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『パラド=スフィア物語』 -カルロス-(オリジナル)  作者: みゃも
第二部 第14章 【メルとの約束】
130/170

─3─


 その後も数日、要人との面会を繰り返したあと、アヴァインは次に鉱山都市アユタカを目指した。次いで、いい社会見学になるかと思い、コージも連れ出すことにし、まだ不慣れな馬術で一生懸命後を付いてきている。


「大丈夫だとは思うけど。念の為、パレスフォレストの警備も増やしといたがいいね」

「確かに、常駐の警備員三十人だけでは心許無くはあるな」

 途中通り掛かった避暑地の屋敷の方角を見つめ、二人はそう言った。


「そう言えば、フォレストにシャリル嬢が居るが寄らないのか?」

「シャリル様が……」

 あれから何年も会っていない。元気にしているのだろうか? 友達は出来ただろうか? 寂しくしてはいないだろうか?

 段々と気になり始める。


「少しだけ……遠回りしてもいいかな?」

「ああ、いいよ」

 ファーは笑顔でそう答えた。

 

 

「シャリル嬢は何処に居るか知っているか?」

「シャリル様なら、裏手の小屋に居ると思いますよ」

 屋敷近くのメイドに訊ねると、そう返ってきた。実際行って見ると、中にシャリルらしき女の子ともう一人居た。


「シャリル?」

 そう訊ねると、やはりその予想した女の子の方が振り返る。

「アヴァインだ。覚えてるかい?」

「あ……」

 シャリルは何も言わず、涙目でこちらに駆け寄って来て両手を広げ抱き着いてきた。

「アヴァイン! アヴァイン!」

 そう言ってわんわんと泣く。あれから三年……女の子は、いつの間にか素敵な少女に変わっていた。



  ◇ ◇ ◇

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