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悪役令嬢、第四王子と結婚します!  作者: 田名部宇美子
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13.フラグ回収。

説明回。

リード・アズウェル。隣国・アズウェル皇国の第三皇子にして、天才的な才能に満ち溢れている人物。アズウェル皇国は技術の国として有名であり、その身に魔法を有する者は数少ない。その中でも、アズウェル皇国では、自国で生まれた黒髪黒目を持つ人物は天才が多い!!しかも、それが皇族にいたなら、それはかなり重宝されてきたはずだ。


それに、実際にリード様は5歳の時に炎魔法を発動なされているはず。かなり、皇族で大切に扱われてきたはず。それなのに、何故アルカディア王国にいる・・・?さっきまでの様子からして、自分からこの国に来たようには思えないけれど・・・?それに、ジル様からの手紙には、隣国からの訪問者は来ると書いてなかったわ!


じゃあ、さっきの追っ手がリード様を誘拐した・・・?あれ?この展開、ゲーム内にあったな。確か、あれは・・・。


リード様は9歳になる直前に誘拐されて、アルカディア王国に連れてこられた。そこで、出会うのよ。この私、フローディア・フランソワーズとね!フローディアはリード様を平民だと思い、自邸にて、しばらくの間じっくりとこき使うのよ!そして、後でこっそりとリード様は、アズウェル皇国からアルカディア王国に誘拐された事を伝えられた為に、フランソワーズ家から脱出し、自国に戻るのだが・・・。


何で、ここでフラグを自ら回収してしまうのかしら!!

思わず、地面に座り込み、床ダァンしてしまう。リュート様にすかさず注意される。


「フローディア様、こんな所で座り込まないで!服が汚れますよ。」


私はリュート様に


「リュート、手紙は持っていないかしら?」


そう尋ねる。そうすると、リュート様は


「紙と羽ペンならありますが、一体誰に・・・?」


と聞き返されてしまった。そう聞き返されて、私はつい興奮気味で答えてしまう。


「それは、私、ジル様しか手紙を書いて渡す相手いないでしょう!!」

「だったら、ちゃんとした書簡を用意した方が良いのでは?」

「事態は一刻を争っているのよ!!そんなの待てないわ!!」

「だとしたら、尚更きちんとした書簡を用意された方がよろしいのでは?一度、屋敷に戻りましょう。」


そう、言われてしまう始末。こうなったら、リュート様は私がYESと言うまで言う事を聞いてくれないわ。だったら、一度、自邸に戻るしかないじゃない。勿論、リード様もお連れして。私はリード様を見て言う。


「是非、貴方も私の自邸に伺いませんか?そうすれば、先程まで追ってきた連中もきっと、諦めますわ。ですから、ご自身の身の安全の為にも是非。」


私は”何もしませんよ”オーラを醸し出した笑顔で答える。そうすると、さっきまでの様子とは違い、怯えた様子もなく、二つ返事を頂きました。


自邸に戻ると、私は自室でジル様宛の書簡を書く。その間、リード様の相手をリュート様がしてくれるように頼んだ。



~~~~~~~~


ジル第三王子へ


前略失礼いたします。

突然で申し訳ないのですが、ジル様にお伝えしなければいけない事がございます。

この度、隣国の皇子がこのアルカディア王国を訪ねられているようです。しかも、自発的な訪問ではないご様子です。レオン様と同じく誘拐されて、この国に来られたのだと思われます。

しかし、一公爵令嬢の私ではアズウェル皇国の皇子の相手が務まる訳もなく、この書簡をしたためました。どうか、私にご助力頂きたいと思います。

ご多忙と拝察いたしますが、ご返事を賜りますようお願い申し上げます。


フローディア・フランソワーズ


~~~~~~~~


そして、封をして王都に送ってもらった。あとは、ジル様の返事が届くまで、粗相のないようにリード様と接しなければ。自分で破滅フラグを建築しにいっても、後が困るだけ。私、こんな所で死にたくないのよ!!どうか、ジル様、私に力を貸してください。

手紙の部分は、自分のマナーのなさが見られる部分で、お恥ずかしいばかりです。

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