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ブーストアッパー (旧版)  作者: クマ将軍
第二章 超能力学園
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第7話 デールとの出会い

 女子寮に侵入する三日前。それが俺と新しい友人である男子生徒、デールの出会いである。

 ぶっちゃけあの時、放って置けば良かったと後悔している。


 その日は、皆との授業に追いつけるように図書館で勉強をしていたのだが集中しすぎて日が暮れていた。


「ん?……もうこんな時間か。ヤバイなまだ半分も読んでいないしまた明日来るか」


 そんなことを呟きながら欠伸し、身体を伸ばす。

 しばらくやっていると俺の元に司書がやってくる。


「あの……」

「はい、なんでしょうか」

「いえ、本を取り出してパラパラ捲るだけをしているので何かお探しの本があるのではないかと思いまして」

「ああ!そのことか。大丈夫ですよ。ただ勉強をしているだけです」

「え?」

「俺の能力で記憶力を強化してるのでパラパラっと捲っただけで全部記憶しているんです。因みにこの図書館の半分ぐらいは記憶しました」


 その時の司書の表情は面白かったと追記しておく。

 そんなやり取りをして、俺が住んでいる男子寮に帰宅している最中に、僅かだが悲鳴が聞こえた。

 咄嗟に感覚を強化。悲鳴の元を探す。


 ―――見つけた。


 即座に身体能力を強化し走る。メタリカとの戦闘により強化の上限が上がったため傍から見ればその場で消えたと見えるだろう。

 場所は男子寮の裏。電灯は一つだけ設置しているので薄暗い。


「おい!こんなもん書いてるなんてキモイんだよ!」

「や、やめて!」


 どうやら俺は虐めの現場を発見したようだ。三人の男子生徒が一人の生徒を取り囲んでその生徒の物である私物を取り上げていた。

 そこで俺は跳躍、虐められている生徒と虐めている男子生徒の間に着地する。


「そこらへんでやめておこうか」

「な、なんだ!お前は!」

「お、おいコイツあの『鬼神』だぞ!」

「逃げろ!!」

「おい!お前!もう二度とこんなもん書くんじゃねえぞ!覚えてろよ!」


 俺の姿を見ただけで三人の男子生徒が逃げ出す。そのことにだが若干凹む。

 すると奴等が逃げる際に捨てた虐められていた生徒の私物を見つける。

 どうやら何かの紙のようだ。この大きさや厚さを見ると漫画原稿用紙か?


「あっ!見ないで!」


 うん……静止の言葉をかけられる前に見てしまった。

 そこには美少年やら美青年が男同士で恋愛している内容だった。


「なるほど虐められたのはこれが原因か」


 俺はそういう偏見は無いが確かにこれのせいで虐められるだろうなと理解した。

 そう思って、この原稿を生徒に渡そうとして気付く。薄暗い所為かその生徒の外見は分からなかったが近づくと分かった。

 肩まで届くサラサラな銀色の髪、中学生みたいな背丈、華奢な体型、顔は童顔など制服を見なければ10人中10人は女の子と間違う外見をしていたのだ。


「まさかここでリアル男の娘を見るとは……」

「え?」

「いやなんでもない。ほれ、これお前のものだろ?」


 そういって俺は原稿を返す。受け取った生徒は呆然と原稿と俺の顔を交互に見る。


「あの……気持ち悪いとは思わないのですか……?」

「ん?ああ、別に?そういうのは人それぞれの趣味だろ?」

「じゃあ貴方も僕と同じ趣味なんですね!」

「違います」


 あー落ち込んでるよ。跪きながら落ち込んでますなー。


「ほら立ちな」

「はい……」

「あと俺の名前はアッパーだ、よろしくな」

「え……?」

「自己紹介だよ。お前の名前は?」

「あ……!で、デールです!よろしくお願いします!」


 これが俺とデールのファーストコンタクト。

 その時の俺は気付きもしなかった。まさか侵入!友人の部屋 男子寮編で悲劇に会うとは……。


 その翌日。俺はいつものメンバーであるサイキ、メトリー、メント、ビティと一緒に食堂で昼食を食べている時、食堂の入り口でウロウロしている不審者……もといデールを見つけた。

 俺は一旦席を外して、デールに気付かないように身体能力を強化して背後に近づく。


「なにしてんだ?」

「ひゃい!?」


 俺が声をかけると男とは思えない可愛い悲鳴を上げて距離を取る。


「あ、あれ!?確かアッパー君は食堂の中にいたんじゃ……」

「驚かそうと思ってな。それで何で食堂の入り口でウロウロしてるんだ?一緒に飯食おうぜ」


 因みにだがデールは俺と同じクラスだ。だが教室の端っこで一人漫画を書いていたため俺は気付かなかった。


「いいんですか!?」

「何驚いてるんだ?良いに決まってるだろ」


 そう言うと俺はデールと一緒にサイキ達のところに行く。


「おっ?デールじゃないか。珍しいな食堂に来るなんて」


 サイキがこちらに気付く。


「兄者が女の子を連れてきた!?」

「ビティちゃん!デール君は男の子だよ!」

「それに私達と同じクラスよ」


 ビティが驚き、メントが訂正する。妹は同じクラスなのに気付かなかったようだ。一体誰に似たんだろう。メトリーはそんなビティに呆れていた。


「それにしても、アッパーがデールと知り合いなんてなぁ」

「あの……実は昨日虐められててそこにアッパー君が助けてくれたんです」

「虐めだと!?外見は?どのクラスか分かるか?」


 サイキが昨日の虐めのことを憤慨し、デールに質問をする。何故サイキがここまで積極的なのかというと実はサイキは風紀委員に所属しているからだ。


「あ、あの……虐めにあったのは昨日が初めてで相手が何処の誰かも……」

「その点に関しては安心しろ。記憶力を強化したからな、相手の事はばっちし覚えてるぞ」

「でかした!アッパー、後で犯人の特徴を教えろよ!」


 そんなこんな事もあってデールは皆と打ち解けていく。

 どうやらデールはオタクらしくビティやメント、サイキとアニメや漫画の会話をして盛り上がっていた。


「それにしてもアッパー、貴方もああいう会話に着いていけるのね」

「どの話題も着いて行ける様に全部調べていた時期があったからな」

「案外寂びしん坊な所もあるのね」

「……そうか?」


 そして昼休みがもうすぐ終わろうとしてる所にデールが、


「今度の日曜日、皆さん僕の部屋に来ませんか?」

「いいでござるよ!」

「俺もだぜ」

「私も大丈夫よ」

「私も大丈夫です!」


 上から順に、デール、ビティ、サイキ、メトリー、メントだ。

 デールの誘いに乗る皆だがそこに俺は疑問を持つ。


「男子寮だぞ?女子のお前らが行っても大丈夫なのか?」

「あっ……女子と話している感覚だったでござる……」


 デールの外見は着ている男子の制服に目を瞑れば完全に中学生の女の子である。

 その所為で本来は男二人、女四人なんだが周囲からは男が俺だけのハーレム状態に見えるのだ。


「大丈夫だ。男子が女子寮に入るのは禁じられているが女子は男子寮に入る許可を貰えば入れるぜ」

「なんという女尊男卑……」

「まぁデール君が女装すれば女子寮には入れるかもね」

「大丈夫なのかそれ?」

「いざとなれば生徒会長の権限で」

「職権乱用かよ!?」


 そんなこんなで今度の日曜日つまり俺が女子寮に侵入した翌日にデールの部屋に行くこととなった。


 次回、侵入!?友人の部屋 悲劇の男子寮編。

 楽しんだら俺がぶっ飛ばす。

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