創造
暗い海をさらうように、心の中に手を入れて
ひんやりとした影に触れ、唱える魔法を選んだなら
逆転の一撃を打ち上げるんだ!
ここは戦場のようだけど、曇り空を横切る鳥は
横なぐりの風をものともせずに、未来の命を運んでいる
僕らに残された、乾いた笑い そして張り付いた激昂
薄暗い瞳を透過して、千里眼の水晶に映しだされた可能性
明るみの漏れた薄い煙りから、いろいろな未来を垣間見ることが出来るなら
少しくらい、辛い状況にいなきゃいけなくたって、
目指すものが見つかると思ってきたけれど
大抵それは形のないもので、満たされない想いが増えるだけなんだって
虚しさがそう訴える
疼く傷にあいづちを求めたり、寂しさと背中を合わせたり・・・
あんたはいつも否定されることを嫌うけど、
僕らにはけんかする相手もいやしない。
退屈の欠伸とは反りが合わないし、
痛みはいつも忙しそうにしてるから、
たまに全てをぶちこわしたくなるんだよ
自分に嘘ついて抑えこめるほど、大人じゃあないわけで、
あきらめて塞ぎ込んじまうほど、夢なしでもないわけだ。
思い詰めるのは簡単だけど、
踏みとどまるのもどうなのか。
臆病なままの生き方で、広く視野を保つため、
この虚ろな文句を唱え、どうするべきか。
誘惑の幻影とはそこそこに、雄大なドラマに向かうため、
結局僕は何をするべきなのだろう・・・
いつの日か、子供に笑い話を語るようになり、
またいつもの恥ずかしい運命が繰り返されて・・・
時はいつしか再び巡り、想像は現実を凌駕してしまう。
だけど、想像は必ず現実のもとに在り、
現実は僕らとつながっている。
だから、時間が法則を裏切らない限り、
僕らの追いかけた夢は、無駄にはならないよ。
夢から覚めて、まぶしい光を浴びるのも、
うす暗い洞窟や、深い暗闇の中でもがくのも、
僕はどっちでもいいと思うんだ。
少なくとも、今の自分を信じきれるなら
母親が大丈夫だって言い切ってくれたように
そうさ、かがんで泣くのはこりごりで、
絡みたくない奴もいるけれど、
体を起こして始めよう。
うつむいてばかりじゃ仕方ない
誰かを感じなきゃ意味がない
次にどうするか、決められるのは自分だけ
だからそうさ、理想論に立ち向かうのも、
本能の刺激に染まるのも、
僕は結局一緒だと思うんだ。
幸せの酔いが醒めても、
少し距離が遠くなっただけ
心の距離は変わらない
道はまた交じり合い、
同じ場所にたどり着く
思い出も、考え方も、
共有した時間も、
僕らの残した足跡がある限り。