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春、桜吹雪の中君に伝えたい。  作者: 松原 凛
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兄はブラコン、夜には不審者

春の日の今、春乃丘中高大一貫校に入学した。いかにも春に関連してるが、同じ環境に揃った者同士が集まるこの高校ならば面倒なことは起こらないと思った。

春乃丘中高大一貫高校は国際関係専門校だがその教育カリキュラムの良さなどから誰もが憧れるエリート学校だ。

だが、学費の高さ、入学試験も高難易度なので入学できる者はかなり限られる。最近はスポーツ推薦で入学できるが倍率はかなり高い。

その狭き門をくぐれた一人は入学式を終え、自宅にいた。


高校1年生 橋川海斗

恋なんてどうでもいいそう思っていた。青春真っ只中だが部活→夕飯→勉強ゲームと言う習慣が出来上がってしまった海斗にとっては無縁の存在になってしまった。いつも通りゲーム機とパソコンを起動し、5歳年上の兄が仕事から帰るまで時間を潰す。海斗の父は外交官、母は海外で立ち上げた会社が成功し社長で兄は夜9時を回らないと帰ってこない。だから、家には海斗一人しかいない。当然、家事はすべて海斗がやっている。一家は両親の関係上かなり裕福だ。家もそれなりには豪華といえば豪華である。がお金を払って建てたのではなく、たまたま日本に帰国していた母がくじ引き屋でこの家に一目ぼれし当てた家だった。光熱費は家がでかい分使う人数が兄と海斗しかいないのでかなり少ない。使わない部屋がいくつかあるので置き物部屋がいくつもある状態になっている。部屋の時計を見るともうすぐ9時になろうとしていた。そろそろ兄が帰ってくる時間帯になる。

ゲームを中断し兄の夕飯の支度をする。突然インターホンが鳴り、海斗は、首をかしげる。

おかしい。普段の兄は家に入る時は必ず鍵を使っている。夜にだれかが訪ねてくるのはまずないし、変な几帳面を持っている父は家に帰る時は必ず連絡してくるはずで、母も家に帰る時も必ず家の鍵を使う。家にだれもいないフリ作戦で無視していたがドアの向こうの人間は

家に人がいることを知っているのかまたインターホンを鳴らす。しかし突然しゃべり声が聞こえ始めたので好奇心を持ち念のためドアのチェーンロックを掛けて海斗は扉を開けた。

「何するのよ!このチカン!」

そこにいたのは二人の少女とチカン呼ばわりされた兄がいた。


~15分前~

社会人 橋川黎斗 備考弟大好きブラコン

仕事で心身ともに疲れ切った黎斗は急いで家に帰った。黎斗にとって弟である海斗は見るだけで最高の癒しだった。家に着くまでの間、家のとびらを開けた瞬間からお休みのあいさつまでシチュエーション妄想する。

「ただいま!海斗。」

「おかえり兄ちゃん!今日の夕飯は兄ちゃんの大好きな唐揚げ!熱いから俺がフーフーしてあげる!」

「えらいぞ!海斗!兄ちゃんうれしいなぁ。」

「兄ちゃんが食べてる部分を食べちゃった。ごめんね?」

「海斗なら気にしないさ兄弟だろ?」

お風呂では、

「兄ちゃん、俺久しぶりに兄ちゃんと一緒に入りたい。」

「いいぞ、海斗ならいつでもウェルカムだぞ!」

寝るときでは、

「兄ちゃん、俺怖くて寝れないよ。」

「怖がりだな~海斗は兄ちゃんの人肌で怖さなんて吹き飛ばしてやるから安心して眠れ。」

自身を美化しながら妄想している黎斗は嬉しそうにいつの間にか始めたスキップをしながら、

家に着いた。

ところが家の前には二人の人影がある。

不審者かと思ったら、旅行鞄を持っている二人の女の子だ。

「ねえ君たち僕たちの家の前で何してるの?」

いきなり声をかけられて驚いたのか女の子たちは夜中に叫び声を上げた。




投稿者メッセージ

初小説、初投稿なので温かい目で読んでくださるととてもうれしいです。

これからよろしくお願いします。


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