14.ジル様とリード様。
相変わらずのマナーのなさが見られてお恥ずかしいばかり。
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フローディア・フランソワーズ様
拝啓
虫の音に秋のおとずれを感じる今日この頃です。
さて、隣国の皇子の件ですが、何やら隣国で大きな騒ぎがあったようなのです。
きっと、フローディア様がおっしゃった通り、皇子が誘拐されたのかもしれませんね。
その件につきまして、我が王城に皇子を連れてきてはもらえませんか?
私達がこの問題を対処したいと思っております。
略儀ながら書中をもちましてお礼とさせていただきます。
ジル・アルカディア
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書簡を送って、数日後。ジル様から返書が届いた。詳しい内容は省いたが、大体の内容はこんなものである。私たちは只今、ジル様から呼ばれ王城のとある部屋へと待機している。リュート様とリード様は終始何が起きているか解っていない様子。リュート様は私のお付きで王城についてきてもらっている。
リード様はやはり、ご自身の名をおっしゃる事はなかった。なので、自邸にいた時はエルガー(仮名)様と呼ぶ事にしました。ちなみに、リード様は結構その名で過ごす事が楽しかったご様子。自邸では比較的、問題はなく生活出来ていた様子で、一安心しました。
しばらくして、ジル様が部屋に入ってこられました。ジル様はリード様にまず挨拶をされます。
「・・・リード様ですね?私はアルカディア王家の第三王子、ジルと申します。この度は大変な事が起きてしまいましたね。その心中お察し致します。」
リード様は自身の名を当てられ、驚いている様子。ちなみに、事前に私がジル様にお伝えしておきました。どうやら、ジル様もリード様と会った事はなかったご様子。しかし、ジル様は第一王子様にお伝えして、確認してもらった様子。この国の第一王子はリード様と面識があったようです。しかし、第一王子はご多忙な為、代わりにジル様がお相手しているという内情である。
ジル様は私がリード様の事を知っている事に不思議がっていましたよ!!流石に、ゲーム内で知りましたなんて、言える訳がない!
リード様はご自身の名をハッキリと申します。
「この度は、このアルカディア王国に迷惑をお掛けし申し訳ございません。私はアズウェル皇国の第三皇子、リード・アズウェルです。」
「私はアズウェル皇国に伺った事がない為に、第一王子である我が兄に、リード様の事を伺いました。兄はアズウェル皇国に早速ではございますが、遣いを出した模様です。アズウェル皇国から連絡が来るまでしばらく、この王城で滞在してくださいませ。その際、私がこの王城を、王都を案内させて頂きます。警備もしっかりとつけさせてもらいます。」
リード様は頭を下げる。
「ジル様もご多忙中と存じますので、この配慮、心より感謝申し上げます。そして、王家に連絡して頂き、この日を迎えるまでお世話になったお礼をここで、フローディア様にも感謝申し上げます。」
突然の事だったので、反応が一瞬遅れる。今まで、リード様はジル様との対話だったので、それも当然だと思うよね。そして、感謝されてしまった。ひとまず、私がした事は良かったって事でいいのかしら?できるなら、破滅フラグを一つ消せたと思いたい。
「・・・えっ。そんな事、ないです。リード様は我が自邸での生活、いかがだったでしょうか?快適に過ごせたなら恐悦至極に存じます。」
「えぇ、フランソワーズ家での生活、楽しかったです。ありがとうございました。・・・もしかして、最初から私がリード・アズウェルである事に気付いていらっしゃいましたか?」
リード様は真っすぐに私を見つめる。ここで、嘘を吐いても仕方がないか。なら、答えましょう。
「えぇ。私はリード様の事、最初から知っていましたわ。・・・と言っても、途中で気付いたと表現が正しいと思いますが。」
私も真っすぐにリード様を見つめて、答えました。
終わり方!!床ダァン!!




