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勇者と大魔王の始まりの物語〜前編〜

主人公との出会い前編

 ―――――運動公園・休息所―――――


 ニュースとネットで話題になっている「ステータス画面」。

 スマホやメモ帳等でそれが確認できるって話を最近知った(気が付かなかった)。


(・・・これだな?)


 自身のスマホには、魔法陣模様のアプリアイコンが有り「STATUS」と表記されていた。


(これ、聞けばアタリとハズレがあるって言うらしいな?)


 ヤマトはアプリを開き、自身のステータス表記を見た。


「・・・・・・・っ!?」


 ステータス表記にはこう書かれていた・・・。


【名前】倭凛太郎

【種族】人間(現世)

【年齢】16歳

【戦闘スタイル】見習い戦士

【レベル】8

【称号】大魔王後継者


【HP:590】

【MP:280】


【POW:6】【WISD:4】【PHY:11】

【MAG:4】【SPED:6】【LUCK:3】


【固有スキル】

 *良成長*

 経験値の入手量が飛躍的に上がる


 *下剋上*

 現世と異世によって生まれたチートスキル。

 ステータス値が2〜3倍+スキル10倍強化

 相手スキルを学習獲得できる。

 代償にレベルが上がりにくくなる。


 *大魔王の加護*

 主に魔法全般+闇系魔法等使いやすくなる


(えっ?何これ?)


 大魔王って何?

 この間、黒い竜が大魔王どうこう言ってたな?

 どゆこと?

 えっ?これ俺が大魔王?

 は?なにそれ?なんだそれ?

 なんじゃそりゃあっ!?


(おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!!!??!!!!?!?!???!!)


 これバレたら狙われるじゃないか!?

 あと「下剋上」ってなに!?

 意味わかんないんですけど!?


(これ、万が一に人に知られたら絶対面倒or追われの身になる!!!)


 バレないようにどう誤魔化す?

 嘘を?或いは・・・?


「おーい!ヤマトじゃないか?」

「ぬほおっ!?」

「っと、どうした!?」

「っ!なんだ宮本か・・・?」

「ヤマト?どうしたんだ?」

「いや・・・なんでも・・・」



 ―――――?????―――――


 とあるダンジョンの最奥にて・・・・。

 石碑に書かれた盤面を読んでいたアサナギ

 現在彼は何故現世にダンジョンが現れたのかを調査をしていた・・・。


 ―――من لەم خاکەدا دەنووسم.

 بەو کەسانە بڵێن کە بەدوای "سیحری شکاندنی خراپە"دا دەگەڕێن کە لەم خاکەدا دەخەوێت.

 ئەم سیحرە دەتوانێ "کات و شوێن" و "هەستەکان" بخوێنێتەوە، بەڵام لەبەر ئەوەی هێزی ئەفسوناوی و هێزی ژیانی ئەو کەسە بەکاردەهێنێت کە وەک خۆراک بەکاری دەهێنێت، وەک هونەرێکی قەدەغەکراو گوازراوەتەوە.

 ئەوانەی بەسەر تاقیکردنەوەکانی ئەم خاکەدا زاڵ بوون، من خۆم بەو شێوەیە دەبینم کە توانای بەکارهێنانی ئەم سیحرەم هەیە.―――


(この魔術を得た人間は寿命諸共魔力と生命力を使う為に封印された・・・)


 もし、この地に訪れた人間が来たらきっとこの魔法を悪用する恐れが出る・・・!

 そうなる前に・・・!!!


 アサナギは盤面の魔法術を唱え、その魔法術を自身の身体に封じ込めた!!


(・・・・よしっ!これでここのダンジョンの攻略は成功した!)

「大丈夫か、アサナギ?」

「ああ、ありがとう・・・。

 君がいなければここのダンジョン攻略はてこずっていたよ?」

「結構だ、このペルセウス!

 勇者アサナギの剣となりて盾となると誓ったのだ!」

「相変わらずだね?」

「あなたこそ、大魔王を討ち倒してから幾年流れたか・・・」

「そうだね・・・」

「・・・しかし、まさかあなたの生まれ世界に我らの世界のダンジョンが現れるなんて・・・!」

「僕だって驚いている、その為に僕は調査をしているんだ・・・」

「やっと元の生活が戻れたにも関わらず、またも動乱の事態に・・・!

 アサナギ、ここは私たちと姉上達に任せた方が・・・!」

「そうはいかないよ?」

「!」

「現世の事情時勢においては僕が一番に聡い、それにペルセウスは()()()()で大変なんだろ?」

「・・・!」

「・・・すまない」

「それに、勇者として冒険していたからわからなったけど。

 ペルセウス達の家・・・華族は()()って言う紋章の有無が決まるんだよね?」

「・・・・そうだ、現に私は聖痕を持っているが()()()()()()からな」

「それがわからないんだよ、直系と傍系で何か違うのか?」

「縁のない日々を過ごしたからわからないかもしれませんが、傍系の私は跡を継ぐには継げられるのだが・・・」

「・・・嫡子じゃないから継げられるわけない・・・わけね?」

「ええ、本来なら長兄が跡を継いで当主になるはずだったのだ・・・」

「大魔王との戦いで父君と長兄は戦死・・・・・。

 それがお家の一大事となっているってわけね?」

「そうだ、だが幸いに姉上が聖痕を宿していた為跡目として候補者になったのだが・・・それを反対して次兄が名乗り上げたのだ、それが原因で大事に・・・!!」」

「やってられないなぁ・・・!」


 ペルセウス

 ペルセウス・フィン・スターダスト

 異世界時代の仲間。

 ミスリルの長剣(バスタードソード)の使い手の騎士

 ミスリル性の防具を使い、魔法攻撃等において強い騎士だ。

 そして、僕が召喚された異世界の国の公国家の三男。

 大魔王との戦いの後、自由騎士団の精鋭として活躍する

 しかし、現世と異世の融合によって団長と仲間達と離れ離れになってしまう。

 ダンジョン内を探索している最中にアサナギと再開する。


「・・・それで、お姉さんは元気にしてる?」

「なんとかな?

 やれ跡取りだ孫だのと母君は入り乱れている・・・・。

 姉上の聖痕のせいで嫡子を設けようとしているそうだが・・・・・・・」

「なんだってそんな急くようなことをするんだ・・・?

 無理にやったら大変だってのに・・・・」

「仕方がないだろう?

 アサナギの元いた世界と我らの世界の価値観の基準が違いすぎるのだから、孫だのどうこう言うように・・・」

「・・・・・そう言えば、妹はまだ?」

「・・・ああ、あれからまだ見つけられていない。

 もしかすると、現世側の方々に保護されているかもしれない・・・」

「・・・でも、その話と報せはまだ出てない。

 ひょっとしたら何処かに?」

「ああ、急ごう・・・!」

「そうだね!」


 アサナギとペルセウスは、ダンジョンを出た。

 その後、アサナギの案で自身の武具を預けることとなりしばらくの間は現世側の衣服を着て共に活動することになった。




 ―――――運動公園・広場―――――


「スキル?」

「そう、なんでもそれで世間が話題になっている能力でな?

 一般の人や冒険者が使われているんだ。

 現に俺もそのスキルってやつが使えるようになってな?」


 スキル発現によって、世界中大騒ぎ

 魔術や不可思議な能力が表れて混乱の渦中、そしてその扱いに困って恐れられていた。

 主に犯罪や悪用を懸念しており、対策を行うも後手だったり対応が杜撰で荒れに荒れていた。


「仮にその話が本当だとしても実際どうなんだ?」

「実感ない感じだな?」

「はい」

「即答だね?」

「俺さ、実際わかんねぇんだよ?

 スキルってのは自身の使い手の論理感(モラル)だろ?」

「言いたいことはわかるけど、そればっかりはどうしようもないよ?」

「・・・・だろうなぁ、どうしてそんなバカなことをするんだろうねぇ?」

「優位に立ちたい・特別感に浸かりたい・自分は強いって感じたいのが大半だからね?」

「そういうものなのか?」

「そういうものなのさ・・・・」

「・・・・・なあ、宮本?」

「なんだ?」

「お前は何しにここに来たんだ?」

「俺か?俺は「スキル」を扱えるように来ただけさ?」

「「スキル」?・・・・・って!

 それ()()()使()()()ってことなのか!?」

「まあな、とは言ってもまだまだだしな。

 一応、俺のステータス見るか?」


 宮本はそう言い、スマホを取り出してステータス画面を開いた。




【名前】宮本慎太郎

【種族】人間(現世)

【年齢】16歳

【戦闘スタイル】盗賊

【レベル】8

【称号】駆け出しの盗賊


【HP:380】

【MP:320】


【POW:5】【WISD:5】【PHY:13】

【MAG:2】【SPED:9】【LUCK:7】


【固有スキル】


 *エリート*

 経験値量・ステータス成長率の飛躍的に上がる


 *俯瞰*

 地理地形を立体視することができる


 *パルクール*

 障害物・障壁等を足場にして移動する運動技術




「おぉ・・・意外と良好的じゃないか?」

「まあな?でもまだまだ使いこなしてないからトレーニングしにここへ来たんだ。

 ヤマトはどうなんだ?」

「っ!!・・・・・聞くな見るな語るなの三つだ」

「はぁ?」

「聞いてくれるよな?」

「いや聞くなって言った矢先に聞けって矛盾してるだろ?」

「この三つを言っても喋らされるのと聞かされるのと見られる可能性があるから言ってんだよ!

 俺はな・・・・・・・・」


 ヤマトは自身のステータスのことを話した。

 自身が見習い戦士であることや、ステータス値は肉体派であることを明かした。


「へぇ・・・そうなんだ」

「聞いて損したって感じだけど、俺だっていきなり何がなんだかでな?

 色々と試行錯誤し始めたところなんですよ?」

「うん・・・・まあ、がんばれのと応援してるのと二つだな?」

「それでいいよ?

 俺も俺なりに努力してるからな?

 あんたはどっちかっていうと情報戦に優れてる可能性があるから、スカウトはされるだろうよ?」

「へへっ、そりゃどうもってね?

 でもあんたも努力すればきっと主戦力になれるぜ?」

「そりゃどうも、せいぜい頑張れよ?」

「お前もな!」


 そう言って俺は悪友(シンタロウ)と雑談混じりで話してそそくさに去った・・・。

 でも、本当のことを言えるわけがない・・・。

「俺、大魔王になっちゃった」なんて、素で言えるわけがないだろ!?


(くっそ、こうなったら未発見のところか静かなところで魔法の基礎を極めるか・・・!)


 魔法の基礎を鍛えるって言ったけど、実際のところは仏壇の蝋燭と線香の火や台所のガスコンロの火を見て集中して火の魔法のイメージを鍛えたり。

 水の魔法のイメージを鍛える為台所の流し台に風呂場、そして川辺に来てわずかな水量を扱える様なイメージを。

 土の魔法は公園と林の中で石や土を使える様にするイメージだ。

 風の魔法は風が吹いてる日や扇風機の風でイメージ。

 身近にある物や場所で特定のイメージトレーニングをして「魔法が使える」って気持ちを込めてのイメージトレーニングを繰り返した・・・・。


(まあそんな簡単に出来たら誰だって苦労はしないさ?)


 地道な感じだけど、これもある種のトレーニングだ。

 体動かす為に公園でウォーキングをしたり、遊具で筋トレを兼ねて遊んだりをしてる。

 長く感じた一日だけど、明日も同じ要領を繰り返せば成果は出ると信じたい・・・。



 ―――――?????―――――


 ある小さなマンションの一室にて、アサナギは自身のステータス画面を開いた。


【名前】朝永松逸

【種族】人間(現世)

【年齢】16歳

【戦闘スタイル】勇者

【レベル】6の9乗

【称号】救世の勇者


【HP:280】

【MP:60】


【POW:9】【WISD:8】【PHY:9】

【MAG:12】【SPED:7】【LUCK:6】


【固有スキル】

 *天賦の才*

 経験値取得及びステータス値が10倍に上がる

 *神の恩恵*

 異世界に召喚した者の固有チートスキル。

 主に戦いと魔法を司る神々から加護を受け、最上位の魔法剣を巧みに使いこなす。

 *勇者の加護*

 主に状態異常の無効化

 カリスマが磨かれる。


(・・・今見ると本当にすごいよな?)


 アサナギは自身のステータス画面を見ていた・・・。

 昔は初期ステータスはレベル5の大器晩成として扱われていた。

 かつて異世界の仲間たちと共に鍛えて冒険をしていた日々を過ごしてきた為、現在のステータスを見て感慨深いものだった・・・・・。


(みんなどうしてるんだろうな?

 ペルセウスは再会したばかりだから・・・。

 フィアー・・・。

 ムーティヒ・・・。)


 ペルセウスの話によると、フィアーは王位継承権の件に巻き込まれていて・・・。

 ムーティヒは流浪の旅・・・。

 でも、こんな情勢になってしまったんだ。

 きっとこの事態に対応しているんだろうな?


(心配事はしなくていいよね?ペルセウスと会えたんだから、二人もきっと大丈夫なんだろうな!)


 アサナギは仲間の安否を信じるかの様に身支度をしていた。

 現世に現れた殆どのダンジョンを熟知しているため、各地のダンジョンの捜索件攻略をしていた・・・。


「さて、明日の備え完了っと!」


 アサナギは支度を済ませ、就寝についた・・・。

後編に続きます。

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