表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月下の光芒  作者: チェックメイト斉藤
魔獣駆除組織スペース
30/137

魔法の杖

 いざ、出発!!といきたかったのですが、サヤさんに呼び止められ、1メートルほどの長さの棒状の機械(?)を手渡されました。

ずっしりと重いそれは、全体が白いカバーに覆われていて、片方の先端は花が開いたような形をしています。


「何ですか?これ?」


「杖型攻撃魔法強化端末、『カドゥケウス』だよ。僕の偉大な発明の一つさ。」


「へぇ〜………、なんかかっこよさげな名前ですね……」

自身の発明品に『ルンパ』とか『きゅうべえ』とか名付けるネーミングセンスを持った人が考えたとは思えません。



「その名の通り、攻撃魔法の威力を数倍に高めてくれる。本来は君の所属であるスペースから支給されるものだが、支給前にこのような事態になってしまったからね。昔、僕が使ってたものだから少し古いモデルなるが、君に貸してあげるよ。」


「あ、ありがとうございます」


手渡された杖はずっしりと重く、表面には細かい傷がたくさんついていました。





「さて、出発前に一度試し撃ちをしてみようか。杖を手の延長だと思って、杖の先端にいつものようにスフィアを作ってみてくれ。あ、そうだ、魔素の量は普段の練習の三分の一くらいでいいよ」


次は外に出て試し撃ちです。


「あの………こんな悠長にしてていいんです?」


「練習も無しにぶっつけ本番で使うわけにはいかないだろう?ほら、さっさと撃ちたまえよ」


急ぐ気があるのか無いのか、なんだかモヤモヤしながら杖を構え、杖を握る手に力を込めます。


 魔素の量は三分の一とサヤさんは言っていましたが…………。

三分の一………これぐらい……かなぁ………?

杖の先端にスフィアが形成されていきますが、正直、上手く調節できている自信がありません。


「よし、いきます」


杖を振ると勢いよくスフィアが飛び出し───、


「わわっ!!」


発射の反動で尻餅をついてしまいましたが、スフィアは狙い通り的へ吸い込まれていき───、



ドガッシャァァァアアアアアアアアン!!!!



的は木っ端微塵に吹き飛んでしまいました。



「………ふむ。まあ、これだけできれば十分だろう。反動が大きかったようだから、次はもう少し威力を落とすか、もっと腰に力を入れて重心を低くしながら構えることだ」


「あ、はい………」


あまりの威力に杖と的の残骸を交互に見つめながら、呆然とすることしかできません。


「ほら、ぼさっとしてないで早く立ちたまえよ。出発だ」


差し出された手を掴み、立ち上がります。


驚きでバクバクとする心臓を落ち着かせながら、私達はラボを出発したのでした。

【キャラクタ―、作中用語、設定解説】

・カドゥケウス

北条サヤが開発した杖型攻撃魔法強化端末。

攻撃魔法使用時の魔族の脳波を受信し、その電気信号を再現・増幅することで、攻撃魔法を通常の数倍の威力に高める『アルテミスシステム』を搭載している。

杖の形状をしているのは、「魔法といえば魔法の杖だろう」という北条サヤの設計思想によるもので、結果論ではあるが、杖の形状をしていることで直感的な操作が可能になっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ