手向け
ふと手にしていた花束は、萎れて誰にも渡せそうになかった。
青く光って、見つめることを拒むように在るだけでいる。きっとそれは満たされる月を待っている紫陽花。
そのうち翼の折れた成り下がりが現れて、羊頭を狗肉と言うだろう。シミができればもう時期優しさが来る。
後ちょっとの辛抱だと、銭を鳴らして睡眠時間を削る。
叫ぶ場を与えないのは傀儡を増やすため。
例えば銀行の振込を手が震えながらなんとかやり終えるみたいな。
そう、同じものがありすぎて間違いの元がうまれるから。から。
指を一つ外して生きていこうと思う