平凡な日常〜アサナギ〜
アサナギ日常回
生徒会登場
―――――?????―――――
「ええ、わかりました。
・・・・はい、それでは」
通話を終え、都市群の光景を見渡した・・・。
「やれやれ、ダンジョンといいギルドと言い・・・。
我々にはついてこれないことばかりだ・・・・・」
ラジオとネットではダンジョンやモンスター等で話題になっており、SNSや各動画配信サイトに中やモンスター等で話題になっていて再生数多くとっては消されてはの繰り返しのイタチごっこが繰り広げられていた。
中には政府を批判する内容や後手になっていることを語られているのが多く、それらも消去の対象だったり再アップで同様の繰り返しをしていた・・・。
「どうしたものか・・・」
「・・・・失礼します」
「今度はなんだ?」
「実は・・・・・・」
秘書らしき人物は上司と思わしき人物に耳打ちをした・・・。
その時、上司と思わしき人物の表情が一変した。
「なんだって!?
その話は本当なのか!?」
「はい、名前も素性も聞かされていませんが・・・。
この情報を提供した方から申すには勇者なるものと大魔王なるものが鍵になるとか・・・・・・」
「・・・・・・」
信じて値する話なのだろうか?
勇者だの大魔王だの、異世界だので手こずっているのだぞ?
それに謎の情報提供・・・・・・?
(蜘蛛の糸を縋るような話だ・・・!
そんな情報を信じていいものなのか?)
色々なことで事が山の如くにあり、片付けるだけの能力と実力者が欲しいものだ・・・・・!
―――――学園・生徒会室―――――
「・・・・それで、僕たちに何か?」
「手短に言うわ、この間いじめの現場にあなたがいたことよ?」
ヤマトとアサナギは生徒会の人たちに放送で呼ばれて生徒会室にいた・・・。
(・・・・・・あいつ、チクったのか!?)
(いや、その話は一切言われていない。
現に君の睨みで釘刺したんだよね?)
(それで、俺の方はクロならなんでお前も呼ばれてるんだ?)
(それはわからないよ、でも今は君の話をしているから無闇に変なことを言わないでよ?)
(わかってる、ある程度誤魔化せるかやってみる!)
「聞いてる?」
「はっはい、なんでしょうかのとなんでしたっけ?」
「はぁ・・・・・倭凛太郎、あなたはあの時現場に居たって話よ?」
「現場・・・?どこの現場なのでしょうか?」
「校舎裏よ、あそこでいじめを受けた生徒が居たって話よ」
「いじめ・・・?」
「そうよ、その被害者である一ノ瀬學。
彼はスキルの需要性が高くて色んな人たちからスカウトの声がかけられていたのよ?」
「スキル?」
「そうよ、彼のスキルは探索眼と鑑定眼。
このスキルを目当てに近づいていたらしいのよ」
「さっサーチ?アプレイズ?なんだそりゃ?」
「探索眼はダンジョン探索や、罠と痕跡の発見やターゲットの人物やモンスターの追跡をするのに特化したスキル。
鑑定眼は各人物とモンスターの能力値とスキル等を見分けたり測ったりする事ができる、同時に自分や他人等の生年月日や職業等を診る事もできるスキルよ。
この二つを持ってるから執拗に誘っていたらしいのよ」
「・・・マジ?」
なんだよそれ・・・!?
下手すりゃ世界各国が付け狙われる程の超常モノのスキルじゃないか!?
(一ノ瀬學・・・・なんつースキルを持ち合わせて・・・!)
付け狙われていじめの標的にされたというわけか・・・?
「それで、この俺に一体なんの関係が?」
「さっき言ったわよ?
あなたが現場に居たって情報よ?」
「俺が?なんで?」
「帰路途中の生徒達からの目撃情報よ、整理してあなたが出てきたのよ」
「いやあ・・・・それだけでなんで?」
「決定的な物証はないわ、状況証拠だけよ」
「そうかい・・・」
大方、話の区切りはこの辺りなのだろうな・・・・・・?
「状況証拠だけじゃあ、決定的になれないな?」
「・・・・・」
「話す事がないんなら、お暇してもよろしい?」
「待ちなさい」
「・・・?」
「これだけは答えて、あなたはこの件に関与してないのね?」
「・・・・はい、関与はしていませんよ?」
「本当ね?」
「はい」
そう言い、早速さに生徒会室を出た・・・。
「・・・・・アサナギ君、良いわね?」
「・・・何が、ですか?」
「あなた、彼の正体を知っているわね?」
「正体・・・???」
「倭凛太郎、彼は大魔王なんでしょう?」
生徒会長の発言に、会員達とアサナギは驚きの声が溢れた。
「大魔王・・・・あの人が!?」
「そうよ、これを見て」
会長は水晶玉を出した、そして魔法を唱えて映し出したのは青肌の美丈夫の老人が命尽きる瞬間、ヤマトがそのチカラを受け継いだ瞬間の場面だった。
「これ・・・・どこで!?」
「私のスキル「サイキックス」で「過去視」をしたの。
あの現場とマナブのことを調べる過程で知ったの、彼があの公園で倒れた老人と会って今の彼なの」
「そんな・・・・それじゃあどうして!?」
「今この場で刺激すればかえって危険よ!
無闇に抑えたら抵抗はする、だからあえて帰らしたの」
「・・・・・・」
「アサナギ君、ここからが本題。
あなたに頼みたいこと、それは・・・」
「僕自身、彼の見張りをしろということですね?」
「そうよ・・・彼が世に仇成す場合、容赦は無用よ!」
その後、生徒会室で話したことは生徒会とアサナギ本人のみの秘密となった・・・・・。
―――――商店街・帰路―――――
「つまり、生徒会長さんには既に筒抜けで俺のことはバレているってか?」
「そう、それに僕のこともバレてるからね?」
商店街でヤマトとアサナギは帰路の最中、生徒会の事を話していた・・・。
「一体何者なんだ?その会長さんは?」
「ああ、生徒会長の「御船比未子」
ジョブスタイルは「超能力者」。
主に千里眼と透視、そして読心術等・・・。
他にもあるけど、有名どころを使える超能力者だ」
「・・・は?」
「こんな話も既に筒抜けされてるかもしれないから・・・・・・、っても聞かれてるかもね?」
「おまえ、開き直ってないか?」
「仕方ないだろ?相手超能力者だよ?」
「俺らのしようとしてることすることやること全部筒抜け・・・てか?」
「・・・・・・」
はぁ・・・・。
二人はその後、家に帰って身支度をしていた・・・。
―――――?????・ダンジョン前―――――
「・・・ここだよな?」
「うん、ここは政府や機関に発見されていないダンジョンなんだけど・・・・・・」
出入り口周辺には見知らぬ若者達や場違いの中高年達が沢山いた。
ほとんど皆ダンジョンに入っている、おそらく中で相当な人がいることが予測できる・・・。
「人が多いな・・・?
どうしてだ?」
「・・・たぶんなんだけど、SNSからが大きいと思う」
「やっぱそうか?」
「うん・・・でもこんなに人が多くいるなんて・・・?」
「・・・考えるよりも、早いところいこう!」
「そうだね、行こう!」
ダンジョンに入ったヤマトとアサナギ・・・。
(やはり来たわね・・・?)
人混みの中には生徒会長の御船比未子の姿があった・・・。
次回
ヤマトとアサナギのダンジョン攻略




