表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『パラド=スフィア物語』 -カルロス-(オリジナル)  作者: みゃも
第二部 第10章 【キルバレスの女神】
102/170

─1─

「は? この私が、ディステランテ公の戴冠式を……ですか?」

「ああ、そうだ」

 最高評議会議事堂パレスハレス内の衛兵長官室内にて、ガストン・オルレオールはベンゼル衛兵長官の言葉に困惑顔を見せていた。


「しかし、何故わたしなどが? 此処は衛兵長官自らが陣頭に立ち、行うべきなのでは? 国の大事となる理由なのですから」

「ああ、勿論そのつもりでいた。……が、これはディステランテ・スワート公御自身からの御要望なのだから、まさか嫌とも言えんだろう?

つまり、わたしは身を引き。代わりに、君が務める」


 この度、共和制キルバレスは新たに皇帝任命制度を取り入れることになった。その初代皇帝に、ディステランテ・スワートが選ばれ、その戴冠式の警護責任者として、当のディステランテ公がただの1隊長に過ぎないガストン・オルレオールを推薦してきたのだ。


 ガストンは衛兵長官の言葉を聞いて、困り顔に肩を竦めた。


「しかし、何だってそんな話に? 面識だって、殆どありはしませんよ」

「面識なら、十分にあるさ。先日、あのアヴァインがディステランテ公を襲った際に、君がそれを救ってやった。公からすれば、君は大事な命の恩人って理由だ。

まさか覚えていないのかぁ?」

「いえ………覚えてはおりますが…」

「それは良かった。話がとても早くて、助かるよ」

「えっ、いやっ!? ………はぁ…」


 どうも面倒ごとを押しつけられた感が否めないが、これはどうやらやるしかなさそうだ……と、ガストンはそう思いつつも了承した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ