ、別の部屋で行われているの。」
ジル様は少し考え込む。そして、提案をする。
「では、ここで二手に分かれましょう。奴隷売買と儀式側の二手に。リード様はどちらの組に入られますか?」
「勿論、奴隷売買の方に。」
「えぇ!?自分から行くんですか?・・・私は儀式側にまわりたいですわ。」
サラッと自分の意見を混ぜる。ジル様は組み合わせを決められた。奴隷売買の方に、リード様、リュート様、レイスの3人。儀式側に、ジル様、私、ルークにゼクス様。リュート様、不本意だと表情に出ていた気がする。しかし、今回はこの組み合わせでいいと思うの。決してリュート様に儀式を見せてはいけないの。
そして、私達はそれぞれの部屋に向かう。いざ、決戦の地へと向かう面持ちで部屋に入った。
キリが良いところで切ったら短くなってしまった。