別れた双子と桜の花びら
後ろからは殺気しか感じない。まだあの出来事を根に持っているらしい。この殺気のを浴びながらの登校はさすがに精神的に疲れた。
前に海斗がいて、その後ろに姉妹がいる状態だ。
母が「せっかくあの高校に受かったのに」っと言っていた理由が分かった。海斗が進学した高校と同じだったのだ。何やら騒がしい。
高校には早くも人が来ていて貼りだされたクラスわけをソワソワしながら見ていた。
友達と一緒とかいい先生か否や貼りだされたクラス表に対しての言葉が次々と飛んでくる。
校庭に植えられている桜の木もその言葉のようにサワサワと音を出す。
瑠々はさっきまでの殺意はどこへ行ったのか小学生のようにクラス表へ走っていく。
海斗は人混みが嫌なのですいてきたらクラス表を見るつもりでいる。
莉々も人混みを避けたいのか海斗の側でジッと人がいなくなるまで待つようだ。
「あ、あの、海斗君?」
「ん?」
相変わらず莉々は自信がなさげのようだ。でも桜たちは莉々を応援するかのように揺れている。
「クラス表、まだ見てないから言うのもだけど、3年間よろしくね!」
心地良い風が吹いた。桜の花びらが一気に空へ舞う。
自身なさげの顔の様子は無く、桜色のような優しい笑顔で笑っていた。
それなのに海斗は、
「ああ、よろしく。」と素っ気なく応えた。
さくしゃめっせーじ
火曜と金曜更新にしていましたが金曜のみにします。
すいません。m(_ _)m
初小説なので表現等がめちゃくちゃな所があります。
暖かい目で読んでくださると嬉しいです!