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短編番外編 反抗期黎斗
豪邸の前に不良らしきバイクが一台止まっている。
持ち主は典型的な不良少年のようだ。乱暴にバイクを扱う。
夜中、少年は爆音とともに家を出た。その表情は何かを恨んでいるように見えた。
コンビニの裏道は不良たちの都合のいいたむろ場所になっていた。だが、不良の姿は無く人懐っこい顔立ちをした青年しかいない。
「よぉ、黎斗また来たのか。」
青年はにこやかに話すが黎斗はにらみ返す。
「…行くぞ。」低い声で唸るように黎斗は言う。
町の光が輝くなかスポットライトから外された黎斗達はその光を求めるべく照らされていない道路
を走った。