メイドロボ零乃~起動編~
俺の名前は二ノ宮剣、二ノ宮財閥の御曹司、まぁ要するに金持ちのボンボンだ。
金持ちのボンボンだから高校生ながらにマンションで一人暮らししているし、勉強もスポーツも万能で、なおかつ容姿端麗なのだから自分で言うのもなんだが完璧だ。
そんな完璧な俺に親父からバカデカい段ボールが届いた。
中身はなんだろうか?俺は早速開けることにした。
「どうも初めまして、奉仕戦闘用試験型アンドロイドtype00、名前は零乃と申します。」
なんか体育座りしている可愛らしいメイドが入っていたので、俺はそっと段ボールのフタを閉じた。
「クソ親父め‼何を考えてやがる‼」
憤った俺は段ボールから離れて、気分を落ち着けるために冷蔵庫を開けて中に入っていた、ペットボトルのミネラルウォーターを飲んだ。
するとメイドが入っていた段ボールが爆発した。
“ドーン‼”
爆風で周りの物がぶっ飛び、火がソファーに燃え移り、スプリンクラーが作動した。
そして硝煙の中から先程見たメイドが何事もなく立っているのが見え、あまりの事に腰を抜かした俺は絶句した。
「やはり登場は派手な方が宜しかったと思いまして、お気に召しましたか?」
これがメイドロボと俺が出会いだった。
「お父様よりメッセージを承けたまっております“剣、自社のメイドロボのプロトタイプを暫く貴様に預けてデータを取ることにした、ワッハハハ‼”との事です。」
メイドロボを通じて親父からのメッセージを聞いたが、相変わらずのクソ親父だ!!万回死ねば良いのに‼
「では私は夕飯の準備に取りかかります。」
水浸しの部屋を気にもせず夕飯を作ろうとするメイドロボを俺は一喝する事にした。
「せんでいい!!帰れ!!」
「何故ですか?私は作る気満々ですよ?右手のレーザーブレードが食材を斬りたいと鳴いております。」
・・・なんて物騒な兵器だ!!尚更置いておけるか!!
「お前なんか要らないから帰れ!!」
「どうしたんですか?駄々っ子ですか?オッパイ飲みたいんですか?流石に零乃は母乳は出ませんよ?」
あぁ!!イライラする!!大体なんだメイドロボって需要あるのかよ!!
「ハッ、まさか零乃に欲情してますか?」
「してねーよ!!鉄の塊に誰が欲情するか!!」
「失礼ですね、所々は人工的に作られたシリコンですよ、あぁシリコンとは言ってもオナ・・・。」
「お前ちょっと口を閉じろ!!」
この後なんとか追い出そうとしたが、燃料にプルトニウムを積んでいる事が分かり、危ないので俺が監視せざるおえなくなった。