第39話 鉱夫、天使をスコップ育成する
天使ルーシィから聞き出したところ、浮遊都市の中心部に行くには、都市の四方にそびえる『四大元素の塔』で、元素の鍵を手に入れる必要があるらしい。天使といえど物質界に降り立った以上、物質を無視することはできない。
それを聞いたカチュアは思った。
――ああ、これアランがぶち壊しにするパターンだ。
「ふ、ふんっ! うそつきのスコップ人間などに、集められるものですか!」
天使ルーシィは涙目でくやしそうにアランを睨んでいる。
姉のガブリエラのスコ堕ちで、信頼度はマイナスに振り切れているようだ。
「私は、ルーシィは、絶対にあなたを許しませんからっ!」
「だがあのままではガブリエラは闇堕ちしていたぞ」
「く、あぐっ……!」
言葉に詰まるルーシィ。たしかにアランの言うことは事実だ。
翼が黒く染まった天使がもとに戻ることはない――はずだった。なのに、ガブリエラは翼はもとどおり真っ白で、まばゆいオーラはそのままだ。堕天使となれば口調もオーラも闇に落ちるのに。
だから間違いなくアランは姉の命の恩人だ……なのだが……!
「それでもっ! ぜ、ぜ、絶対に許せないんですからーっ!!」
天使長ガブリエラのスコ堕ちなんて、絶対に許せないのだ。
「鉱夫さま、このなまいき天使もスコップしちゃいませんか、絶対服従ですよね?」
「っっ!?」
ルーシィは一瞬ひるんだ様子で、豊満な胸と露出した太ももを隠す。
が、すぐに『ふふん』と強がりの笑顔を浮かべてみせた。
「そんな邪悪な命令をくだせば、『天使長の指輪』が爆発しますのです!」
「む? そうなのか?」
「ええ、それは天使長の職務を補助し、相応しくない使用を見定める指輪ですから」
アランは中指の『天使長の指輪』を確かめて見た。
透明な羽が生えた、美しいダイヤモンドの指輪だ。すると、シュゥン!
ルーシィの横に、縦長の半透明ウインドウが見えた。文字と数字が浮かんでいる。
「なんだ、この窓は?」
するとなぜか、ルーシィは恥ずかしそうに身を縮めながら。
「くっ……わ、私のステータス・ウインドウでしょうね……っ」
「ステータス?」
「天使長の任務に部下育成があり、参考に天使のパラメータが見えるそうです」
指輪の影響なのか、素直に答えてくれるルーシィ。
「数字化されるのか。これは後継者育成にも便利だな」
アランは詳しくウインドウを見てみた。
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天使ルーシィ 所属:太陽のパンテオン
階級 …… 第8階 最下級天使
スリーサイズ …… 89-53-82
穢れ …… 経験なし
スキル(MAX10) …… 天剣技(L2)神聖魔法(L1)狂気耐性(L1)
称号 …… へなちょこエンジェル
育成メモ …… 素質は並。やや直情的、自信過剰。成長に曇り。
ガブリエラの妹なので今後の才能開花に期待する。
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「…………」
この称号とメモは誰が書いたのだ。ガブリエラではなさそうだが。
天使もなかなかシビアらしいーーいや、それより。
「いかがですか、天界の技術に驚かれましたか?」
「どちらかというと内容に驚いてるぞ……」
なぜスリーサイズがある。あと『穢れ』ってなんだ。
このシステムを作った神は相当な(スコップ検閲済み)らしい……。
などと思いながら、アランはルーシィの体を見てしまう。
幼い顔つきだが、布地の少ない天使の服をこんもり盛り上げるたゆんたゆん。フィオには及ばないがそれに近いものがある。ひらひら揺れる短いスカートは空を飛ぶのにあまりに不用心で、健康な男は思わず太ももを注視するだろう。
そこまで観察されたあたりで、ルーシィはぎゅっと腕で胸を隠した。
「な、なにを見ているのですか!? 不潔ですっ!」
「……いや、見るのは無理ないだろ。内容を知らないのか?」
「内容? 知りませんが、私のステータスに驚いたのですね?」
「………………」
ステータス詳細はガブリエラに教えてもらっていないらしい。これを教えていいものだろうか……いや、だめだろう。とりあえずウインドウは閉じよう。右上に『×』というボタンがあったので押す。
瞬間、ウインドウが動いた。
どうやら指輪の位置に連動して動くらしい。
×ボタンの隣りにあった『本人通知』ボタンを押してしまった。
誰だこの設計をしたのは、安全がなっていない――じゃなくて。
「あ、これが私のステータ――」
ぴたり。
ルーシィの眼の前にウインドウが浮いて、固まった。ぱくぱくぱく。口を開けて、きょろきょろとあたりを見回す。え。なにこれ。夢なの。スコップなの。なんでスリーサイズ、それにこの評価……何かの間違いですよね勇者カチュア――?
捨てられそうな子猫みたいな視線を向けられたカチュア。
しばらく考えてから、ぽんと肩をたたいて。
「まあその、一緒にがんばろうか、ルーシィ」
「勇者カチュアーッ!?」
天使になんとなく親近感を覚えていた。
この子、私とだいたい同じだ。そっか天使にもこんなのがいるのか。
などと安心していたら、アランが『よし』と力強く動いた。
「天使育成か……ガブリエラに任された以上、やらねばならんな」
ぞくり。
カチュアの背筋に悪寒が走った。
何が起こるかすぐにわかった――私のときと、たぶん同じだ。
△▼△
都市の東には四大元素の塔の1つ、炎の塔がそびえていた。20階建てはあるだろう、壁が真っ赤に染まった塔。いたるところから炎が吹き出ており熱気がある。これでは入口の扉に近づくことすら困難だ。
けほっけほっと、ルーシィが咳き込んでいる。
「くっ、とんでもない炎ね!」
「天使でも炎には弱いのだな」
「じょ、上位天使になれば弱炎耐性を持つのですが……くうっ」
会話しながら、すたすたすた。
アランとリティシアとカチュアは平気な顔で塔に近づいている。
「って待って待って待ちなさいよう! なぜ人間の貴方達が平気なのです!?」
「スコップで高熱を『埋めて』常温にしている」
「鉱夫さまを信じてついていきますこっぷ」
「(やばい……無意識で姫殿下と同じ理屈で動いていた……!)」
ぜーはーぜーはーといきなりカチュアがわざとらしく荒い息をつきはじめた。
「私も熱いぞルーシィ! 同じだな!」
「まあ、同じですね勇者カチュア……待ってください、いつの間にか呼び捨てになってませんか!?」
「いや気のせいです。最初からです」
「あ、気のせいでしたか、すみません……」
この天使、扱いやすい。
「ではルーシィ『炎耐性』を教えようか」
「――は?」
「まず心を落ち着けてもらう……そうだ、このスコップを見るんだ」
アランはルーシィの目の前にスコップをやり、ユラユラと振り子に揺らした。トローンとルーシィの目が濁ってゆく。息が整う。すー。こー。すー。こー。規則正しい呼吸は心を滅却させる。やはりガブリエラの妹、飲み込みが早い。
やがて、スコン!
最後にスコップで地面を叩くとルーシィの目が生気を取り戻す。
「よしルーシィ。その呼吸を維持したままこっちに来てみろ」
「えっ……や、やめ、焼けちゃ……!」
だが絶対服従のせいで体は勝手に炎に飛び込んでゆく。
するとどうだ。メラメラの炎の中でも、ぜんぜん熱くない。
「えええええっ!?」
そのとき、ピロリロリーン! 謎の効果音が鳴った。ウインドウが自動的に立ち上がりスキル欄に『心頭滅却すれば火もまたスコし(SCPL 3)』が追加されていた。リティシアが『まあ、便利なウインドウですこと』ととくいげに言った。
ルーシィが悲鳴をあげた。
「なんなのですかこのスキル!? あと(SCPL 3)って!?」
「心頭滅却による炎耐性だ。SCPLはスコップレベルの略称だろうか?」
「いやあああああああっ!?」
穢された。天使なのに穢されちゃった。
私のスキル欄が、スコップで穢されちゃった……!
絶望にむせび泣くルーシィ。その肩を、カチュアが支えた。
「ルーシィ、気をしっかり持つんだ」
「あああ……勇者カチュア、助けて、私を助けてくれるの……っ!?」
「もちろん(常識人が減ったら困るから)私にできる限りのことをしよう」
「カチュア……!」
カチュアは思った――でもたぶん、できることはあまり、ないだろう。
狂気耐性に期待するしかない。
そして10秒後、炎の塔に入ったアランがスコップ安全工事で塔を吹き抜けにした。最上階の『炎の鍵』をルーシーに命令して取りに行かせる。マグマの海を突っ切って、帰ってきたころにはSCPLは3から5に上がっていた。
帰ってきたルーシィは、床にぺたんと女の子座り。
「熱いの……熱くないのに、涙が熱いの、カチュア……!」
太ももをキュッと寄せて、めそめそと泣いている。
翼はショボーンと垂れていた。
「しっかりするんだ、私がついているぞルーシィ!」
「ああ、勇者カチュア……!」
するとピロリロリーン。ルーシィが狂気耐性(Lv 2)を獲得した。
その耐性、ひょっとして無いほうが幸せかもしれないな――とカチュアは同情した。
同情したからといって、何ができるわけでもないが。
「次は西にある風の塔だな」
「行きますこの塔へ!」
「強引すぎるぞリティシア」
「すこません(´・ω・`)」
「いや………………まあ、もういいか。好きにしろ」
「すこします(* ´ω` *)」
そして風の塔へ。風の塔の周囲にはその名の通り、暴風が吹いていた。あまりの嵐で近づくことすらできないがアランがスコップを手に『Fill!(埋まれ!)』と叫ぶと壁がズドドドドーンと地面から持ち上がった。埋め立てによる風防壁だ。
「ありえませんのですことよー!?」
「落ち着けルーシィ、言葉が乱れている! 言葉の乱れはスコップ堕ちの前兆だ!」
「はっ!?」
プルプルプルっと金髪を振るルーシィ。目に生気が戻る。
「ああカチュア、どうか、どうかそばにいて、私をスコップから守って……!」
「守れるかどうかはともかく側にはいよう」
やがて中に入るとさらなる嵐だった。
アランが同じように塔をスコップ波動砲でぶち抜くと上空に風の鍵が浮いている。アランが同じようにルーシィを催眠スコップして『風をすくう、風をすくうのだ……スコゥーンと』と暗示を与えると、ルーシィは風をも貫く速さで羽ばたいてみせた。
「えええええええええっ!?」
ピロリロリーン。
風の鍵を手に帰ってきたルーシィのスキル欄に『スコッピング飛行(SCPL 3)』が追加された。やはり天使、飛行は得意らしい。ルーシィはカチュアに抱きついて胸をギュッと押し付け、ポロポロと涙をこぼしている。
だが翼だけは純白に輝き、まばゆいばかりだ。
「カチュア……翼がスコップに穢されちゃったの……穢されたのに、白いの……!」
「あ、安心しろルーシィ! まだ形は普通の翼だ、スコップ状になっていないぞ!」
「『まだ』って、将来的にはなるのですかっ!?」
一瞬の間。
「……土の塔に行こうか、アラン」
「うむ」
「いやあああああああああああああああっ!?」
そして土の塔。ほとんど山の中に埋まっていた塔である。アランがいつもどおりにルーシィに育成してルーシィは『地剣技(SCPL 3)』を身につけていた。地の底をスコップで堀りえぐる動きであり、天剣技の対となる剣技だ。
「ほ、ほらルーシィ、名前はかっこいいぞ! スキル名は!」
「結局(SCPL)じゃないですかーっ!? 天使のスキルはもっと神聖なんです!」
「スコップは神聖ですこ(# ゜Д゜)」
「ひいん、ひぃいん、にんげんこわい、こわいの……カチュア……っ!」
「しっかりしろルーシィ! アレは人間じゃない!」
「すこっぷ(訳:失礼ですね、私は人間です。スコップしますよ)」
「そういう言動が人間ではないと言っているのですよ、姫殿下!」
その後ルーシィはあっさり手に入れた『地の鍵』を手に、地に這いつくばっていた。もはや涙も枯れ果てた。ガブリエラお姉さまごめんなさい。ルーシィは貴方を助けられません、ルーシィは穢れてしまいました……スキルも、翼も、剣も。
私はもう……天使失格です……天上から追放されるのですっ!
と、そのときだ。
パンパカパーンとファンファーレが天上から鳴った。
「えっ?」
ステータスウインドウに変化があった。
階級が『第7階 中級天使』となっていたのだ
そして称号も『それなりエンジェル』になっていた。
「え、え、えっ……そんな」
「ふむ。天使の階級はスキル上昇に連動するようだな」
アランがうなずいていたがルーシィは納得いかない。うそだ。だって階級はそう簡単に上がらない。最速で『第3階 天使長』に駆け上がったガブリエラお姉さまですら、1階上げるのに5年以上かかった。ほとんどの天使はその倍以上だ。
げんに自分は10年以上も第8階級のままだった。
それがこんな数分の出来事で、上がってしまうはずがない……っ!
と、そのときだ。
『ググググオオオオ……テンシ……ハイジョセヨ……!』
土の塔のガーディアンだろうか。山ほどもある巨大なゴーレムが塔の残骸から姿を現した。アランはスコップを掴んだが、動かず、カチュアとルーシィを見た。どうやら二人に任せるつもりのようだ。
「って、待てアラン! あんなものを二人で相手にさせるのか!」
カチュアはハイドラの触肢を倒したことはあるがアレはその100倍はある。
ルーシィも見たところ、ビーム付きのカチュアと同程度の実力だ。
アランの力無しでは逃げるしかない。
「大丈夫だ。俺の見立てだと、カチュアとルーシィなら、あの程度はやれる」
「なに!?」
話している間にもゴーレムは迫っている。戦わなければ。カチュアは振り向き、開幕で最強の技を叩き込んだ。聖波動撃だ。剣の先端から光の波動が放たれ、巨大なゴーレムの顔を砕く。
だが――止まらない。
ストッピングパワー(スコッピングパワーではない)が弱すぎる。
「くっ……おおおおおっ!」
気合の声を入れビームに集中する。
その様子をルーシィが見ていた。いけない。カチュアが。私を何度も励ましてくれた――よく考えたら励ましてくれただけで特段助けてはくれなかったけど――とにかく恩人のカチュアが、危機にある。
守護天使として助けなければ――でもどうやって。
そのとき、アランの声が響いた。
「ルーシィ! 今だ、撃て!」
「えっ……!?」
撃てって、何を? 自分は飛び道具を持ってない。
それでもアランには絶対服従。ルーシィの体が勝手に動いた。
翼をはためかせてふわりと空中に浮き、両手を天に掲げる。するとパアッと光り輝く槍がルーシィの頭上に浮かんだ。槍は、カチュアの聖なる波動と共鳴するかのように輝き、その勢いを増してゆく。
「これは……っ!?」
その槍をルーシィは信じられない思いで見つめていた。
これは――これは姉の、ガブリエラの得意とする――!
そのとき、ルーシィの口をついて言葉が出た。
『聖なる槍(ホーリィ・ランス!)』
ドシュオオオオウウウウウズガアアアアン!
カチュアの波動と同じかそれ以上の光の奔流が合流し、ゴーレムを貫いた。ガラガラと崩れゆくゴーレム。大口を開けたままのルーシィ。今のは――今のは確かに――上位天使以上にしか使えない、聖なる槍――。
「はあ、はあ……やったじゃないか、ルーシィ!」
地上に降り立つと、カチュアが喜んで迎えてくれた。
ルーシィは呆然と己の手を見つめている。
「よし。天使育成、どうやら成功したようだな」
「さすスコ天教!(さすが鉱夫さまのスコップ天使すら調教してしまうなんて!)」
「調教とか言うな。育成だ」
「………………」
どくん、どくんと何かが高鳴る。
アストラル的にしか存在しない心臓が早なりを打つ。天使として追放されると、思っていたのに。スコップで穢されたと、思っていたのに。階級が上がった。お姉さまの技が使えてしまった。ステータス『穢れ』も『経験なし』のままだ。
ルーシィはアランに熱のこもった視線を向ける。
まだ疑惑は混じっているが、それ以上に、ある種の信頼がこもっていた。
そんな――まさか本当に――この男は姉の言うとおり、偉大なる――。
ぴろぴろりーん。
そのとき、スキル獲得音が響いた。
ルーシィが反射的にウインドウを見るとこう書かれていた。
『ホーリィ・ランスコップ(SCPL 3)』
「……………………………………」
がらがらがらがらがら(ルーシィの理性が崩壊してゆく音)。
「よし、新しいスキルだ……どうしたルーシィ?」
ぶわあっ(ルーシィから滝のように涙があふれる音)。
「この……このスコップあくま! かえして、私の尊敬をかえしてよーっ!?」
「うおう!?」
「許さない、許さない、許さない、絶対許さないーーっ!」
ぽかぽかぽか、たゆんたゆん。
胸を揺らしながら駄々っ子パンチする天使。どうやら臨界点を超えたらしい。
と、リティシアがびきりと怒りの青筋を見せた。慌ててカチュアが駆け寄る。
「落ち着けルーシィ! 気持ちはわかるが今はこらえるんだ、即スコされるぞ!」
「いやなの……勇者カチュア、助けてよ、助けてこんなのいやなのーっ!」
「ぐっ……!」
「カチュア! 大丈夫です、こうするのです!(ごにょごにょ)」
リティシアがカチュアの耳に口を近づけて助言した。
「なるほど!」
カチュアはウインドウに手を向けた。『聖騎士の剣』から神聖オーラを出す。
スキル欄のあたりに向けて、ぐりぐり。白い光で一部の文字を埋めてみせる。
『ホーリィ・ランス ( L 3)』
やや不自然な空白があるが――それ以外は完璧だ!
「そらルーシィ見ろ、間違いなく『ホーリィ・ランス』だろう!」
「えっ……?」
ルーシィがもう一度ウインドウを見て驚きの表情。
「えっ、ほ、本当みたい……! で、でもさっきは確かにスコップって!」
「おそらくスコップの衝撃で一時的に幻覚を見ていたのだ」
「そうだったの!? ああっ……よ、よかった……」
感動に打ち震えるそれなりエンジェル、ルーシィ。
カチュアは剣をしまって、ふうっとため息をついた。
これ以上常識人が減ったら私まで正気を失うところだった。
とっさに文字を空白で埋めなければ危ないところ――。
「(……ん? 何かいま、おかしくなかったか?)」
カチュアは少し考えてから、首を横に振った。
大丈夫だ。私の行動はどこもスコップじゃなかった。
単に文字をスコップで『埋めた』だけ――だから――。
「って『だけ』じゃないだろ、おかしいだろ私ーーーーっ!?」
「あ、気づきますこ(´・ω・`)」
極度に鍛えられた彼女の狂気耐性は、既にスコップレベル10を超える。
「水の塔! 早く水の塔に行こう、ルーシィ!」
「はい、勇者カチュアッ!」
希望に満ちた表情のルーシィを連れて一行は水の塔へ向かう。
アランがぶつぶつとつぶやいている。
「水か……よし、うむ、浮かんだぞ」
――ルーシィの『育成』は、ますます加速するばかりである。
くっころヴァルキリーはぼくの青春でした。
じわ堕ち天使ちゃんを更にちょう……育成したい方はブクマ評価のうえ『すこすこエンジェルちゃんほんとすこ』と3回……違うのですスコ死の天使。ぼくは天使の神聖魅力を伝えるべく過去最長の話を書いたので無罪です。決してへっぽこ巨乳天使育成SLG化することでポイントを稼ごうとしたわけでは(このへんでホーリィスコップで串刺しにされた




