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トラウマ  作者: ユア
7/21

朝日

朝の淡い光の中。

鳥はさえずり、空気はヒヤリと澄んでいた。


「・・・はぁ。屈辱だよ。」

ため息がでた。

僕は男としてのプライドが失われたような気持ちになった。


キーンコーンカーンコーン・・・

遠くで学校の清らかなかねの音がする。


異世界のあとの現実。


僕は重い足取りで、学校に向かった。



「おはようございます。」


「え」

校門をくぐろうとした時、声をかけられてびっくりした。

見ると風紀委員長の相葉洋だった。

彼は3年生だ。僕は二年生だから先輩になる。


毎朝学校の前に立ち、挨拶運動をしている。

「あ、おはようございます。」

「今日は暗い顔をしているね。昨日何かあったの?」


「え、・・・なにも、ないです。」

挨拶以外したことがない先輩に、確信をつくような発言をされ、僕は顔を背けた。


まだ傷は癒えていない。

胸がチクリとする。


「失礼します。」

「まって」


振り切ろうとした僕を相葉先輩が腕をつかんでとめた。

「俺に相談してもいいよ。放課後おいで。風紀委員の部屋に。」

「え、せんぱ・・・」


「何してるんだ?」

突然、背後で鋭い声がした。

振り返ると、心臓が止まりそうになった。

そして、それと同時に昨日の出来事を思い出す。


ーー彼を連れておいで

頭の隅で、男の柔和な笑みが浮かぶ。

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