表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トラウマ  作者: ユア
6/21

夜明け

そして、俺はあのムッとした部屋にもどされた。

代わりに紳士な男が部屋から出される。

もう何をされるのかはわかった。

ここは地獄だ。

そう思った。




「みんな、出ていいよ。」

どのくらい時間が立っただろうか。

突如、部屋のドアが空いた。

外から入ってきたあの男は一人づつ順番に鎖をほどいていく。

最後が俺だった。

「でていいの?」


「いいよ。ただし、夜にはまた来てもらうからね。」

男は柔和に笑った。しかし、目が笑っていない。

夜、またここにこなければ、なにかもっとひどいことをされる。


そう思った瞬間、恐怖に体が反応した。

用意された服を着ていたらまた、あの男がよって来た。

俺の股間を手をやり、それの形を確かめながらささやく。


「今日の夜は、昨日の友達も連れておいで。」

「え、・・・いや、です」

あいつをもう、巻き込みたくない。

理性と本能が混じり合う。

しかし、男はそれすらも打ち砕く。

「連れてこなかったら、またいじめるからね」



残酷に笑う。


周囲の六人の部屋に閉じ込められていた男たちは物知り顔でうつむく。



黒い夜の世界から一変した、朝の陽の中へ歩いていく。

その仮面にも思える光はやがてなくなる。

時がくれば闇になる。


俺はカバンと制服に身を包み、学校へと向かった。


脳裏に彼が浮かぶ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ