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暁の邂逅

 それは突然やってきた。

 いつもの様に起き、いつもの様に学校へ行き、いつもの様に下校して。そんな繰り返しの毎日を送っている筈だった自分がどうしてこうなったのか。

 目の前には火花を散らす機械だかナマモノだかよくわからないナニカ。そしてその奥には着物を着た女。

 まるでゲームや漫画のような光景が目の前に広がっていた。

「いやー危ない危ない」

 女はそう言い手にした刀を鞘に収める。いやまて何でそんな物騒なものを持ってるんだ。

「どや、怪我あらへん? ちゃーんと当たらんギリギリの所で仕留めた筈やけど」

 そう言い女はこっちに近づいてくる。逃げようと足を動かすが力が入らず顔面から地面へ倒れこむ。

「ひっ……!」

 振り返ると目の前に女が立っていた。理屈ではなく直感で、俺は怖くなって逃げ出そうとしていた。

「あー、こらちょいと面倒な展開かね?」

 ポリポリと頬を掻きながら手を伸ばす女。

「腰抜かしとるんやろ? ほれ」

 差し出された手を掴まないでいると、腕を掴まれ立ち上がらされた。

「立てるか? まー今日はマトモに話出来ひんやろうし、そのまま帰りや。えーっと……ま、ええわ。明日W駅の東口に居るさかい、質問とかあったら来ぃや」

 一方的に女は告げると路地の奥へと消えていった。残されたのは俺一人。機械だかナマモノだかはいつの間にか無くなっていた。

「夢……じゃない、な」

 頬を抓って感じる痛みでどうして夢と確かめれるのだろうか……。

 その日は家に帰り、この事を忘れようとゲームに没頭していった。

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