ー復讐ー
私は、小野寺千鶴。25歳、独身。生まれも育ちも大阪た。だが、大学卒業してからは東京にある企業で働いている。私は、「雑務課」に所属している。お茶だしや書類の整理、接待の予約など誰でもできるようなことしかさせてくれない。それが「雑務課」。私は、高校時代、野球部のマネージャーやっていたせいか、雑用なんて抵抗は、なかった。だから、今の仕事が楽しく感じられるのだ。今は、石田課長、同期の米田浩介、先輩の菊田薫先輩の4人で雑務課に所属している。みんな、仲が良く雑務を協力しあいながらこなしている。そんなみんなと働くのも好きだった。
ある日、雑務課に新人がきた。名前は、金崎亜由美。私より2つしたの23歳。彼女は、とても穏やかで気品がある子に見えた。だが、この時、この子があんな悪女になるなんて思いもしなかった。
「金崎亜由美です。よろしくお願いします。」
と深々と礼をした。私たちは、みんなで拍手をし、課長が
「ようこそ、雑務課へ。ってあまり嬉しくないよな。ここは、みんな仲が良いから気楽に仕事してくれ。困ったら何でも聞いてくれ。」
と笑いながら言った。彼女も笑顔で返事をした。そして、課長がデスクを案内した。私のちょうど隣だった。私が、
「小野寺千鶴です。困ったら何でも聞いてください。」
と言うと
「ありがとうございます。色々ご迷惑おかけすると思いますが…」
と申し訳なさそうに言っていた。私は、その姿をみて
「大丈夫ですよ!遠慮なく聞いてください!」
と笑顔で言ってると
「小野寺ならすっごい頼っても平気だよ!この子、めちゃくちゃ教え方うまいの。」
と菊田先輩が言った。
「そうなんですか。じゃあ色々と遠慮なく聞きますね」
と金崎さんが笑うと私も笑った。こうして、彼女は、私達の課に慣れていった。
ー2ヶ月後ー
朝、会社につき、
「おはようございます」
と軽く挨拶してデスクにつくと課長がテレビをつけて朝のニュースをみていた。きっと、接待がある社員が何かネタを仕入れるために、頼んだのだろう。すると
「速報です。昨日未明、長浜製鉄所の社長、『黒山健一』さん、56歳が自宅の寝室で遺体となって発見されました。今現在警察は、殺人とみて捜査をすすめているようです。情報が入り次第、お伝えします。」
とテレビのニュース番組で放送された。
「黒山健一さんってよくここの織原社長とよく接待してなかったか?」
と米田が言った。
「あぁ。確かに…。あれ?今日、社長、その社長と接待じゃなかった?」
と私が言うと
「うそっ!課長、どうします?」
と米田がいった。
「ちょっと待ってなさい。社長に連絡してくる」
と急いで社長室にむかった。こういうスケジュール管理も雑務課の仕事の一つだ。
課長が社長室に向かった時、後から菊田先輩がきて、
「おはよう。今日、金崎さん、お休みだって。昨日から熱らしくて。」
と言った。
「大丈夫ですかね…。私、彼女の分も仕事しておきます。」
と私がいった。今日は、朝の速報があったので、その社長と関わりのある社員は、長浜製鉄所に向かわなければならなかった。なので終わってない仕事を雑務課に頼んできた。私たちは、その雑務をこなすのに精一杯だった。
昼食時間になったため、会社にある食堂に米田と向かった。今日のメニューは、ご飯と味噌汁、漬け物、サラダ、そしてサバの味噌煮だった。私達は、席につき、食堂にある小型テレビで昼のニュース番組を見た。するとアナウンサーが、
「今朝、お伝えしたニュースについて詳しい情報が入りました。『黒山健一』さんは、昨夜2時40分頃、何者かに細い凶器で心臓近くを何度も刺された形跡があるそうです。このことから黒山さんを近距離から殺害したとみて現在、家族や親しい親戚などを調べ、捜査しているようです。」
と言った。
「なあ、千鶴。実は、黒山社長って愛人何人かいるって知ってた?」
と米田がいった。
「まだ独身みたいだったらしい。まあ、その愛人たちが殺人なんてするわけないか…。」
と言うと
「恋愛のもつれって突然だからねぇ。あたしは、恋愛したことないんやけど友人がそうやったから。あんたも彼女いるなら気をつけなよ!」
と私がいった。彼は、少し苦笑いしながら
「まあ、愛人と決まったわけじゃないから。」
と言ってご飯を食べた。
その後、私たちは、職場に戻った。すると、菊田先輩が青ざめた状態でパソコン画面を見ていた。
「菊田先輩、大丈夫ですか?どこが具合でも悪いんですか?」
と聞くと
「これ…。」
とパソコンのメールを私たちに見せた。そこには、知らないアドレスから
『お前等の接待していた社長を殺した。次は、どこの会社の社長を殺そうかなぁ。
まあ、楽しみにしてな。
このメールを警察にバラしたらお前等の会社の誰か…いや社長を殺しちゃうよ』
と書いてあった。
「おい。嘘だろ。どうすれば…。」
と米田が言った。
「これって会社の人、全員見れるボックスだよね?」
と私が言うと
「うん。だから、もう他の課も見てると思う。」
と菊田先輩が言った。
「一体なんで私たちの会社を…」
と私が言うと、他の課から
「おいっ!雑務課!なんとかしろよ。迷惑メール送られてるぞ。即対処してくれよ」
と言われた。だが、即対処しろっと言われてもさすがに難しすぎる。課長も頭を抱えていた。その時、一本の電話がかかってきた。私がその電話にでると
「どうも。雑務課さんたち。あっ。これスピーカーにしてくれる?社員全員に聞こえるように。」
と言われた。私は指示通りにスピーカーにした。
「やぁ。皆さん。先ほどのメールを迷惑メールだと思われているようなので電話しちゃいました。」
と機械みたいな声が職場全体に響いた。
「先ほど迷惑メールと言った方は、誰ですか?正直に言わないと殺しますよ?」
とまた響いた。
「経理課の安藤貴文です。」
と正直に言った。すると
「安藤貴文…さんね。わかった。安藤さん。このこと警察に報告したりしたらあなたを殺します。」
と言って電話が切れた。安藤さんは、真っ青な顔になっていた。いきなり顔の見えない犯人に殺害予告されたら誰だって恐れる。その後盗聴器を探そうとしたが見つからなかった。会社は警察に報告しないことにしたが記録だけは書くことにした。万が一の為に。それも雑務課が引き受けた。
次の日、金崎さんが朝、
「おはようございます!」
と職場に顔を出した。私は彼女の元に行き、
「おはよう。昨日は大丈夫だった?体調平気?」
と聞くと彼女は、
「大丈夫です!それより菊田先輩から聞いたんですけど、今、雑務課が、大変だと聞きました。何があったんですか?」
と言った。私は、昨日起きたことをすべて話し、これからの仕事も説明した。終わると彼女は
「そんな忙しい中、私、休んでしまいすみません。」
と申し訳なさそうに言った。すると菊田先輩が近づいて
「大丈夫。あなたの健康が第一よ。今日は、あまり無理しないでね」
と菊田先輩がいった。
早速、仕事をしていると課長が、
「どういうことだよ…これ…」
と言った。
「どうしたんですか?」
と米田が言うと、
「ちょっとみんな、会社のメールボックス見てくれ。」
と言った。言われた通り、見ると昨日と同じアドレスからメールがきていた。内容は…
『黒山社長は、愛人が28人もいるの。その中に犯人がいるよ。あなたの会社の社員にもいるよ。親戚や家族、いないって報道されてるのに気づいたかな?』
と書かれていた。課長のテレビ画面を見ると確かにそう報道されていた。だが、愛人を調べるのではなく友人を調べる方針となっている。
「これ。まるっきり殺したのは愛人の誰かだって言ってるようなものじゃないの」
と菊田先輩が言った。
「28人って尋常じゃないですよね?どうしてこんなに…」
と金崎さんが言うと
「まあ、黒山社長と接待している社長さんが親しくしておけと若い女の社員を使っていたかもな。うちの会社もしてたんだ…。」
と米田がいった。
「ねぇ、米田ってそういう風な情報、どこで手に入れてるの?」
と私が聞くと、
「こう見えても結構勉強してんだよ!」
と私の額にデコピンしながらいった。
「そうだとしたら結構な数と接待してたんですね」
と金崎さんがいった。
「なんか、まずそうだな。この事件。」
と課長が言った。
「もしかして、この犯人、この会社に恨みでもあるんですかね…。」
と菊田先輩が言った。課長は、
「そうかもしれない。このまま社長さんたちが殺されると倒産すると思うよ。いろんな企業と連携してるからね…。」
と言った。それ以来、なにもなかったかのようにメールも電話も来なくなった。だが、まだ犯人は捕まっていないらしい。一体、どこに?
ー3ヶ月後ー
金崎さんが、会社を辞めた。理由は、佐賀県にある実家の陶芸のお店を急遽継ぐことになったからだそうだ。前から聞いてはいたがいざとなるとやはり悲しい。
「実家の佐賀県のお店でも頑張ってよ。応援してる!」
と私がいうと
「ありがとうございます。短い間でしたがお世話になりました。落ち着いたらまた連絡します。それと、いつかお店にも遊びにきてください。」
と泣きながら金崎さんがいった。これで彼女の最後の出勤日が終わり、私たちは、お別れ会のため、途中休み時間をいただき、早く会社を出た。
そして、近所にある居酒屋でみんなで集まり、食事をした。
「いやー。歓迎会が出来なくてすまないな。雑務課は、忙しいからなぁ…。申し訳ない。しかもまた、仕事に戻らないといけないから酒も出せないや。ごめんな」
と課長が言うと
「大丈夫ですよ!皆さんに親切にしていただいたのでもうそれだけで嬉しいです。」
と涙を堪えながら金崎さんが言った。
「もう今日は最後だから。遠慮なく食べてくれ。」
と課長が言うとみんな、喜びながら盛り上がった。そして、終わると
「今日は、ありがとうございました。」
と金崎さんが言った。菊田先輩が
「本当に送らなくて平気?」
と言うと、
「はい。大丈夫です。タクシーで帰りますので」
と金崎さんが言った。なので私たちは、残った仕事を片付けに戻り、彼女は、家に向かった。
次の日、私が朝、職場につくとニュース番組で
「昨夜3時16分頃、ジャパンネットワーク社の社長、水寺洋一さん、45歳が自宅の寝室で遺体となって発見されました。警察は、3ヶ月前に起きた黒山さんの殺人事件と同じ殺害方法と一致したので同一人物とみて、現在捜査中です。」
と放送された。
「また?」
と私がいうと
「おいおい。水寺社長って俺たちの会社とよく接待してた社長じゃん。同一人物ってことは、またメールくるのか?」
と米田が言った。米田の予想通り、メールがきていた。内容は…
『ちょっと油断してたでしょ?早く見つけないとまたどこかの社長が殺されちゃうよ?』
ということだった。
「一体誰だよ…。」
と米田が言った。私も不安になった。すると菊田先輩が急いで職場に来た。
「ちょっ…。嘘でしょ?」
と息を切らしながらいった。
「これ、明らかにうちらの会社、ねらってるでしょ?」
と菊田先輩が言った。
「まだわからん。」
と課長が言った。そして、すぐ社長室に向かった。
「なぁ。もう、警察に言おう。いくら何でももう、無理だろ」
と米田が言うと、安藤さんが
「俺、殺されちゃうじゃないか。どうしてくれんだよ!?」
と怒りながら米田に近づいた。そして、課長が戻ってきた。そして課長が、
「社長が警察に連絡した。安藤さんは、直ちに警察の元で保護をするそうだ。」
と言った。
その後、警察がきて、捜査をし始めた。だが、犯人の盗聴器らしき物も見つからず、そしてパソコンのアドレスの元を探ったが海外のサーバーを経由していたので犯人にたどり着かなかった。そして、警察が雑務課に電話の録音やメールの保存を徹底するよう、指示した。
次の日の朝、衝撃的なニュースが飛び込んできた。
「昨夜1時56分頃、トランステクノロジー社の織原隆さんが、45歳がホテルの寝室で遺体となって発見されました。殺害方法が、3ヶ月前のと2日前のと同一人物とみて警察は、連続殺人事件として捜査しています。」
私は、あまりにも突然過ぎて動けずにいた。
「まさか、俺らの会社の社長が狙われるなんて。」
と米田が言った。
「指紋とか見つかってないのか?」
と課長も焦りながらも言った。そして、菊田先輩が
「すぐに葬儀屋に連絡して。警察が解剖終わった後、会社と社長のご家族でするから。わたしは、ご家族のところに行く。小野寺。一緒にきて」
と言われた。わたしは、菊田先輩と一緒に行き、米田と課長は葬儀屋に連絡した。
ー2時間後ー
ようやく、社長の家についた。行ってみると
「お待ちしておりました。織原和代です。」
と玄関前で挨拶を交わした。私たちが葬儀屋と交渉していることを伝えると悲しそうにお礼を言った。
「織原社長には、本当にお世話になりました。だから、こちらから葬儀は全額負担します。突然のことですから…」
と言うと
「主人は、昨晩帰って来なかったんです。先月頃から甘い香水の匂いがするので浮気でもしてるのかと聞くと接待だったといって誤魔化していました。だけど、多分、愛人は、いたと思います…。」
といった。私たちは何を言えばいいのかわからなかった。すると
「ごめんなさい。こんなこと言うつもりなかったの。あなたたち見たら弱音を言いたくなって。」
と泣きながら言った。私達は、
「いつでも力になります。」
と言い、家を出た。そして、職場に戻った。
着いたとき、課長が外に行く準備をしていた。米田もしていた。
「どこか行くんですか?」
と菊田先輩が聞くと
「犯人と会う。君たちも指名されてるから行くぞ。」
と言った。どうやら雑務課全員となら会ってもいいと駆け引きがあったらしい。警察が遠いところから保護することを条件に行くことになったのだ。
「どこまでいくんですか?」
と私が言うと
「群馬の廃工場だ。」
と言って課長の車の乗った。ワゴン車だったため、全員乗ることができた。そして、群馬の廃工場に向かった。
ー3時間後ー
もう、午後4時くらいになった。私たちは、廃工場についた。
そして、中に入ると大きな車庫があった。そこの前で車を止め、中に入った。すると
「警察は、近くにいないよね?」
と女性の声がした。
「いないよ。」
と課長が言った。するとその女性の声の持ち主が顔を出した…。それは…
「金崎…さん」
とわたしは、驚きを隠せずに言った。すると彼女は笑いながら
「それ、あたしの偽の名前だよ。あたし、石川琴葉。石川って聞き覚えあるとおもうんだけど?ここの工場みて思い出せない?石田課長」
といった。課長は、考え込んでいたがすぐに
「石川電子部品の社長、石川賢一の一人娘か?」
と言った。すると彼女から笑顔で
「そう。あんたたちの会社の社長がこの工場をつぶしたのよ。その社長のグルが、黒山、水寺だったの。だから、あの会社に入って色々情報得たわ。それで黒山と水寺の愛人として関係を持ったの。あいつら、あたしがベッドの上で演技しただけですぐに体力消耗したみたいでさ。その後シャワー浴びて着替えたあと、石川賢一の娘だって伝えたときの顔。あれは忘れられないわ。そして、尖ったガラス棒で何度もあいつら、刺したよ。めちゃくちゃ気持ちよかった。ベッドでしてくれたのと同じくらい。あんたらの社長も甘い声で誘ってベッドで演技しただけでコロッとハマったよ。そして、同じ快感を味わわせていただいたわ。」
と言った。私たちは、信じられなかった。すると彼女の笑顔が消えた。
「何で、あんたら雑務課を呼んだかわかる?それはね、あんたら全員を殺すため。あんたたち、最初からうざかった。なーんか、幼稚園児みたいな劇を繰り広げてさ。権力もないのに偉そうなことを言っててさ。見ててイライラしたわ。笑顔で隠すのも疲れるよ。」
と言った。そして、
「特に、小野寺。あんたが一番嫌いだった。隣のデスクで先輩ぶってさ。そういうの一番嫌いなんだよね。」
と言った。
「そんなつもりじゃ…」
と私がいうと
「あぁ。言い訳はいらないから。もうその声聞くだけでウザイの。」
と金崎さんが言った。そして、
「小野寺。ちょっと来てよ。ここに。」
と言った。だが、みんなに、止められた。けど大丈夫だと言って、わたしは、金崎さんの前に立った。私が
「ウザイのは、別にいいけど他のメンバーを傷つけないで」
といった。すると金崎さんが
「あんたさ、本当にウザイ。もう、その声も何もかもなくしてあげる。ちなみに社長さんたちみたいに気持ちよくしないから。ここのみんな。だって嫌いだもん」
と言うといきなり包丁を出して私を刺した。痛みが全身に行き渡った。その時、警察が入ってきた。すると彼女は
「来るな!彼女がどうなってもいいの?このままもっと刺すよ?」
といった。わたしは、痛みに耐えるので必死だった。すると金崎さんが
「時間ないみたいね。一気に殺すわ」
と言って拳銃を出して立ち上がった瞬間、わたしは、彼女の足をけった。すると、彼女は手にあった拳銃を落としてしまった。そして、近くにいた警察によって回収された。
「この女!!」
と彼女は叫んで私を蹴ろうとしたとき、警察が彼女を取り押さえた。
「小野寺!しっかりしろ!」
と米田が言った。その声を最後に私の前が暗くなった。
ー1年後ー
「傷もだいぶきれいに消えてきましたね」
と担当医に言われた。
「ありがとうございます。」
とわたしは、言った。そして、無事退院したことを課長に伝えた。
すると課長が、退院祝いすると、言ってみんなを集めた。
私が病院を出ると米田がいた。
「退院おめでとう」
といった。
「ありがとう。」
と言うと、彼が私の体を抱き寄せ
「よかったよ…。無事で。もう我慢できねー。お前が好きだ。だから付き合ってくれないか?結婚前提に」
といった。わたしは、
「うん。ありがとう。よろしくお願いします。」
と言った。すると、彼が
「ありがとう。」
と言った。私も嬉しくて彼の頬にキスをした。
「早く行かなきゃ課長に怒られちゃうよ!」
とわたしは、言った。そして、彼の車に乗って課長の待つお店に向かった。
ー8ヶ月後ー
「結婚おめでとう。仕事先変わったけどこれからも2人、末永くお幸せに!」
と菊田先輩から電話が来た。
あの事件以来、私たちの会社は倒産し、みんなバラバラになった。だが、私と浩介は、結婚し、職場も一緒になった。菊田先輩は、前から夢見てみたウェディングプランナーになり、石田課長は、違う会社の雑務課に所属した。
そして、ニュースであの事件について放送された。金崎さんは、終身刑を課されたらしい。
わたしは、今でもたまに、刺されたところが痛む。それは、金崎さんに裏切られたことを悲しんでいるからだろうか?
ー復讐ー
それは、永遠と繰り返されるのかもしれない。だから、今の世の中、殺人事件は消えない。