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それから一ヶ月後、
第2戦目、メルキア国、1万5千。
対して、キルバレス帝国、2万。
前回同様、ルシアスは聖霊兵器部隊を先陣に突撃を開始した。メルキア国は重装甲騎兵を先頭に猛スピードで突撃する。
「撃て!!」
聖霊兵器部隊が射撃する中、重装甲騎兵は倒されながらも突撃を続け、聖霊兵器部隊に被害を与える。
「ちっ! 騎兵隊突撃!!」
重装甲騎兵と騎兵隊と突撃し合い、乱戦となっていった。土煙が舞う中、ルシアスは剣を振るい、次々と切り倒す。
「槍隊! 歩兵も前へ!! 聖霊兵器部隊は装填後、再度攻撃!」
激戦の中、キルバレス軍が優勢に持ち込み、メルキア国を後退させた。
それを見て、キルバレス軍も一旦後退する。
「後方の騎馬隊3000を前へ!」
ルシアスは無傷の騎馬隊3000を補充し、立て直すことにした。
再び聖霊兵器部隊を先頭に騎馬隊、槍隊、歩兵と並び突撃を開始する。
聖霊兵器部隊の射程範囲に入り次第、一斉射撃し、左右に解散し後退。その間に次を装填する。その間に騎馬隊が突撃、メルキアの装甲騎馬隊を押しやる。
メルキア国も負けじと、左右から槍隊を突撃させてきた。更に歩兵を出し、装甲騎馬隊と入れ替わる。キルバレスの騎馬隊はそれを見て、こちらも槍隊と歩兵で応戦した。
数の差で相手をジリジリと追い詰めていた。
ルシアスはそれを見て、総攻撃を掛けた。初めは混戦状態だったが次第にメルキア国は撤退を開始、首都へと向かった。そしてそのまま籠城戦に突入。こうなると簡単ではなかった。
キルバレス軍は首都周囲を包囲し、城壁を登ろうとするが困難を極めた。城門を大きな丸太で何度も攻撃し、遂に突破。その際に油を撒かれ焼かれるが、先頭の数部隊は侵入し、中で乱戦を繰り広げる。それに遅れて次々に突入して行った。
やがて城も焼け落ち、メルキア国は降伏した。
「おおおおおおおーー!!!!」
「メルキア国は北部でも大国でした。この調子で勝ち進みましょう」
ルシアスはそれを聞いて、北部での勝利を確信した。