表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キリンの短編詰め合わせふくろ  作者: 哀川キリン
2/2

プロローグ

はぁ・・・ほんと、どうしてこんなことになったのだ。

初代麒麟(きりん)から名を引継ぎ、麒麟として勤めてきた。

間違ってはいないはず。

そう言えば鳳凰(ほうおう)のところに子供が生まれたんだっけ。

白澤(はくたく)が騒いでいたな。

霊亀(れいき)が祝いに凄いもん作ってたな。

あの応竜(おうりゅう)も祝いに来るもんな。大騒ぎになるぞぉ。

窮奇(きゅうき)の堅物だって祝いに行くぐらいだ、俺が行かなくてなんだってンダ。

たっく、どうしてだってこんな目に。

鬼熊(おにくま)が良い牛肉と馬肉を準備してたナ。

はぁ、これじゃぁ・・・ ・・・まったく、主役はどっちになるんだか。

そや、エコーが心配そうな顔していたなぁ。

あんのお人よし。いや、俺人じゃねぇじゃん。化けもんだよ。

たっく、自分の子の世話しちょればいいのに。

ほんと、バカどもが―――――

「麒麟っ!無事か!」

 炎を(まと)った、凛とし炎の火の鳥の男性が降りてきた。

「おい、娘の世話はどうした。来週だろ、誕生ぱーていはよう。」

たっく、準備して待ってろよ。

「ああ!!?んなことより目の前のことじゃろぉがぁぁ!!」

ああ、速く家に帰んないとな。

「べヒモスか。悪いあいてじゃぁねぇいな。」

「あぁ、充分に寝たからもう遅れはてれねぇな。」

「がっはっはっ!ぬかせ!」

「うっせ!たわけ!」

「それは「だから「おい「じゃから」」」

「「うっせぇな。今喋ってんだろ。」」


 べヒモスと呼ばれる怪物がいる。先代のべヒモスはほんといいやつだった。

だが弟子を取らずに死んだ。ほんと、惜しい奴を亡くしたが、今のべヒモスは俺達が皆で決めたある程度の秩序に反した。暴れすぎた。

 今の世は本当に生きづらい。力を持ちすぎる俺達はほぼ自由と言う言葉の外側だ。あぁ、お前もな、変えたかったんだろ。俺達が自由に暮らせる世界に。縛られない世界に。

 ああ、分かるよ。自分の為だけな奴に、あそこまで追い詰められたりはしねぇ。そこまで錆びてねぇよ。

 だが、俺達はこうでもしないと生きていけないんだ。

 ・・・次のべヒモスは、お前の息子だよな。

 たっく。ほんと。親バカってやつは。

 今のレヴィアタンと戦ったら、お前でも相討ちだもんな。

 歴史ってやつに、皆縛られ過ぎてんだよ。

 

 俺は生きる。お前らも俺が背負ってやる。そんなもん俺にとっちゃぁ重くもねぇ。

 じゃあな――――――親友――――――



 最近、弟子を取ることが流行ってるらしい。

 白澤も霊亀も弟子を取ったらしいな。

 鳳凰は、自分の娘だろうな。

 飛龍が、また子供が出来たらしい。めずらしいな。応竜が鍛えるって張り切ってたナ。

 しかし、だからって、俺のためだとしても、これは無いだろう。


 歳半ば頃らしき、いかつい男性の目の前には、裸の少女が落ちていた。

 最近住み着いた家の前で。少女と言うよりも、幼女。その方がしっくりくる。

 男性は、鳳凰達にからかわれるなと思い、しかしながら、運命を感じていた。

 反射的に、目の前の幼女を鍛え上げようと決意していた。

 後日、当然鳳凰達がからかいに来た。

 暇つぶしと言わんばかりに修行をつけに来るものもいた。

 ただ、皆、初めは麒麟が弟子を取ったことに驚愕していた。

 あの麒麟が。生涯、麒麟であり続けると誓った麒麟が。

 弟子を取ることは、それを辞めるということだ。

 その所為もあって、混沌(こんとん)等も手伝いに来た。

 エコーにはすぐ懐きやがった。末恐ろしいお子様だ。

 ゼウスも物見と言わんばかりに来たな。ったっく、暇な奴らだ。

 しかし、こいつは呑み込みが早い。

 もう雷を使いやがった。

 ほんと、将来が楽しみだ。

 

 こうして、幼女はすくすくと育ち、育ちすぎて、元気すぎる。

 8歳位だろうか。だが、見た目は中学生位に見える。

 その少女が、行く先々で波乱万丈、前代未聞な旅に出る。

 世界から渡り歩く旅人になった。

 名前は麒麟から授かりうけたキリンという名。

 さて、私の事はこれでおしまい。

 だいたい、師匠から聞いた話ではそんな感じだったぽい。

 あらためて、初めまして。私は哀川キリン。

 あぁ、哀川の苗字は私が行った先で貰った苗字だよ。

 まぁ、そのことはおいおい説明するから。そうかっつかない。

 え?かっついてない。・・・そう(’・ω・‘)ショボン

 今日は私が正式に麒麟になった日。ホウオウ達が騒がしいよっ!!

 そうそう、レイキがペンダントくれたの。

 いやぁ、本当に綺麗。

 ハクタクがお花で冠作ってくれたりね。

 だから、この嬉しさを忘れないうちに日記を書いてるよ。

 場所は、おじい・・・師匠の家だよ。

 師匠の昔の写真らしきものを見たけど、あれは別人だね。末恐ろしい。

 いろんな世界で、いろんな出会いや別れ、戦いなどをしてきて学んだ。

 やっぱ、私は私だね。麒麟じゃなくキリン。師匠から受け継いだ名前。

 師匠は私じゃなく、私も師匠じゃない。

 皆そうだ。

 さて、またそろそろ旅に出るかね。

 次はどんな場所だろう、わくわくするね。

 

 今日も私は旅に出る。だって、私は麒麟である以前に旅人だもん。

 哀川キリン、12歳。女性。血液型不明。

 さぁ、新たな場所を私はまっているぞ。

 日記にしては長くなったけどここまで。

 それじゃぁ、また明日!

とある少女のお話。

色々なところに旅に出て、本を書く。

そういった話のプロローグ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ