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第五話　「千歳の失踪」

昨日の夜遅くまで千歳はいて夜遅くに一人暮らしのマンションに帰っていった。

「泊まっていけば？」と俺は千歳に言ったが「大丈夫」と言って帰っていった。

次の日大学は休校だった。俺はアパートでのんびりしていた・・

今日の天気は雨だった。俺はスマホをズボンのポケットから取り出して

千歳に電話しようとしたらその直後に連から着信があった。

俺は電話に出た。「もしもし」俺が電話に出ると「大変だ！千歳がいなくなった！！」

そう息を切らした連の声が聞こえた。

「え？？どういうことだよ」俺は慌てて連に大声をあげた。

「・・・わからない。俺は千歳にちょっと用事があって

千歳の一人暮らしの

マンションにきたんだけど何度もチャイムを鳴らしても

千歳の応答なくてさ、ドアをドンドン叩いたんだけど何も中から聞こえなくて

寝てるのかもしれないと思って千歳の携帯にかけたんだけど電話が繋がらなくて

嫌な予感がして、心配だからマンションの管理人に事情を説明して

部屋の鍵をあけてもらったんだけど

そこには信じられないけど何も・・なかったんだ・・・・・

千歳だけじゃなくて千歳の荷物もなにもかもなくて、まるで引っ越ししたかのように

何もなかったんだ・・管理人さんに詳しく聞いたらなんか今月いっぱいでマンションの契約の解除を千歳がしていたらしくて・・・どうしよう・・海月何か聞いてないか？」

連の明らかに動揺した声がスマホから聞こえてきていた。

だけど一番動揺していたのは俺だった・・・

窓に打ちつける雨の音は先程よりも強くなっていた。俺は頭の中が真っ白になった・・

千歳が居なくなった？・・・その現実がしばらく受け止められなかった

つづく